レディ・ジョーカー



※タグの編集はログイン後行えます

※以下のグループに登録されています。


【この小説が収録されている参考書籍】
オスダメ平均点

7.80pt (10max) / 5件

7.42pt (10max) / 50件

Amazon平均点

4.49pt ( 5max) / 127件

楽天平均点

3.98pt ( 5max) / 129件

みんなの オススメpt
  自由に投票してください!!
19pt
サイト内ランク []A総合:417位
ミステリ成分 []
  この作品はミステリ?
  自由に投票してください!!

10.00pt

80.00pt

20.00pt

20.00pt

←非ミステリ

ミステリ→

↑現実的

↓幻想的

初公開日(参考)1997年12月
分類

長編小説

閲覧回数18,897回
お気に入りにされた回数27
読書済みに登録された回数103

■このページのURL

■報告関係
※気になる点がありましたらお知らせください。

レディ・ジョーカー〈上〉 (新潮文庫)

2010年02月28日 レディ・ジョーカー〈上〉 (新潮文庫)

空虚な日常、目を凝らせど見えぬ未来。五人の男は競馬場へと吹き寄せられた。未曾有の犯罪の前奏曲が響く―。その夜、合田警部補は日之出ビール社長・城山の誘拐を知る。彼の一報により、警視庁という名の冷たい機械が動き始めた。事件に昏い興奮を覚えた新聞記者たち。巨大企業は闇に浸食されているのだ。ジャンルを超え屹立する、唯一無二の長篇小説。毎日出版文化賞受賞作。 (「BOOK」データベースより)




書評・レビュー点数毎のグラフです平均点7.80pt

レディ・ジョーカーの総合評価:8.93/10点レビュー 132件。Aランク


■スポンサードリンク


サイトに投稿されている書評・レビュー一覧です

新規レビューを書く⇒みなさんの感想をお待ちしております!!
全5件 1~5 1/1ページ
No.5:
(7pt)

レディ・ジョーカーの感想

なかなかのボリューム感。上下巻の約900ページであるが、活字はかなり小さい。
これから読もうと思われる方は、覚悟して読み始めて欲しい。

900ページの構成は、1947年の「怪文書」で始まるプロローグ。
その後は、1990年の「第1章(男たち)」。1994年「第2章(前夜)」。1995年春「第3章(事件)」。1995年夏「第4章(恐喝)」。1995年秋(第5章(崩壊)」。終章のエピローグと続く。
この各章のタイトルを見るだけで、ある程度のストーリーは予想できるであろう。確かにその通りの展開なのである。
だから特段驚くような結末が待っているわけでもなく、ワクワク・ドキドキするようなスリルを味わえるわけでもない。少々、退屈というと、それは確かに退屈な小説とも言える。
とは言え、当方にとって「怪文書」から始まる「第1章(男たち)」は、非常に興味深く面白かった。この部分は秀逸であり、以後の展開を期待させます。
ただ実際はそれ以降がやや冗長過ぎで、少々ダレます。とにかく徹底してリアルに拘るのはいいんだけど、くど過ぎる。特に恐喝されたビール会社は、扱いが長過ぎでリアル過剰です。
反して、恐喝する側の「男たち」の心理描写が、中盤から後半にかけて乏しかったのが残念。
また終盤にかけての警察の扱いは、もはや警察小説としての範疇の枠外ですね。
どちらかというと、この小説は、1つの恐喝事件を軸にしたその事件に関わる人物たちの群像劇と思います。そういうスタンスで読むと、この小説は深いです。
ストーリーを展開を期待すると、低評価。群像劇として個々の心理を楽しむならば、高評価でしょう。
当方、最後まで読んで、この小説、警察小説・社会派小説の仮面を被った主人公の純愛小説という印象で読み終えました。
そういう意味では、逆に面白く斬新に感じ、この評価となりました。

マッチマッチ
L6YVSIUN
No.4:
(4pt)

レディ・ジョーカーの感想

複数の事件が繋がりが有るような無いような感じで同時進行で物語が進んでいきます。
話が非常に長いうえ登場人物が多く人間相関がわかりにくかったため中々物語に入り込めませんでした。
物語はさすがに良くできていると思いますが、いくつかの伏線回収ができていないため、
ラストがどうしても腑に落ちませんでした。

歌舞伎蝶
LMC3R9P9
No.3:5人の方が「ナイスレビュー!!」と投票しています。
(10pt)

レディ・ジョーカーの感想

「グリコ・森永事件」から着想を得て書かれた作品らしい。
中心に添えられるのは「企業テロ」なのですが、そこに同和問題や企業と総会屋の癒着問題や仕手筋による株価操作など企業を取り巻く様々な社会問題が取り上げられます。
当然そこに警察やマスコミも絡んでくるわけで兎に角登場人物が多いです。
そしてそれら多数の登場人物の視点に頻繁に切り替えられながら物語は展開していきます。
最初はこの視点の切替の多さに戸惑うのですが、その分登場人物一人一人を非常に丁寧にそして深く描けておりそこにまず感心します。

レディージョーカーとは犯人たちの呼称なのですが、社会から「ババ」を掴まされた男たちの反逆という背景をよく表せていると思います。
彼らは20億円もの大金をせしめる訳ですが、そこに歓喜はなく、読む方にも爽快感や痛快感はまるでないです。全編どこか息苦しいのです。
題材から一見サスペンスものと思っていたのですが、読み進める内に違うなーって思えてきます。
社会悪、組織悪・・・この作品には悪が充満しています。
悪とは何か、本当の敵は何なのか、そして人間の尊厳とは何なのか。
そんな高尚な文学的要素を兼ね備えた・・・というより、もう文学作品と言ってしまってもいいのかも。
想像していた作品とはまるで違いました。

