京都の中学に転校してきて三ヵ月、天童純に友だちはいない。純の胸には生まれた時から赤紫色のふしぎな形をしたあざがあった。

五年生の夏休み、洸は物心がついてから一度も会っていない祖父・白木義明の住む茶木村で過ごすことになった。

聖ミレイユ学園で神の怒りとしか思えない悲劇があいついだ。

僕はただの犬にすぎなかったんだ…。自分がつくろうとしていた王国の「王」が自分ではないことに突如気づいた朧。

いつもあなたを見つける度に、ああ、あなたに会えて良かったと思うの。

人目を避けるように、ひっそりと森の奥深くで息をひそめている“黒い家”。

LA市警の敏腕刑事ジャックは、辞職してウィスコンシン州の田舎町に移り住もうとしていた。

「家に帰って、妻の手を握りたい」熊に足を喰われ、朦朧とする意識の中で富治はそのことだけを考えた。

私立探偵、なのだという。だが村上冴子の眼の前にいるのは、かなり変わった二人組だ。

高校教師・巣藤浚介は、恋人と家庭をつくることに強い抵抗を感じていた。

「NIGHT PROWLER(夜、うろつく者)」と記された小さな紙片を、口の中に押し込まれ、次々と殺害される若い女。

北陸本線を走る特急サンダーバードが、乗っ取られた。四百人以上の乗員乗客を人質にした犯人たちは、十一億円を要求する。

2113年の世界。

大阪府警に出張するため「ひかり5号」に乗車した十津川は、車中で偶然、大学時代の友人・早田規夫と再会した。

12年間の記憶を失った男は、生と存在との根源的問題に直面した。俗情との結託を排する思考、厳格な文章が到達した世界。

人間のことばを理解し、推理作家である飼い主(同居人)以上の推理力で数々の難事件を解決する猫探偵・正太郎。

犯罪や借金などで追われる身となった人物の高飛びや隠匿を請け負うプロ集団「逃がし屋」。

ロンドンの貧民街、ブルーゲートフィールズを流れる下水道に、金髪少年の死体が全裸で流れ着いた。

現金不要のクレジットカード万能

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ロシアの捜査当局と情報交換のために急遽出張せよ―。

イケメン高校生の翔矢と雪乃、従姉妹の可奈子が謎のプロバイダに登録してから、次々と奇怪な事件が発生する。

三月以外の転入生は破滅をもたらすといわれる全寮制の学園。二月最後の日に来た理瀬の心は揺らめく。

いつか刑事になる日を夢見ながら、留置管理係として過ごした近藤。

元映画スター藤堂寅吉が、事故死した息子を偲ぶ会を開いたその夜、屋敷で殺人事件が起きた。

大好きな仕事、かけがえのない親友たち。順風満帆なアンディの人生を一本の電話が崩壊させた。

のぞいてはいけない。本能的にそう思いながらも、少女たちはその甘美な光景を食い入るように見つめていた。

大手パチスロメーカー・ダッシュ電子の企画開発部門を辞めた東は、トリプルセブンという小さな会社でパチスロの攻略法を売る仕事をしている。

親子三代で探偵業を営むルンギ一家は、相変わらずの超多忙。今日も美人の依頼人が駆け込んでくる。

頭部を撃ち抜かれ息絶えた、愛する妻ステファニーの無惨な姿。

伝承の『座敷童』が“引っ越す”事があるのは知られているが、実にこれに関しても陰惨な伝承との関わりが考えられている。

会社で、家庭で、学校で。小さな出来事をきっかけにおこる恐怖を描く作品集 昭子は庶務課に勤務するOL。

第3回富士見ヤングミステリー大賞、大賞受賞作！ 帝大生・河上太一は今をときめく推理作家・平井骸惚の本に出会い、弟子入りを志願する。

『アメリカ文学界の魔犬』と呼ばれるこの作家を育んだのは、ありきたりの文学修行ではない。

心に比べれば、体なんて軽いものさ 失踪した人気漫画家の行方を追う探偵・佐久間公の前に、謎の女子高生が立ちはだかる。

心に比べれば、体なんて軽いものさ 失踪した人気漫画家の行方を追う探偵・佐久間公の前に、謎の女子高生が立ちはだかる。

手がかりは孤島の研究所の事件ですでに提示されていた!大学院生となった西之園萌絵と、彼女の指導教官、犀川創平は、真賀田四季博士が残したメッセージをついに読み解き、未だ姿を消したままの四季の真意を探ろうとする。

