霧氷
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1970年代の作品。育児ノイローゼでで子供を殺してしまった母親の弁護士が、謎を解いていくストーリー。 テンポよくどんどん殺人の背景が、解き明かされていきます。 男性側の浮気、未婚の出産、専業主婦の弱い立場など、昭和の香りが満載。 とても現実的な展開で、現実的だからこそ、誰もが救われていない。重かった。 | ||||
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1976年に刊行された夏樹静子の長編ミステリで、雑誌連載時のタイトルは『星の形見』。一冊の作品として上梓する際に改題されたようだ。確かに『霧氷』のほうが格好いい気はするが、作品のテーマにより近いのは前者のタイトルかもしれない。 「ぼくはときどき、人類は、この地球は、どうなっていくのだろうなどと、考えることがある。それから、文明も破壊も、生命も殺戮も、結局は人間の営みのいっさいが、いつか滅びるかもしれないこの地球という星のかたみなのではないかと、ふと思ったりするのです……」という弁護士・深町のよいセリフもある。 深町といえば、彼の内面の描写で、「由花にも、八尋に対しても、もはやこれ以上の追及は不可能であろう。ここまでが深町の限界であった。人間は人間の限界の中で信ずるしかないといったことばを、何かで読んだのを、彼はふと思い出したりした」という記述も印象に残った。他人が本当のことを言っているかどうかは、結局最後には信じるか否かの問題になってくるのだろう。そして、それは人間にとって限界でもあり、また希望でもあるのだろう。 本書は50年近くも前に書かれているが、当時すでに子殺しが大きな社会問題になっていることにも驚かされた。だからというべきか、今読んでも古臭さを感じさせない内容である。法廷や精神鑑定の場面で若干まどろっこしい記述もあるが、総じて面白く読むことができた。 | ||||
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