金環食の影飾り



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    初公開日(参考)1975年01月
    分類

    長編小説

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    金環食の影飾り (角川文庫)

    1986年04月01日 金環食の影飾り (角川文庫)

    綾野姚子という無名でしかも故人により新作歌舞伎『大内御所花闇菱』が名優芳沢蘭右衛門の肝いりで上演された日、劇場内で、妹の曙子が姉と見まちがえた女性が、何者かに刺されるという奇妙な事件が起きた。曙子は男がその女性を刺す時、「生きていたんだな」とつぶやくのを聞いた。このすばらしい新作物を生んだ姉の秘密を探るうちに、曙子は京都『早蕨』の門前で四つの風鈴に出あう。物語に出て来る風鈴。山科の山中の窯で風鈴を焼く青年を尋ねる曙子を、運命の渦は妖しく待ちかまえていた。 (「BOOK」データベースより)




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    No.1:
    (5pt)

    その年の直木賞候補ともなった75年作

    頁数こそ抑えめながら、描き出される妖しい闇模様には、覗き込めば思わずゾクリとするような深みを感じる・・・息を詰めて読み進め、読後にはもう、感嘆の溜息しか出てこなかった。

    一冊の舞台本を残し、人知れず死の淵を下った姉。姉の死後、その「遺作」である新作歌舞伎を上演する運びとなった、妹であり新劇女優の綾野曙子の視点から物語は描かれている。そもそも、歌舞伎などとはまるでかけ離れた世界に居たはずの姉が、何故このような台本を書けたのか?春雷の轟く三宅坂で、また舞台初日を迎えた劇場で、姉の「幻影」を視た曙子は、それをきっかけに死の直前に姉が記した足跡を辿り始める・・・

    かかるミステリ調の展開と並列し、今作では先の新作歌舞伎『大内御所花闇菱』の舞台が描かれていく。蠢く謀略、裏切り、乱れ咲く悲運、そして憤激、、、ありとあらゆる人間の「情」が激しく、生々しく渦巻く舞台模様が作品全体に言い難く不穏な雰囲気を投げ掛けていく。見事なのは、この虚構の舞台がそうした「劇的」な効果をもたらすにとどまらず、現実世界における一人の人間の死を巡っての「真相」にもクロスしていくところ。虚と実が入り交わる上で暴かれる事の次第は、そのためか異常なほど妖しく深い業や情を纏うに至っている。日本古来の芸能と鮮やかな結末を翻すストーリーの融合という、赤江瀑の真骨頂が見事に表現されている芸術的作品。村上昴のイラストによる装丁は個人的な好みとは外れているが、昨今の書籍ではそうそうお眼にかかれないインパクトを持った刺激的なモノだと思う。
    金環食の影飾り (角川文庫)Amazon書評・レビュー:金環食の影飾り (角川文庫)より
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