(短編集)
二人の夫をもつ女
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もともとは1976年に単行本化され、80年に文庫化された短編集である。それが新装版として文字組みも大きくなり、2014年装いも新たに登場した。というわけで、初出はどれも古い物語である。 そのため、いかにも男性上位社会で、女はそれに寄り添う存在みたいな旧弊な価値観があふれている印象は拭えないが、夏樹静子という作家はとにかく文章が達者だし、どれも読ませることは間違いない。 と言いつつ、しばらく時間を置いて、いま感想を書こうと思うと、どれもあまり思い出せないのだった。もちろん読んでいる間は面白かった、という記憶はある。まあその程度の面白さということなのだろう。 解説では、森村誠一がこんなことを書いている。「もし私が作家としてではなく、若き日、夏樹さんに出会っていたなら、別の運命を歩いていたかもしれない」。思いがけないラブレターに、ちょっと驚いた。 | ||||
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女の怖さを描いた推理短編集。収録作品は以下の通りです。 「あなたに似た子」 ★★★★☆ 「波の告発」 ★★★★☆ 「二人の夫をもつ女」★★★★★ 「朝靄が死をつつむ」★★★☆☆ 「ガラスの中の痴態」★★★☆☆ 「朝は女の亡骸」 ★★★☆☆ 「幻の罠」 ★★★★☆ 「夜明けまでの恐怖」★★★★☆ 表題作の「二人の夫をもつ女」がとりわけ秀作でした。突然行方不明になった夫、妻は捜索に協力してくれる夫の上司にやがて惹かれていき、結婚を約束するのですが・・ラスト一行まで必見です。 | ||||
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夏樹静子の六冊目の短編集。単行本初刊は1976年。本作品集刊行前には長編『霧氷』が、後には短編集『アリバイの彼方に』が刊行されている。 【収録作品】 「あなたに似た子」 若子は、不倫相手の慶田との逢瀬を、美恵子たち団地住まいの主婦グループのひとりに目撃されてしまい、あらぬ中傷を受けていた。自分の子・勝巳と慶田の息子・寛が似ているというもので、実際も若子も認めざるを得ないほど、そうだった。そんななか、若子の夫・梓に、脅迫電話が……。 「波の告発」 三津子の兄・緒形が、遊泳中に溺死した。兄とともに遊泳に臨んでいたのは、加納と三津子の婚約者・久保川だったが、加納と緒形の妻・真由美との仲を疑う三津子は、真由美の不審な行動を見張り、真由美と加納の逢瀬の現場を押さえた。その加納から事件当日の詳しい話を聞き、久保川を通じて警察に再調査を依頼するが、兄の事故死の結論は覆られなかった。三津子は久保川と結婚し、事故の疑惑の意識も薄くなっていったのだが……。 「二人の夫をもつ女」 祥子の夫・梶原が失踪した。得意先を廻ってくると言い残したまま、姿を消したのだった。それがきっかけで、梶原の上司・里見が、祥子のことを気づかいに、家へ顔を出すようになる。男やもめの里見と祥子の間が縮まっていくのは必然だった。梶原の失踪後一年が過ぎ、二人の間で結婚の話が出るが……。 「朝靄が死をつつむ」 私の友人の百合子が自宅でガス中毒で変死した。遺書が見つからず、自殺かどうか判断がつきかねる状況だった。私から百合子に乗り換えて、彼女と婚約していた時彦は、彼女とちょっとした諍いがあったと私に告げるが、地元紙の記者からは、時彦が警察から事情聴取を受けていたことを知らされる。そんな時彦から、百合子の腹違いの兄・啓一が怪しいと示唆されるのだが。 「ガラスの中の痴態」 レイプ事件の被害者の前に加害者が来て、その罪を告白したが……。それはしかし、第二の被害者が出る必然を孕んでいたのだった。 「朝は女の亡骸」 美保子の妹でルポライターの直子が、自宅で縊死体となって発見された。現場には遺書らしき散文が残されていた。恋人の富井が、昨晩から何度も直子宅へ電話をかけたが、すべて話中で出なかったということで、翌朝、富井が直子宅へ行き、亡骸を発見したのだった。この状況は、美保子と夫の相良の間に、十一年前のある出来事を想起させずにおれないものだった。 「幻の罠」 三津枝の家の筋向いのアパートに、高校の同級生の葉子が越してきた。葉子との間には三年前の因縁があった――葉子が巻き込まれた殺人事件のアリバイ証言を、三津枝は自己保身から嘘を言って拒絶したのだった。それから、三津枝は不審な出来事に見舞われる。ほどなくして、葉子の夫・谷森が三津枝に接近してきた。 「夜明けまでの恐怖」 会社の常務の娘と結婚するために自分を捨てた高津に復讐するため、親友の和歌子にアリバイ工作を頼んだ晃子。ところが、高津が自宅に不在だっため、計画をあきらめ、晃子は帰ってきたが、自分の身代わりとして動いていたはずの和歌子は変わり果てた姿に……。 | ||||
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背筋が寒くなるほど、ただただ面白い❗ 短編ですので楽に読めます。 | ||||
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この作品は男の女のドロドロとしたテイストの絡む 実に大人向けの作品です。 無論、未成年には悪影響を及ぼす恐れ(?)があるので 薦めるわけにはいきません。 基本的には男女の関係からおきる 事件がメインです。 その結果、よくもなったり、悪くなったり…と。 ちなみに表題作は 一見するとハッピーエンドに見えますが…? あなたならどうこの作品を取りますか? 冒頭で言ったとおり、 大多数が後味の悪い作品ばかり。 ですが、最後の1作品のみ 珍しいことに最後に光が残っている 作品となっています。 それがせめてもの救いか。 非常に深いのではありますが タブー要素が多いので 読む際はお気をつけて。 | ||||
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