普通の高校生だった「ぼく」、須玉明が得た力は、この世に留まる霊の姿が視えるというものだった。

北海道の海岸から、三組の新婚旅行客が相次いで失踪した。

いつもニコニコほっこりさせる笑顔の普通のおばさんなのに、鮨を握らせた銀座の一流職人も顔負けの腕前。

突然視力を回復した盲目のピアニスト、ジュリアの前に、強盗の銃弾に倒れ血を流して死んでゆく母親の無残な姿があった。

オリンピックに翻弄されつづけた二人の男の昭和裏面史。

1930年頃、大阪の朝鮮人密集地域の蒲鉾工場・東邦産業で働く金俊平は、その巨漢と凶暴な性格で極道からも恐れられていた。

生とは、一瞬のきらめきにすぎないのか？　「現在」が亡霊として揺らめいているだけの、時間のない世界。

眉目秀麗にして頭脳明晰の天才高校生・千葉千波くんが、従兄弟で浪人生の“八丁堀”たちとともに難問、怪事件を鮮やかに解き明かす。

“不惜身命”仏道のために一命を賭して西蔵(チベット)の聖地・拉薩(ラッサ)を目指した仏教者がいた。その名は能海寛。

昼と夜で、一つの身体を共有する茜と咲子。

名探偵・秋水魚太郎の事件簿。

登場人物が読者と一緒に年をとる「爽香」シリーズ第36弾！　杉原爽香は、恩師の河村布子から、布子の古い知人・小川久子の娘が起こした殺人事件について相談を受ける。

美術商・稲垣平造が女事務員募集の広告を出した。その広告にひかれて稲垣のもとを訪れた里見芳枝は、その日から消息を絶った。

同級生の女子から絶えず言い寄られ、人妻との不倫に暗い愉しみを見いだし、友人は皆無の高校生・清家椿太郎。

3回コールの後に切れる不気味な電話。この電話は…。

東京駅に到着したひかり号のグリーン車洗面台に大金が入った財布と名刺入れ、高級腕時計が忘れられていた。

あの「坂本龍馬」と、宿敵である新選組の「土方歳三」がコンビを組み、 幕末維新のオールキャストが周りを固める、スリルと感動のエンタテインメント長編小説である。

故郷プラハを追われた青年は、剣をもつ自由の女神に迎えられ、ニューヨーク港に到着する。

奥多摩の山村、媛首村。淡首様や首無の化物など、古くから怪異の伝承が色濃き地である。

横濱で知らぬ者なき富豪一族、檜垣澤家。当主の妾だった母を亡くし、高木かな子はこの家に引き取られる。

毒舌ホラー作家・岩井志麻子×暴走漫画家・西原理恵子、初の共著！ “人生・友情・性欲”抱腹絶倒エッセイ＆イラスト集 名ホラー作家にして“エロスの女王”でもある岩井志麻子が、身のまわりで起きるエロ事件をつづった赤裸々エッセイに、親友の漫画家・西原理恵子が１コマ

祖父殺しの嫌疑をかけられた御曹司、城坂論語。

オープンカーが車輪を石畳の外へと踏み外し、乗せられていた石膏像が投げ出された。

体から芳香を発する体質の薫大将と、香を焚く天才・匂の宮。

陸上自衛隊第一空挺団特殊部隊員、新宿のやくざ――。

第8回日本ホラー小説大賞受賞作、待望の文庫化！ 南の島に移り住んだ家族の周囲で起こる不思議な出来事。

広大な敷地を所有するデスパード家の当主が急死。その夜、当主の寝室で目撃されたのは古風な衣装をまとった婦人の姿だった。

清水南高校、文化祭間近、晴れの舞台を前に、吹奏楽部の元気少女・穂村チカと、残念系美少年の上条ハルタも、練習に力が入る。

美しすぎる超能力者・鹿堂妃楚香は、自らが主催する京都魔界ツアーで、人の手首が出現すると宣言。

闇の底から『魔神』が目覚めるとき、運命の神は六人の勇者を選び出し、世界を救う力を授ける。

ニセコにある、お客の〈思い出の色〉を再現するインク店。誰もが抱える後悔や逡巡に、風変わりな女性店主が色で寄り添う。

左遷されたT証券事業法人部長の道端が殺害された。

妻子と別居し、借金取りに追われる玉山は、現金強奪の話を持ちかけられ……。

シングルマザーが拉致殺害された! 残された幼女の涙――「許せん! 」突撃警部真崎航のベレッタが怒りの火を噴く! 三浦半島の海岸でシングルマザーが男たちに拉致された。

