的の男
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【的の男】☆☆☆☆ 実業家の男を亡き者にしようと、恨みを持つ刺客たちが様々な手段で襲ってくるが、なかなか成功しないというストーリー。 読む前は、偶然や犯人のミスで失敗するのだろうと思っていたが、過半数はそうではなかった。 実業家が助かる理由は、井上真偽氏の某作に先行するアイデアからなるもので斬新と感じた。 さらに結末では、そのプロットにもうひと捻りを加えてあるのが巧妙かつ秀逸。 ただし、個々の殺人については、「網」の章と「穴」の章は珍妙なトリックが愉快だったが、それ以外はたいした面白みのないのが残念であった。 | ||||
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様々な人間に様々な手口で狙われ続ける怪物的な男の肖像を描いた連作倒叙ミステリというべき破格の構成の「的の男」は個々のエピソードにも趣向が凝らされながら、独立した短編として成立した上にアイロニカルで意外な結末も待ち受けている。 そのユニークさは類を見ない。 (岡田英次主演で連続ドラマ化されたのも懐かしい) そしてフランスミステリを思わせるエレガントな雰囲気の中に遊戯めいた殺人事件の顛末を卓抜した心理描写で描いた「お茶とプール」のクールで残酷な味わいは一読忘れ難く良い意味で和製ミステリ離れしている。 1960年代の多岐川恭のバリエーションに富んだ傑作群はもっと再評価されるべきだと切に思う。 | ||||
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2000年に創元推理文庫として出たもの(定価920円+税)。 1978年に実業之日本社から出た『的の男』(1985年にケイブンシャ文庫化)と、1961年に角川書店から出た『お茶とプール』の2つの長篇を合わせて一冊としたもの。 多岐川恭は、どちらかというと時代小説家として活躍した人だが、ミステリにも秀作が多い。2000年から東京創元社で復刊が進んでいるが、どれもなかなかの面白さだ。 ミステリとしては、ちょっと弱い部分がある。「謎」を魅力的に見せる集中力のようなものが欠けるのではないか。どこか、トリックがぼやけてしまう印象がある。 しかし、アイデアは秀逸だし、ユーモアがあり、人物造形も魅力的。読んでいて楽しい人だ。 一読の価値のある作家と思う。 | ||||
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