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レディ・ジョーカー



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レディ・ジョーカーの評価: 7.80/10点 レビュー 5件。 Aランク
書評・レビュー点数毎のグラフです平均点7.80pt

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サイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
全2件 1~2 1/1ページ
No.2:
(7pt)

レディ・ジョーカーの感想

なかなかのボリューム感。上下巻の約900ページであるが、活字はかなり小さい。
これから読もうと思われる方は、覚悟して読み始めて欲しい。

900ページの構成は、1947年の「怪文書」で始まるプロローグ。
その後は、1990年の「第1章(男たち)」。1994年「第2章(前夜)」。1995年春「第3章(事件)」。1995年夏「第4章(恐喝)」。1995年秋(第5章(崩壊)」。終章のエピローグと続く。
この各章のタイトルを見るだけで、ある程度のストーリーは予想できるであろう。確かにその通りの展開なのである。
だから特段驚くような結末が待っているわけでもなく、ワクワク・ドキドキするようなスリルを味わえるわけでもない。少々、退屈というと、それは確かに退屈な小説とも言える。
とは言え、当方にとって「怪文書」から始まる「第1章(男たち)」は、非常に興味深く面白かった。この部分は秀逸であり、以後の展開を期待させます。
ただ実際はそれ以降がやや冗長過ぎで、少々ダレます。とにかく徹底してリアルに拘るのはいいんだけど、くど過ぎる。特に恐喝されたビール会社は、扱いが長過ぎでリアル過剰です。
反して、恐喝する側の「男たち」の心理描写が、中盤から後半にかけて乏しかったのが残念。
また終盤にかけての警察の扱いは、もはや警察小説としての範疇の枠外ですね。
どちらかというと、この小説は、1つの恐喝事件を軸にしたその事件に関わる人物たちの群像劇と思います。そういうスタンスで読むと、この小説は深いです。
ストーリーを展開を期待すると、低評価。群像劇として個々の心理を楽しむならば、高評価でしょう。
当方、最後まで読んで、この小説、警察小説・社会派小説の仮面を被った主人公の純愛小説という印象で読み終えました。
そういう意味では、逆に面白く斬新に感じ、この評価となりました。

マッチマッチ
L6YVSIUN
No.1:1人の方が「ナイスレビュー!!」と投票しています。
(8pt)

レディ・ジョーカーの感想

出だしから、同和、在日、身障者と背景は重い。よくこんな設定にしたな、と少しくじけそうになりますが、ここを乗り越えると後はぐいぐい引きこまれます。犯人、被害者、新聞記者、警察と複雑に絡む視点をスムーズに読ませる構成力はすごい。特に後半の緊張感はかなりの凄みがあり、感動のラストシーンも素晴らしいです。犯人達の今後をもっと知りたくなりました。個人的には、株取引の部分が、自分の知識不足で良く分からなかった点と、合田の心理描写にずっと共感出来ず、いらいらした所がマイナスでした。ただ私の好みは別として、未読の方にはぜひおすすめします。各方面から高評価なのもきっと納得出来るでしょう。

なおひろ
R1UV05YV

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