リヴィエラを撃て
- 日本推理作家協会賞受賞 (110)
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書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点8.00pt |
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サイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
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髙村薫氏は前作『神の火』で元原発技術者でスパイだった男、島田を主人公に原発襲撃を企てるクライムストーリーを描いたが、本書ではとうとう本格的な国際謀略小説を書いた。《リヴィエラ》というコードネームを持つ白髪の東洋人を巡るIRA、MI5、MI6のみならずCIAすらも加わってくる一大謀略小説だ。 | ||||
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先月高野和明のジェノサイドを読んでそのスケールの大きさに感動しましたが、この作品でも似たような感動が得られて驚きました | ||||
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※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
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諜報物で名高いジョン・ル・カレを好む、と公言されていた筆者の渾身の一筆、だと思います。 この作品で一時期、筆者は「和製 ジョン・ル・カレ」の名を欲しいままにしていました。 海外の作品には名作と呼ばれる諜報物ミステリーは数多ありましたが、国内ではこの作品が一番好みです。 尻すぼみの感は抱くのは残念ですが、始まりから引き込まれるその描写と文体には痺れた憶えがあり、数十年前に読んだ記憶が今も鮮明に残っています。 近年の高村薫さんは読みませんが、高名な「マークスの山」「照柿」「レディ・ジョーカー」…へと続く合田シリーズよりも、私はこちらの作品がベストという印象を持ちます。 | ||||
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最初の方は状況がよく分からず、ボケーと読み進めていたが、まだ70ページの段階で「え?え?」となり、すでに何度もそれまでのページを読み返す。伏線との繋がりに思わず鳥肌がたってしまった。 だいたいこの手の小説は、書きやすいのか刑事が主役で刑事目線なのだが、テロリスト目線の小説は初めてかもしれない。 下巻に入って急に加速するが、それまでのリアル体験(Googleマップを見ながら、その路地を走っている姿が想像できる)が少し雑になってしまうのがちょっと残念だった。 しかし、隅から隅まで余すところなく連携していく伏線とその回収が驚きの連続。最後の最後にはほぼすべての謎が解けるのだが、個人的に唯一腹落ちしていないのは「ボートの名前」。ネタバレになるので詳述しないが、他の読者の方で理由がわかった方がおられたらお教えいただきたい。 なおこの本は、見城社長が紹介されていたので出会えました。見城社長にも感謝です。 | ||||
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面白い | ||||
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巧みな導入部、若き異邦人の死、遠い国からメッセンジャーの来訪、リアルで過不足の無い正確な状況描写、物語に自然に引き込まれて行きました。 醜く強欲な、美しくも儚い、人間ドラマの、息もつかせぬ展開が繰り広げられます。 私にとっては、最高のスパイ小説です。 映画化されたら、大変嬉しい。 | ||||
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何年前だろう、私がこの本を読んだのは。最近、面白いと思える架空(やや現実)の小説に巡り合わず、それならばともう一度読み始めた本書です。9割以上忘れている自分にも呆れましたが、その当時には恐らく感じられていなかったという自分の分も分かった感じで、忘れていても当然かも知れないと今は思い到っています。 それはこの本が出来た25年前から今までの間の体験と、そこで見聞きした事がこの本と少し似ているからでした。テロ事件が世界で数々起こっているのは周知の事実ですが、それ以上にロンドン、ベイカー・ストリートのバス爆破テロの調度1年後にロンドンにいる事になった私の事情が今この本をよりリアルにしています。英国の入国審査には2時間掛かるという物々しさでした。 そしてその理由も分かりそうな事案が数ヶ月後に起こります。ヒースロー空港爆破テロです。伝えられる所では決行のほぼ1日前に首謀者、援助者計28人が一斉逮捕という事で未然に防げた出来事でその瞬間に私がロンドンにいたという現実でした。多国籍で老若男女、ほぼ赤ん坊まで使った犯人達の策略の阻止は、前年のテロを防げなかった英国機関の面目躍如として報道されました。が、実際28人が一斉に捕まるというその僥倖は日本とは違う情報合戦の帰結だろうと思われ、007みたいな話はお話ではなく…。そんな体験が私にこの本を新しい本の様に読ませるのだと思います。 皆さんにも「前に読んだ本」を何十年ぶりかで読んでみる事は決して人生の時間の無駄使いではないかも知れないと推薦してみたいです。自分の変化もあぶり出しそうです。まずはこの高村作品から。 | ||||
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