一個人の存在など組織の前では単なる歯車の一部にしか過ぎない。
しかし大企業の社長誘拐という未曾有の大事件を核としたこの大作、2人の人間の個人の尊厳をかけた戦いという想定外のラストを迎えます。
「合田VS半田」
警察という巨大な組織から外れ(いい意味で言えば)「孵化」した2人の戦いに置き換えられるのです。
読み手にも意味不明なほど、物語前半から執拗に互いを意識しあっていた2人。
水と油、裏と表。性格は全く正反対な印象を受けますが、組織に従順ではない、どこか反骨心を持っていたという点では同じ。
どこかお互いに感じる何かがあったのだろう。
このラスト、後からじわじわきた。
最後の最後に、何となくだが作者がこの作品を通じて一番何が言いたかったのか分かったような気がした。

競馬のシーンがよく登場しますが、G1馬だけでなく条件戦に登場する馬に至るまでが実在した馬です。
競馬歴25年の私にとっては懐かしいことしかり。
高村薫さんは女性ながらに相当の競馬好きなのだろうか。
競馬好きでないのだとしたらこの取材力は半端ない。

梁山泊
MTNH2G0O
No.2:1人の方が「ナイスレビュー!!」と投票しています。
(10pt)

レディ・ジョーカーの感想

エンターテインメント小説、人間ドラマの極北。作者が女性ならではの、きもいホモ描写や男目線ではちょっと有り得ない心理描写等もあり、これらは大きな減点要素ですが、それでも決して満点は揺るがない、犯罪小説の輝ける金字塔、いや日本文学史に残る傑作です。文庫化する際の大幅改稿が有名な作家ですが、本作は個人的には単行本の方が断然良いと思います。単行本はちっこい文字で上下2段ぎっしり、それが上下巻900頁の弩級作品ですが、未読の方は是非。

ルーハーボーイ
7R65EL2S
No.1:1人の方が「ナイスレビュー!!」と投票しています。
(8pt)

レディ・ジョーカーの感想

出だしから、同和、在日、身障者と背景は重い。よくこんな設定にしたな、と少しくじけそうになりますが、ここを乗り越えると後はぐいぐい引きこまれます。犯人、被害者、新聞記者、警察と複雑に絡む視点をスムーズに読ませる構成力はすごい。特に後半の緊張感はかなりの凄みがあり、感動のラストシーンも素晴らしいです。犯人達の今後をもっと知りたくなりました。個人的には、株取引の部分が、自分の知識不足で良く分からなかった点と、合田の心理描写にずっと共感出来ず、いらいらした所がマイナスでした。ただ私の好みは別として、未読の方にはぜひおすすめします。各方面から高評価なのもきっと納得出来るでしょう。

なおひろ
R1UV05YV
新規レビューを書く⇒みなさんの感想をお待ちしております!!

※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください

No.127:
(5pt)

タイトルにも作者のセンスが光っていると

上中下の3巻仕立ての長編ですが読み返して楽しんでます。犯罪は許されることではないですがそこに至る人間模様の描写が素晴らしいと思います。
レディ・ジョーカー〈上〉 (新潮文庫)Amazon書評・レビュー:レディ・ジョーカー〈上〉 (新潮文庫)より
4101347166
No.126:
(5pt)

ひりつく感情の洪水

高村薫は何重人格???

こんな多彩な人物の心理描写できるなんてすごい!

事件なんかどうでもよくなる。
レディ・ジョーカー〈上〉 (新潮文庫)Amazon書評・レビュー:レディ・ジョーカー〈上〉 (新潮文庫)より
4101347166
No.125:
(1pt)

最初の長い手紙で、著者は何を読者に言いたかったのか?

wowowのドラマがそこそこ面白かったので購入したが、ストーリーの展開を追うにしては長すぎるし、著者のメッセージを読み解くには、所詮事件はパクリだし。もうちょっと高村先生には期待していたのですが。マークスの山をこれから買って読んで、小説としてつまらなかったら二度と高村作品は買わないでしょう。
レディ・ジョーカー〈上〉 (新潮文庫)Amazon書評・レビュー:レディ・ジョーカー〈上〉 (新潮文庫)より
4101347166
No.124:
(5pt)

吸引装置

(上中下巻通してのレビューです)
政治家・右翼・暴力団・総会屋・裏金融が一体化した吸引装置。吸い上げられるのは企業と一般市民。吸引装置と上の方でつながっている警察組織。吸引装置の腐臭に蠅のようにたかり消されるブン屋。髙村薫得意の組織と個人と狂気をたっぷりと味わえます。
レディ・ジョーカー〈上〉 (新潮文庫)Amazon書評・レビュー:レディ・ジョーカー〈上〉 (新潮文庫)より
4101347166
No.123:
(5pt)

読み応えあり

じっくりと丁寧に描かれる人間模様の描写に圧倒されます。大人たちが右往左往するのを横目にレディーだけが泰然として生きていったという結末なのでしょうか。最後まで読み、あらためて「レディージョーカー」というタイトルをつけたことに感心しました。
レディ・ジョーカー〈下〉Amazon書評・レビュー:レディ・ジョーカー〈下〉より
4620105805



その他、Amazon書評・レビューが 127件あります。
Amazon書評・レビューを見る     


スポンサードリンク