1901年、ギリシアの海底から奇妙な機械の破片が引き上げられた。小さな箱に多くの歯車を組み込む洗練された設計と技術。

夜のきらいな男の子がいました。暗いところが嫌いで、あかりがないととっても怖い。

ラブレターが、遺書が、脅迫状が、礼状が、文学賞の受賞通知が、15年遅れで届いたら――？　心温まるはずの善意の企画(？)の裏に、驚愕の真相が……！？　騙しの名手が腕をふるった怪作ミステリーをご堪能ください。

二十歳のダニーはフィギュア・スケートのオリンピック選手。

突然気を失った小暮井ユキがめを覚ますと、そこは雨坂続の傑作『トロンプルイユの指先』の舞台だった。

アルゼンチン軍事独裁政権下で警察権力の暴虐と教会の硬直化を激しく批判して発禁処分、しかしスペインでラテンアメリカ出身作家として初めてプラネータ賞を受賞。

気弱なオタク男子、光輝は進学先の高校でもいじめられ、あげくに橋から突き落とされる。

テムズ河口の寒村で暮す少年ピップは、ある日大きな屋敷に連れて行かれる。

緑豊かな桂川渓谷で起こった、幼児殺害事件。

高杉晋作は「目黒のさんま」で暗殺された？ 井伊直弼の大老就任は「長屋の花見」で決まった？ 公武合体は「道具屋」が実現させた？ 大政奉還は拒否するはずが「時そば」のおかげで？ 幕末の一大事変、知らずに関わっていたのは何と、 落語でおなじみの熊や八に与太郎、粗

国際会議のため来日した、ゾエザル王国の外務大臣・ジュサツ。

生田満月は、札幌のコールセンターに勤める26歳。

時は7世紀。

天正少年使節団の隠し財宝をめぐって、天草党の伊賀忍者15人、由比正雪配下の甲賀忍者15人、大友忍法を身につけた童貞女15人による激闘開始!怒涛の展開と凄絶なラストが胸を打つ、不朽の忍法帖!

夏の休暇を楽しみに待つヴァランダー警部。そんな平和な夏の始まりは、一本の電話でくつがえされた。

鬼才・木原音瀬の4つの鳥肌短篇集。「罪と罰」整形外科医の棚田のもとに、深夜、階段から突き落とされた若い男が運び込まれた。

大阪から横浜へ越してきた小学生の大貴は、マンションで同い年の真吾と出会う。性格は全く違う２人だったが惹かれあい、親友に。

ある午後、アパート「人間荘」に引っ越してきた私は、押し入れの奥から１冊の厚いノートを見つけた。

行動心理分析特別捜査権利法―通称“特権法”に登録された民間人プロファイラー、犬飼。

ロマノフ王朝の末裔が花山町に現れた!?かの人物は莫大な財産を、花山駅前再建に融資してくれると言うが、あまりにあやしすぎる話、信用していいものか…?

