〈私〉の意識の核に思考回路を組み込んだ老博士と再会した〈私〉は、回路の秘密を聞いて愕然とする。

高い壁に囲まれ、外界との接触がまるでない街で、そこに住む一角獣たちの頭骨から夢を読んで暮らす〈僕〉の物語、〔世界の終り〕。

青葉繁る杜の都―仙台。そこで偶然見つけた妻の写真。

日本有数のOA機器メーカー、リカード会長の孫が誘拐された。

私、桶谷遥は葉山マリーナから沖縄まで、一週間にわたる豪華クルーザーの旅に招待された。ゲストは五名。

ロンドンに赴任した貿易会社常務・倉内優二は、取引きを始めた陶磁器メーカーの女性オーナー社長マリアンヌと運命的な出会いをした。

マリアンヌへの優二の愛は深まっていった。だが、殺人事件によって、彼女の秘められた過去が浮かび上がってくる。

赤い国(ソビエト)の最新鋭原潜“赤い鯱”を拿捕せよ。報酬は5千億円…。

どんな激戦に臨んでもいつも生きて還ってくるために、臆病者とさえ誤解されながら、なおも生きつづける兵庫源八郎。

元は凄腕の岡っ引、今は版木彫り職人の伊之助。

熱海で消えた女を追った雑誌記者映子も謎の四文字「滅徳曰吉」を残して殺されていた。連続殺人に潜む黒い野望・巨匠の本格巨編。

名探偵にして銀ぶちめがねの極楽とんぼ伊集院大介が、奇妙な行動をとり始めた。

越後、新発田の剣客・神谷弥十郎の道場で下女として働いていたお福は、主人が何者かに暗殺されたため、下男の五平のつてを頼って江戸へ出た。

行方不明の親友松井久代が、深夜に電話をかけてきた。指定場所の中学校へ駆けつけた杉原爽香は、親友の無残な死体を見つける。

今野淳一―職業、泥棒。妻、真弓―職業、警視庁捜査一課の刑事。

古代違跡発掘現場で、土砂に呑まれて責任者が死亡。続けて奇妙な事故が発生した。

「ヤヒコニ イッテ ウラ…」女は死の間際に謎の言葉を遺した。

複雑な迷路をその懐に抱く地下の館「迷路館」。

ピコタンはちょっと変わった女の子なのかもしれない。なぜかといえば、冒険をしたいと、いつも夢みているから。

ある冬の夜、24歳の雨宮純江は同じ会社の中年男性に、処女を捧げた。そして彼女は…。

盲人彫刻家の非常に発達した触覚は、女盛りの肉体を次々と魅了した。

「胃と腸が、体の中で切断されている!!」高松病院の昼食会の席上、病院長・高松良一が突然、腹部に激痛を訴え急死。

本多陽一郎、四十六歳。

鎌倉の旧家、里井家の長男・幸太郎が鈍器で撲殺されたのを皮切りに、銃殺、毒殺と次々に恐るべき殺人が行われる。

探偵作家クラブの例会で、未発表の探偵小説を朗読して犯人捜しのゲームをすることになった。

圧倒的支持で読書賞を受けた都会派ユーモア推理。第6回サントリーミステリー大賞読者賞受賞作。

「ウェディングドレスはお待ちかね」から1年。

密室で殺された画家が遺した奇怪な遺言状。その内容通りに起こった若い女性の連続殺人…。

月代和也、四十一歳、雑誌編集者。

久我沼家を襲った犬神憑きの怪。

井上刑事の恋人直子の恩師井村典子が不倫。そして不倫相手のTV局員唐木が殺される。

平凡な会社員・鈴井伸夫のもとに、幼なじみと称する女が現れた。

強請の常習者が隅田川ベりのアパートで絞殺されたとき、「犯人」は目と鼻の先、川船の中で接客中だった。

箱舟沈めて5億円、濡れ手で粟の保険金。詐欺師チームの行く先は波涛は燃える日本海。