人の住んでいる家は四軒しかない、高知の山奥にある蝶ヶ谷村。

箱根のホテルに飾られていたという一枚の写真、そこには、芦ノ湖に浮かぶ帝政ロシアの軍艦が写されていた。

〔クレギオン2〕麻薬組織の追跡を振りきり、とある太陽系に逃げこんだミリガン運送のロイドとマージ、新任航法士の少女メイを救ったのは、ガス惑星フェイダーリンクのリング上で暮らす人々だった。

忍び寄る黒い影。娘の叫びが闇夜に響く。

御留守居役を勤める五千石の旗本・坂東の側室綾乃は、坂東に酷い仕打ちを受けていたが、雪の降るある夜、意を決して家を飛び出した。

男に裏切られた女は、生まれたばかりの赤子を捨て、死を選ぼうとするが…。

クレアはNYの探偵事務所で囮捜査のアルバイトをする英国出身の女優の卵。本業は不調だが、囮の腕前はピカ一。

領主に迫られ、天守閣から身を投げた雪姫。戦国時代の悲劇を再現したかのようなバラバラ死体が麓に流れ着く。

1946(昭和21)年3月、「宝石」は創刊された。

42歳の並木響子は、復讐を遂げた。名前も年齢も偽り、掃除婦として潜り込んだ会社の副社長室で、男を刺し殺したのだ。

目の前で人が殺され、自分の殻に閉じこもってしまった大統領の娘。

「ページをめくる手を止めさせない 軽やか、濃くて、トリッキーな作品」 有栖川有栖氏、保証！ 「10円玉を持っていないか」そう言い残してクラブ経営者が殺された。

暴力団組長の子供ばかりを狙った猟奇殺人が発生する。警察庁の上層部は、内部犯行説を疑い、犯人を極秘に葬ろうとする。

被害者は喉に携帯電話を押し込まれて死んでいた。

些細な事件が大騒動に発展していく、パニックコメディの大傑作！ 一億の契約書を待つ生保会社のオフィス。

代理母で生計を立てている小田桐良江は、かつて出産した子供、三輪俊成が母親・咲子に虐待されていることを知り、発作的に俊成を三輪家から連れ出してしまう。

―教会では夜半の祈りが捧げられていた。その静寂は、若者芸人とそれを追いかけて雪崩れ込んできた群衆によって破られた。

あの女のすべてを知りたい。過去も目的も、真実の顔も―。

「これは自分と世界との戦いなのだ」。

「あなたは幸せ?でないならパーカー・パイン氏に相談を」こんな奇妙な新聞広告に誘われて、依頼人が次々とパイン氏の事務所を訪れる。

東京で起きた、下着姿での連続女子大生射殺事件。

毎週土曜の深夜、終電の走る時刻に地下鉄で起きた連続殺人。いずれも青酸死で、行方不明になっていた人物だった。

奇術師の一族が、圧倒的な奇術によって続々と殺されていく…!?日本犯罪史に屹立する“四大悲劇”の筆頭を飾る「彩紋家殺人事件」。

九世紀の天台僧・円載にまつわる唐の秘宝探しと、一つの指紋も残されていない部屋で発見された身元不明死体。

京都の春の風物詩・都おどりの舞台で、舞妓が毒殺された。彼女は一月前に殺害された大学助教授の座敷に上がっていたという。

第1回『このミステリーがすごい!』大賞・大賞金賞受賞作として、「描写力抜群、正統派の魅力」「新人離れしたうまさが光る!」「張り巡らされた伏線がラストで感動へと結実する」「ここ十年の新人賞ベスト1」と絶賛された感涙のベストセラーを待望の文庫化。

北アルプス北穂高岳から槍ケ岳へ向かった山友達が遭難した―と後輩の村松から相談を受けた警視庁捜査一課の荒竹刑事。

乱歩賞作家渾身のリアリティーあふれる長編銀行ミステリー。「きっちりお返ししてやるさ。

衝撃のラストが読者の心を凍りつかせるスリリングなアクション巨篇。

ある女が、1人の男をあの世とこの世の狭間、迷宮へと誘い込む「幻女夢行」、信長と跡目を争って敗れた弟・信行の子どもたちを巡る因縁を描いた「絆」等、5編を収める時代小説短編集。

