蒸発
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数ある作品の中でも、1973年日本推理作家協会賞受賞作とのことで、楽しみにしていました。 機内から人が消えるシーンからのスタートで、どのようなトリックかとワクワクしながら読みました。 しかし、主人公には妻や子どもがいるのに、あまりふれていなかったり、2ー3度会っただけの女性が、突然主人公を好きになり、変な行動をしたりと不自然な設定が、多々ありました。殺人のトリックも、シンプルでした。 最後までスムーズに読めたのは、それに上回る、登場人物の情緒の描写が素晴らしく、引き込まれたためです。 | ||||
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つまらない | ||||
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1960年に江戸川乱歩賞候補となり、22歳でデビューされた夏樹静子氏。結婚後しばらく主婦業と子育てに専念されていましたが、1969年に改めてデビューされました。この「蒸発」は長編2作目で、1972年発表の作品です。 まず最初、航空機に搭乗したはずの女性が機内から消えてしまうという出だしに引き込まれます。作品全体の構成の巧みさ、そして列車や航空機など交通機関や時刻表を駆使した犯罪とそのトリック、複雑な人間関係の伏線などにうなりました。とても、本格デビュー後まだ2作目の長編とは思えません。恋愛は物語の重要な要素になっていますが、松本清張ばりの社会派的な雰囲気もあって、なかなか硬派な小説に仕上がっています。 ただ、今から約50年前に書かれた作品という時差はどうしてもついてまわります。他のレビューアさんが書かれていましたが、今となっては印象がよくない”裏日本”という表現や(当時の事情を考えれば、能登半島の田舎で情報の伝達が遅いというのは、実際ありえたことかもしれません)、個人的には、蒸発した人妻の美那子が最後までこだわり、自分を責め続けた心のありようも、今となってはそれほど自己批判しなくてはいけないことか?と感じてしまいました。これは、女性は、母親はこうあるべきであるという当時の倫理観を元にしたものと言えるでしょう。古い作品にはどうしてもこうした時代の感性の違いがマイナスになりがちです。 最近、続けて昔のミステリや小説を再読しましたが、たとえば、60~70年代には、なんでもかんでも体制や大人に反抗し逆らうのがかっこいいことだったようですが、このあたりも理解しがたいことが多いです。この作品に関しても、不倫が徹底的に叩かれる現在では、結婚後に出会ってしまった運命の相手との恋愛を純愛のように描いていることに対して、”不倫は絶対ダメ”派の人たちは憤りをおぼえてしまうかも。そこは、「へえ~、こんな感じだったんだな」と、一歩距離を置いて時代の変化を感じながら鑑賞すると、作品の本質を楽しめるのではないかと思います。 なかなかの力作でした。何十年かぶりの再読でしたが、他の夏樹作品も改めて読んでみたくなりました。 | ||||
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欠陥のある女の辛さが、悲しかったです。業が深いといいますか。 | ||||
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結末がわかるまではドキドキしたけど、推理小説としては、トリックにちょっと無理があるような気がします。動機もそうですが。 | ||||
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