(短編集)
完全犯罪のエチュード
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好きなので購入しました 短編なんで読みやすいです | ||||
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森村作品の長編推理小説は最後まで読まないと落ち着かないという私なりの「反省」を踏まえて、今度は6つの短編が所収されたものを選んで読むことにした(光文社文庫の「最新刊」ということで、書店に山積みになっていた。短編集であれば適当なところで中断できるというメリットもある)。しかし正直なところ、やはり短編集ということもあり、めぼしい犯人はすぐに明かされ事件はスムーズに解決されてゆくだけに、「読み応え」というものはあまりなかった。本書のモチーフは何であろうかと思い、巻末に付された「解説」に目を通して、ようやくそれが分かった。なるほど、それぞれの作品には作者の森村誠一氏によって抽出された「時代性と人間性」が巧みに織り込まれていた。「なかなか深い」とその解説を読んで実感した。そうした意味でも、本書の「解説」は有益であった。あえて解説から引用しておけば、6つの短編には、「負け組み、企業の実績主義がもたらす労働者の疲れや夢の喪失、個人情報のゆくえ、団塊の世代が迎える定年退職、高層建築物の氾濫といった時代性」(289頁)が反映されているというわけである。考えてみれば、作品に「時代性と人間性」が反映されているということは当然といえば当然だが、私のようにそれを見抜けずに読み終えてしまう拙速な読者もいるかもしれない。短編集といって(むしろ短編集だからこそ、といえようか)、決して侮ってはいけないのだ。なお、タイトルの「エチュード」という言葉は、フランス語のようで、美術でいえば「下絵・習作」、音楽でいえば「楽曲・練習曲」という意味らしい。したがって、「完全犯罪のエチュード」とは、「完全犯罪の下絵ないしは楽曲」という意味になる。本書のタイトルについての「解説」はなかったが、作者がこうした表題をつけた理由を詳しく知りたいと思った。次回は森村氏の受賞作(私が生まれる以前の作品)を読んでみようかと考えている。 | ||||
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