使徒たちよ、涸れた油田地帯を血で染めよ!あらゆる物語要素を巻き込んで疾走する究極の冒険小説1600枚。

荒涼たる大地よ、生者と死者をその下に埋めよ!ベネズエラ・コロンビア国境地帯に、いま壮絶な殺戳の物語が始まる。

兵士でありながら病ゆえに兵士を拒否された人間がフィリピンの原野に投げ出され、全くの孤独と不安の中で自然と自己を凝視しつつ到達した地点は…。

木立と清流にめぐまれた組屋敷。淡い恋、友情、そして非運と忍苦。

死の渕から、いま、百舌が蘇える!極限のサスペンス長編をふたたび。

黒伏村の久我沼家は呪われていた。主・羊太郎の異常に気づいたのは、息子夫婦の佐一郎と千絵だった。

大阪湾にかかる巨大な港大橋の上で現金輸送車が襲われ、二人が射殺された。

名古屋で駄菓子屋「ことぶき屋」を営む波川まつ尾(74歳)。

「もしわたしたちが、いつかおとなになることだけのためにうまれてきたのなら」海岸道路を走る車の中で映子は19歳のぼくにささやいた。

将軍のあやまちを正すためには赤穂浪士の吉良邸討ち入りを成功させるほかないと判断した月森十兵衛は、同じ〔秘命〕をおびる大身旗本・中根正冬と秘策を練る。

浅野内匠頭(たくみのかみ)は吉良上野介(こうずけのすけ)へ刃傷におよび即日切腹となる。

友人の死に導かれ夜明けの穴にうずくまる僕。地獄を所有し、安保闘争で傷ついた鷹四。

推理小説界の巨匠・江戸川乱歩が、戦後、昭和30年に書き下ろしで発表した野心的大作「十字路」。

弁護士作家・和久峻三が法律知識の全てを注ぎこんだ裁判ミステリー。実際の調書形式を忠実に踏襲し、判事の立場で推理する本。

軽業芸人一座の用心棒・矢車庄八は、剣の達人だが滅法人がよい。

老舗の和菓子屋に入り婿してから20年余、女房に先立たれた男が昔、修業時代に愛した年上の女を偶然見つけた。

山陰地方を走る6つのローカル線と大阪駅に、流れ着いた女性のバラバラ死体!なぜか首はついに発見されなかった。

船舶保険訴欺のプロ・岩内亮はひょんなことから米軍の極秘最新兵器を手に入れた。

僕、冴木隆。都立フツー高校3年。

ラインハルト・フォン・ミューゼルは18歳、階級は准将で10代にして「閣下」と呼ばれ、彼に随従するキルヒアイスはまだ大尉の身である。

音なく、においなき忍びの世界の熱情と戦慄!野望を秘めて上洛の機をうかがう武田信玄と織田信長との激突のかげで、はげしく生きる忍者二人、半四郎と於蝶。

生か死か!忍びの者の本能が覚る一瞬の間。信長の首を狙う於蝶の女ごころを微妙に揺り動かす信長の子息信忠の美貌。

昔気質の職人と、手広く事業を営むかつての恋人との再会が意外な結末を…。

何者かに強盗殺人犯に仕立てあげられた古沢は、無実を叫びながらも妹・秀美の幸福を願い獄中で自殺。

妙武岳山中で起こった若い男女の哀切の情死事件には、親子2代にわたる驚くべき秘密が宿されていた(表題作)。

幼女誘拐の容疑で逮捕された井原信三に、情状酌量の余地があるかどうか―家裁の調査官・立花文代の依頼を受け、精神科医・祝田教授は、被告の過去を調べていく。

馬割一族が経営する玩具会社・ひまわり工芸の製作部長の馬割朋浩は、ボストンで開かれる国際玩具見本市に出発する直前、不意の落下物に当たって急死する。

小林少年が、奇妙な老人に誘われるままに見たのぞきカラクリの世界!うっそうたる森にそびえる鉄の城と巨大なカブトムシの悪夢は、老人の予告どおり、現実の恐怖に姿を変えた…。

