(短編集)
鎖と罠: 皆川博子傑作短篇集
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ミステリー要素は薄く、心理サスペンス短編集。死と狂気、濃密な性の匂いと戦争の影が各篇に満ちている。狂人に時代は関係無い様で、そんなに古臭さは感じずに読めたが、一遍読み終わる毎にどんどん気分が落ちて行った。男女の愛、親子の愛が全ての作品で描かれているのに、何故こんなに不快になるのだろう。そして、何故もっと読みたくなるのだろうか。つまり、この吸引力こそが皆川博子の才能なのでしょう。今から約40年前、著者デビュー2~5年位の時期に本作が書かれた事を思うと、今に繋がる本質的な物は変わっていないのだと思った。 | ||||
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本書は著者の第二短編集『水底の祭り』(1976年)の全収録作品に『悦楽園』(1994年)の中の5編を加えて再編集したもの。ちなみに第一短編集は『トマトゲーム』(1974年)です。 著者の作品と作品集については、日下三蔵氏による「編者解説」の中で詳しく解説され、皆川博子初心者の私には勉強になりました。 各作品とも発表されて久しいのですが、ご参考までにいくつか簡単に感想等をご紹介します。 「鎖と罠」 表題作。 現在と過去が重なり合い、「こいつ」は「あのこと」を知っていたことを悟ることになる。 「鎖」の意味は途中で分かりますが、「罠」の意味はラスト近くまで引きずられます。その引きずり方がお上手です。 以降、好きな順に、 「反聖域」 人を「削る」という表現が凄い。女性の女性に対する憎しみは怖いです。特に身近な人間に持ってしまった憎しみは・・・。 「水底の祭り」 ある一族の暗い事情を覗き見てしまった女。「水底の祭り」とは何やら明るい雰囲気?ですが、実はおどろおどろしい。 「聖夜」 ねちねちねちねちとした描写が居心地が悪い。子供はある意味罪深いです。 「まどろみの檻」 ほとんど全てが思い込みなのだが、でもその思い込みの強さが気持ち悪い。 「鏡の国への招待」 もしかしたら殺されてしまうかもしれないけれど、でもそれよりも自分の存在感が欲しい。ありえますが危くて恐い。 その他、掲載順に、 「牡鹿の首」、 「紅い弔旗」、 「疫病船」、「風狩り人」 | ||||
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