人を殺した１５歳のあの夜から、私は善いことだけ、積み上げてきた――。

あらゆる悪が正気を飲み込もうとするグリーンリバー刑務所。完全に秩序を失った囚人たちの反乱は、痴情から始まった。

映画祭で敗退し、敵組織・胎教委員会に繋がる道を断たれた、美少年探偵団。

1566年、スコットランドのホリルードハウス宮殿で、メアリ女王の個人秘書であったダヴィッド・リッツィオが、女王の目の前で、全身を何十か所も刺されて惨殺された―。

”原作者”と”盗作者”の緊迫する駆け引きに息を呑む。

平安の世。異能の力を持つ竜胆は、都を追放された呪禁師に育てられ、京の外れ、化野で薬師をしている。

名門Q女子高に渦巻く女子高生たちの悪意と欺瞞。「ここは嫌らしいほどの階級社会なのよ」。

超一流の特殊効果技師が、得体の知れぬ凶器によって全身を細かな砕片にまで分解されて殺された。

すべての謎が解けたとき、きっとあなたは涙を流す――。 読む人の感情を揺さぶる名作ミステリーを収録したアンソロジー。

鮎子は桜の下で、見知らぬ男性の死体を発見した。男はなぜか鮎子の名前が書かれたメモを持っていた…(「桜の寺殺人事件」)。

頭部がない死体、胴体がない死体、右手がない死体…。遺体の一部が持ち去られる猟奇殺人事件が6件連続して発生した。

人間の顔の復元を職業にする複顔アーティストのポール・バーンは、ある日突然、生まれてすぐに引き離された双子の兄の存在を知らされる。

巡回中のパトカーの前に、突然女が飛び出した。倒れた彼女を助け起そうとした警官は、思わず悲鳴をあげた。

盗聴、盗撮、カーチェイス…。最新の装備と最高の技術を駆使した調査により、恐るべき情報犯罪の全貌が姿を現した。

IT業界の大立者タイタス・ケインが、アルヴァーロと名乗る男から、6400万ドルを払わなければタイタスの近親者を一人ずつ殺していくと脅迫された。

愛人と別れ、パリを離れた彫刻家マルトーは、テキサスの別荘に落ち着いた。その彼のもとを、謎の美女が訪れる。

ロシア・マフィアの超大物“クルパティン”がヒューストンにやってくる―。FBI特別捜査官のケイトはおとり捜査を命じられた。

2015年、アフガニスタンの麻薬殲滅の為、PKFAが組織され、日本も自衛隊を派遣していた。

ヘイドンのもとに青年時代の父を描いた絵の写真が屈いた。緑の瞳の美女の写真が続き、不審な写真が次々に送られてきた。

物語は、約一年前に最愛の妻を自動車事故で亡くしたヒューストンの画商ハリー・ストランドが、アジア系の美貌の美術品コレクター、マーラと出会い、たちまち恋に落ちる場面から始まる。

都会から高知にやってきた大学生・篤史は、従兄弟から強引に本場・よさこい祭りに誘われる。衣装、振り付け、地方車、鳴子。

長源寺大志とフーバーは、新大阪発、博多行きの新幹線に映画撮影のエキストラとして乗車していた。警視庁から急報が入った。

わたしは耳が不自由。だけど言葉を話せるし、読唇術などを駆使して女性新聞記者として多忙な毎日を送っている。

飛行機内で暴れる男の対応を要請された精神科医のジョー・ベケット。男は記憶に障害を負っていた。

殺人罪の時効は十五年。もうまもなく時効が成立する男が、いまお前たちの目の前にいる。

本にサインして送って下さい。

『週刊A』の編集長が就任十三日目に崖から車で落ちて事故死した。

毎週月曜と木曜、午後三時にスイスの巨大銀行USBの電話が鳴る。声の主は麻薬密輸王、目的はマネーローンダリング。

元ヤンキーの美穂と女遊びに余念がない知弘。二人の夫婦仲は冷え切り、息子も登校を嫌がっている。

ある時は凧屋の店主、またある時は馬を操る腕利きの岡っ引。 追い求めるのは、父の面影――。

病院長の孫娘が誘拐された。犯人からは、人質の黒髪と、前代未聞の要求が突きつけられる。

1954年、イギリス人陶芸家バーナード・リーチが大分の焼き物の里・小鹿田を訪れる。

その病院は、火星の丘の斜面に、カバラの“生命の樹"を模した配置で建てられていた。

その死体は、Yの字に吊られていた。背中に作りものの翼をつけて。

「あの世」に入れず、失われし魂を求めて「この世」に戻ってみると…。

大富豪の友人・真寿美のおもちゃになっている平凡なOL・波子は、彼女の豪邸で突然意識を失った。

圧巻のスパイサスペンス、待望の文庫化。「十三階」シリーズ第１弾の登場！　警察庁の公安秘密組織『十三階』。

カヌーの旅に出た親友同士の大学生二人。しかし不穏な事件に遭遇し、大自然のなか生き延びるために闘うことに。

―大江戸に起きる謎の怪事件にいどむ“捕物名人”若さま侍、颯爽の名裁きは……！？　日本橋伊勢町の薬種問屋堺屋長兵衛の美人娘、秋には祝言を控えるというおあいが、衆人環視の厳重な警戒の蔵の中から誘拐され、行くえ知れずになるという怪事件が発生した！