花闇
- 幕末 (129)
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以前再放送で観たドラマ「仁」で三代目澤村田之助を知り、興味があったので購入しました。 天賦の才を持つ田之助が幼少から若くして人気を得るも、不治の病で手足を失い、落ちて行くまでを付き人の視点から見事に描いています。田之助の美しさと歌舞伎に対する強い感情が文字から感じられる様で、手足を次々に失い、活躍の場を失い、遂には精神に異常をきたして行く姿には凄みと色気すら感じました。 また、当時の歌舞伎界の様々な事情や演目も多数出てくるので、歌舞伎好きな方にもおすすめです。 | ||||
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素晴らしい作品でした。 文章能力がないので、その素晴らしさを書ききれませんが、香り高く美しい話だと思いました。 実際の田之助を見てみたかった。 | ||||
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江戸時代末期、吉原で育った“彼”は歌舞伎の家元河原崎権之助の家へ引き取られます。“市川三すじ”の名で舞台に立つようになった三すじは河原崎家の大奥様の計らいにより役者兄弟の暮らす澤村家に内弟子として居候します。 次男の由次郎―後の澤村田之助―はその美しさと巧みな演技力によって若くして人気女形となります。三すじはその憂いのある優美な演技に敬意を持つと同時に役者として越えられない葛藤をわじかに感じつつ付き添います。 三すじの随身も自然のように当たり前になった頃、人気絶頂となっていた田之助は舞台の大道具から落下し脚を負傷します。その不幸はその後十年以上に渡って人気女形の人生に暗い影を落としていくのでした。 三すじの目を通して、稀代の女形澤村田之助の壮絶な人生が幕末から明治初期にかけての時代の転遷と共に描かれます。 田之助がさんざん大根役者と馬鹿にしていた権之助(後の團十郎)や左團次が大成していくのに対し、心身を病んだ田之助の後年は因果応報と思われても仕方のないものでした。 が、後年のあのような状態になってもな役者への情熱を失わず舞台に立ち続けようとする執念を前に、後半はページをめくる手を止めることが出来ませんでした。 私個人の難点は序盤にあった水銀の話が最後の最後でまた掘り返され、物語の余韻を味わう間も無く話の腰を折られたような気持ちになり、水銀の真相は謎を匂わせたまま物語を終えてもよかったのではないかと思いました。 とはいうものの皆川博子さんの長編の中では短い著作だとは思いますが、短い中によくここまで澤村田之助の気持ちを汲み取って形にしたのではないかと思います。 彼女の作品で日本の時代小説は初めてでしたが、古今東西どんな舞台でも表現できる造詣の深さに感服しました。 また一つ、他に皆川さんの時代小説の著作をとっておいてあるためそちらを読む楽しみが出来ました。 | ||||
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ドラマの仁をプライムで見て田之助に興味を持ったという、全く歌舞伎に興味の無い所からこの本に辿り着きました。 ですのでレビューは完全に歌舞伎知らずのど素人の作文です。↓ 澤村田之助が足切断した後を知るのが怖かった(見世物扱いになる姿を知りたくなかった)のですが、そうではなく天性の才能を持った歌舞伎役者としてその演技力は更に深みを増して観客を魅了した・・・三すじ視点ではありますが、きっと確かな事なんだろうと思うと凄く嬉しかったです。 「悲劇の歌舞伎役者」ではあるけれど、手足を失っても役者としては何一つ落ちぶれる事はなく、時代の移り変わりと新しい歌舞伎の幕開けに心を折って自ら役者人生を終わりにした、最後まで役者としては天才のままだった所に一種のヒーロー的な部分を感じました。 ウィキにもありますが、「澤村田之助の才能は枯れる事は無かった」という趣旨を持った一文は、彼への最大の賛美だと思いますし、彼がずっと持ち続けた誇りですよね。 皆川博子さんの本は初めて読みましたが、とても綺麗な構成ですね。 読み終えた後に、男衆に肩車をされた4歳の田之助を思い浮かべました。 いつの間にか三すじの視線が自分の視線になっていました。 私にとって、歌舞伎と言えば澤村田之助。 高尚な現代歌舞伎よりももっと高尚な歌舞伎人生を彼は残したと思います。 澤村田之助を知る事が出来て良かったです。 | ||||
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村上もとか氏のマンガ『JIN-仁-』に出てきた人だと知ったときは、驚きました。 南方先生のような人に出会えていたら、あのように円い性格になっていたのかも。 ちなみに私がこの本を手にしたのは、歌舞伎座のこけら落としに軍楽隊が出動したという、 近代化、和洋折衷のエピソードでです。日本の吹奏楽史を調べていたもので。 | ||||
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