(短編集)

死を描く影絵



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    初公開日(参考)1991年04月
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    短編集

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    死を描く影絵 (講談社文庫)

    2003年08月31日 死を描く影絵 (講談社文庫)

    49歳のサラリーマン、北野純一はがんのため、あと半年の命と宣告される。余命が尽きるまでに、自分が生きていた証拠を刻みつけるべく、男がとった行動を描いた「余命の正義」。一時的に視力を失った作家が聴覚を駆使して事件を解く「音」など、日常の中に潜む人間の悪意をあぶりだした、秀作7編収録の短編集。 (「BOOK」データベースより)




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    No.2:
    (5pt)

    7篇の短編集。初出ばかりを集めています!

    本書は1991年に光文社から初出版されたものです。この時期の短編集は既に発表済みの作品の組み合わせを変えて出版する場合が多かったのですが、本書の短編集は初出のものばかりで構成されています。
    「犯人のいない人生」
    紛れ込んだ見知らぬ人の御中元発送依頼書を見つけ、心配になりその依頼者の身元を調べた。その過程で殺人死体遺棄事件の犯人に追い付いてしまう。そこには、団地住まいから脱出して、ささやかながらも庭付きの一戸建てに住みたいというサラリーマンの悲哀があった。当時の東京の地価高騰の背景が窺える。
    「帰路」
    一戸建てのマイホームに固執して片道一時間の新幹線通勤を覚悟したが、その車内はある意味で特別な休息の時間でもあった。だが、その時間を邪魔するかのように大声で雑談するグループが現れた。それは殺意に発展するであろうか。結末はコミカルな展開で終了する。東京の地価高騰と会社に服従する社族の物語。
    「恋刑」
    ホテル側のミスで、まだ清掃が終わっていない部屋へ案内されてしまった。そこに残されていたのは、神が指定した本来求めるべき異性を異性と感じられない性倒錯者たちが激しく燃え上がった残渣であった。その残渣が殺人事件解決の証拠になるという想像もしない形で終わり驚かされる。(注)今日では、社会的に認められている。
    「夜の声」
    いたずら電話は迷惑この上ない。今日では、相手のナンバーが表示される仕組みになっているが、それが無かった時代の作品。夜中の電話でも不測の連絡もあるので、受話器を取らない訳にはいかない。いたずら電話だと思った時は、腹立たしさを鎮め受話器を切れば良い。だが、そのいたずらの陥穽に落ちてしまったら。たった一本のいたずら電話に面白半分に対応してしまったために家庭を崩壊し全てを失った哀れな主婦の話。
    「余命の正義」
    社会で起こる殺人を筆頭に全ての犯罪は法律が裁き被害者を救ってくれる。しかし、ガンを宣告され余命が限られていたとしたらどうか。法律による救済は判決がでるまで余りにも時間がかかりすぎる。さらに、被害者にとって決して十分に納得出来るものにならない。そんなジレンマを抱えた定年間近のサラリーマンが私刑を決心する。同情に値しながら読みすすめた。
    「音」
    五感を研ぎ澄ますという言葉がある。人は料理を食する時に味だけでなく同時に視覚や嗅覚でも料理を感じ、さらに食べた時の触感で更に料理を楽しめるものである。小説家は、目の手術のために視力を失ってしまった。だが、それを補う様に異常に聴覚が発達してしまった。科学捜査のプロの警察も解明出来なかった猫の鳴き声を聞き分けてしまう。シャーロック・ホームズの様に妙に懐かしい推理小説。
    「街角の切り花」
    東京本社に転勤になり勇躍して単身赴任する。毎週末は帰省するつもりであった。だが、徐々にその間隔が広がっていく。せっかく帰省しても自分の居場所が狭くなっていく事に気が付き始める。憧れの東京と田舎から夢だけ抱いて上京して来た若い少女にとって、東京での暮らしは楽なものでは無い。何も持たない少女にとって東京での生活は過酷なものであった。その東京の荒波に耐えきれず、自分の体の一部分を切り花の様に売り始めた。そんな男女が偶然出会ってしまう。だが、それが、更に二人を東京の巨大な汚穢の中に沈め込ませてしまう残酷な物語。
    死を描く影絵 (講談社文庫)Amazon書評・レビュー:死を描く影絵 (講談社文庫)より
    4062738538
    No.1:
    (5pt)

    7篇の短編集。初出ばかりを集めています!