二百五十年の泰平を経て腑抜け同然となった御庭番に代わり、隠密方を拝命したよったりの雲見番―長裃がひたすら似合う俊足の男前、亜智一郎。

1933年刊の本書は、著者としては異色の怪奇幻想譚を中心にした短編集である。

妻は、あの幻の女ではないのか。立山の宿で一夜熱く貪り合った謎の女…おぼろな残像を見合い相手に重ねた魚住は結婚した。

愛に破れた女は幸せに背を向けて生きるすべをおぼえるのか——何不自由なく育ったシーリアは、結婚に破れ、絶望の淵に沈み込んだ。

心を、身体を弄ばれる女たち。その哀しみが狂気を生む！ ホテルから投げ出された男。

試合で活躍した選手が心臓麻痺で死ぬという事件が起こった。

峰岸高校に通う真田真也は、心霊現象を信じないバリバリの科学信奉者。

中華料理店で働く青年四人が、ある日突然揃って姿を消した。彼らが勤めていたのは、チャイナタウンの大物が経営する有名店。

橋口雄一郎は40代のプロの結婚詐欺師。

練習場で橋口に声をかけられた江本美和子は、その強引な誘い方に驚くが、結局デートに応じる。

寝ている間に、わたしが変換（スイッチ）してしまう―― 最初は寝言のような呟き。

風光明媚な海浜にあるエンド・ハウスの当主である若く美しい娘ニック・バックリーは、再三奇妙な事故に遭遇し、危うく命拾いをしたところだった。

高名な科学者エイモリー卿の邸宅の金庫から極秘書類が盗まれた。

南町奉行所定廻り同心、門奈弥之助の手先、南割下水近辺を縄張りにしている本所三笠町の小間物問屋、わらびや清五郎の下っ引き、当年二十四歳になる富蔵は、本来なら日本橋北本船町の水油問屋、掛川屋善兵衛の跡目を継ぐはずだったが、わけあって、先代亡き後、義弟に店をゆず

宗教団体「苦楽苑」の若者信者四人が突然の集団自殺を遂げた。

入手不能の伝説を持つ超豪華寝台の特別スイート。その幻のチケットを入手した老人が殺された。

神野亮司は幼い頃からある発作に悩まされていた。

あれは事故だった。夫の使うチェーンソーの操作ミスで、私は小指を失くした。

築三十年のアパート・さつき荘には、ひとりの幽霊が住み着いていた。

編集長急死?!急遽パ氏が出社すると、なんと当の編集長がOA化について演説を始めた。

「ユーモアと心理学と不条理と論理を駆使した超絶推理！」 二階堂黎人氏、仰天！ ここはメンタル・クリニック <なみだ研究所 >。

終戦直後の混乱と貧困のなか男たちは出会った。

保険金殺人事件の被告となった美女・森崎美緒の有罪に、絶対の自信をもって臨む敏腕女検事・茂木田鶴子。

呑気な雰囲気の私立鯉ヶ窪学園。転校生の赤坂通は非公認サークル・探偵部に入部させられた。

海上に建てられた私設天文台“星林館”。流星群の観賞会がひらかれた夜、死が相次いで降り注いできた。

これは、つい百年前の物語。

大阪の遺跡発掘現場で、崩れ落ちた土砂の下から大学教授の死体が発見された。

ピラミッド、キリストの墓、アラハバキ…本州最果ての地に息づく、謎めいた伝説と信仰。

推理作家・吉本紀子は週刊誌の依頼で、2年前に越中八尾で起きた、未解決の不可解な連続死事件を調べるため、富山へ向かう。

日本企業が出資し、アフリカの密林を切り拓いてコーヒープラントを作ろうとしている現場で、現地の作業員が失踪するという事件が起こった。

あの子の姿は、私にしか見えない…… 34歳独身の直子は臨時採用の教師して埼玉の小学校に赴任する。

二階堂警視と日美子の愛娘を襲った誘拐未遂事件!犯人は三人組の女?使われた盗難車の所有者宅を訪れた日美子は、邸内に聳える「ゴッホ・タワー」と呼ばれる異様な建物を見た。