美しい秘書との結婚を夢みる商事会社社長は、逆上した妻を誤って殺してしまった。

宇宙暦795年、帝国暦486年。ゴールデンバウム朝銀河帝国は、自由惑星同盟軍の攻勢に報復を開始。

大人はなんにもわかっていない、僕らがこんなに凄いってことを。パパやママの知らないお家だって持っている。

全員死亡のバス事故で、たったひとり生き残り、宝くじを買えば1等に当たる―そんな奇跡の男がいる。

惨劇に彩られた「十角館」と同様、奇矯な建築家・中村青司の手になる「水車館」。

「私は殺していない！」――森岡栄太郎殺害事件の被告・片桐亘は法廷で、起訴事実を全面否認した。

私がこの世でいちばん好きな場所は台所だと思う――。

闇がにおっている―。影が動く。

今から約300年前の1682年、この時の年号では天和2年、徳川5代将軍綱吉の時代に、長い尾を持つ慧星―この世に災厄をもたらすために長い旅を続けてきた大魔星が現われた―。

他人の目には理想のカップルだが、二人だけになると異常な嫉妬を露わにする弁護士を夫に持った妻の孤独な悩みと、終日妻への不信感に苛まれるその男。

雷鳴とどろく、晩秋のパリ郊外。

そのとき、犯人は青函連絡船の上りに、被害者は下りに乗って、津軽海峡上をすれちがった!連続殺人事件にまきこまれた笹谷美緒と、恋人で美緒の父の助手・黒江壮が不可能犯に挑戦、スケールの大きい、用意周到な犯人のトリックを破るスリルと興奮の本格長編書下ろし。

私立探偵社に勤める日高健介は、妻の亜木子が新婚旅行の地としてなぜ九州の高千穂を選んだのか、わからずにいた。

地球から45光年離れたカペラ系第2惑星へ、7年間に3度の調査隊が派遣されたが、いずれも通信が絶え、原因不明のまま帰還していない。

天を奔るか、地に潜むか?上杉謙信を助けんと、白い肌を男に許しつつも、忍びの技と道に身を賭してゆく女忍び於蝶の魅力!

富豪の若き1人娘が不審な事故で死亡して3カ月、彼女の遊び仲間だった男女4人が、遺族の手で地下シェルターに閉じ込められた!なぜ?そもそもあの事故の真相は何だったのか?4人が死にものぐるいで脱出を試みながら推理した意外極まる結末は?極限状況の密室で謎を解明する

新宿駅西口でバスが放火され、逃げ出した乗客の一人がタクシーに轢ねられ死亡した。放火犯はどさくさにまぎれ逃亡。

私は頭を打って入院中のある夜、見知らぬ男に襲われ、その恐怖で失っていた記憶をとり戻した。

出張先とは違う場所で女性同判の焼死体となって発見された夫。でも、それって本当に夫なのかしら…。

「皇妃ヒルデガルドばんざい!」―新帝国暦003年、ラインハルト・フォン・ローエングラムは、身重のヒルダと挙式した。

第8装甲野戦旅団長J.フランソワ准将は、死んだら必ず天国へ行けるだろう。それほどいやな奴だった。

亭主が殺されたら犯人はその妻。単純明快、これが迷警部・大貫の捜査の大原則。

O老人ホーム「竹の子寮」の住人たちは脳天気な老人の集団だ。

暴走バイクにはねられ、重傷を負って入院していた神津恭介の怪我もほぼ全快。

終戦末期、海軍の関谷中佐は密命を帯びてヨーロッパに渡った。しかし協力者の駐在武官は謎の死を遂げていた。

このひとこそ……生涯に真の同伴者。男が女にえがく夢は、底知れず貪欲なのである。

江戸城内で起こる異変!いずこからともなく忍びよる刺客の群れ!老剣客・秋山小兵衛の剣は一閃、悪を斬る!特別長篇「二十番斬り」に短篇「おたま」を併録。

なんたって、「花嫁」っていうと憧れてしまうんだけど、人生にはイロイロあって花嫁がらみでも事件は起こる。

太平洋戦争中から終戦直後にかけて、著者は〈日本婦道記〉と題した短編を発表し続けた。

暗い水底で息を潜める、巨大な気配。 不可思議な力に導かれた男女の機微に迫る。

首相公邸に、日本国民1億2000万人を誘拐した、身代金5000億円を支払えという脅迫電話が入った。