    本書は1991年に光文社から初出版されたものです。この時期の短編集は既に発表済みの作品の組み合わせを変えて出版する場合が多かったのですが、本書の短編集は初出のものばかりで構成されています。
    「犯人のいない人生」
    紛れ込んだ見知らぬ人の御中元発送依頼書を見つけ、心配になりその依頼者の身元を調べた。その過程で殺人死体遺棄事件の犯人に追い付いてしまう。そこには、団地住まいから脱出して、ささやかながらも庭付きの一戸建てに住みたいというサラリーマンの悲哀があった。当時の東京の地価高騰の背景が窺える。
    「帰路」
    一戸建てのマイホームに固執して片道一時間の新幹線通勤を覚悟したが、その車内はある意味で特別な休息の時間でもあった。だが、その時間を邪魔するかのように大声で雑談するグループが現れた。それは殺意に発展するであろうか。結末はコミカルな展開で終了する。東京の地価高騰と会社に服従する社族の物語。
    「恋刑」
    ホテル側のミスで、まだ清掃が終わっていない部屋へ案内されてしまった。そこに残されていたのは、神が指定した本来求めるべき異性を異性と感じられない性倒錯者たちが激しく燃え上がった残渣であった。その残渣が殺人事件解決の証拠になるという想像もしない形で終わり驚かされる。(注)今日では、社会的に認められている。
    「夜の声」
    いたずら電話は迷惑この上ない。今日では、相手のナンバーが表示される仕組みになっているが、それが無かった時代の作品。夜中の電話でも不測の連絡もあるので、受話器を取らない訳にはいかない。いたずら電話だと思った時は、腹立たしさを鎮め受話器を切れば良い。だが、そのいたずらの陥穽に落ちてしまったら。たった一本のいたずら電話に面白半分に対応してしまったために家庭を崩壊し全てを失った哀れな主婦の話。
    「余命の正義」
    社会で起こる殺人を筆頭に全ての犯罪は法律が裁き被害者を救ってくれる。しかし、ガンを宣告され余命が限られていたとしたらどうか。法律による救済は判決がでるまで余りにも時間がかかりすぎる。さらに、被害者にとって決して十分に納得出来るものにならない。そんなジレンマを抱えた定年間近のサラリーマンが私刑を決心する。同情に値しながら読みすすめた。
    「音」
    五感を研ぎ澄ますという言葉がある。人は料理を食する時に味だけでなく同時に視覚や嗅覚でも料理を感じ、さらに食べた時の触感で更に料理を楽しめるものである。小説家は、目の手術のために視力を失ってしまった。だが、それを補う様に異常に聴覚が発達してしまった。科学捜査のプロの警察も解明出来なかった猫の鳴き声を聞き分けてしまう。シャーロック・ホームズの様に妙に懐かしい推理小説。
    「街角の切り花」
    東京本社に転勤になり勇躍して単身赴任する。毎週末は帰省するつもりであった。だが、徐々にその間隔が広がっていく。せっかく帰省しても自分の居場所が狭くなっていく事に気が付き始める。憧れの東京と田舎から夢だけ抱いて上京して来た若い少女にとって、東京での暮らしは楽なものでは無い。何も持たない少女にとって東京での生活は過酷なものであった。その東京の荒波に耐えきれず、自分の体の一部分を切り花の様に売り始めた。そんな男女が偶然出会ってしまう。だが、それが、更に二人を東京の巨大な汚穢の中に沈め込ませてしまう残酷な物語。
    死を描く影絵 (カッパ・ノベルス)Amazon書評・レビュー:死を描く影絵 (カッパ・ノベルス)より
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