倒立する塔の殺人
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書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点8.00pt |
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サイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
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「薔薇密室」や、「開かせていただき光栄です」でも、その当時の時代性を濃厚に描き切った感のある皆川博子さんの作品です。この作品では、太平洋戦争中の日本本土という、私たちにとって後世に伝えるべき時代を、決して難解でない平易な、かつある部分では淡々とした文体で描いています。人も多くなくなる場面が多いのですが、それを女学生の視点から、あたかも現実にこうであったのかもという描写でさらっと描き、それが却って印象強く迫りました。同時に、女学院の生徒との交流において、女生徒同士の交流にみられるさまざまな心の綾についても、どろどろになりすぎず読んでいて共感しやすい構成で描かれています。 | ||||
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※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
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この作者さんの書かれる作品は、いつも、舞台・世界・雰囲気の表現に優れていると感じています。 本作も、戦時の女学校(女学院)における「ふつうの女の子たちと、きれいな憧れのお姉さまたち」の細やかな描写から、独特の雰囲気が醸し出されており、謎解きよりもその雰囲気を楽しみながら読了しました。 謎解きの部分も、きちんと構築されています。ただ、トリック重視の人にとっては少し地味かしら?と思うのと、逆にストーリーや世界観重視の人にとっては、人物をしっかり整理しながら読まないと謎解きで混乱しそう?と思うので、意外と人には薦めにくい本のように感じました。この薦めにくさが気になって、星は3としました。 | ||||
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ここ3ヶ月で20冊ほど作者を問わずに推理・サスペンス系の小説を読んだのですが、 途中でギブアップしそうになったのはこれだけでした。 100Pくらいまでは何とか期待しながら読み進めたのですが、どうにも私には合いませんでした。 回りくどいというか、展開が冗長に感じられ、キャラクターの描写も細かいようで魅力は薄かったです。 | ||||
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久しぶりに夢中で読み了えた美しい本でした。戦時中と云う時代背景や少女小説のような優美さを兼ねたミステリーもさることながら、少女たちの教養と品位の高さに脱帽です。文学、美術、音楽。様々な気高い知識を持った少女たちの危うさ、万華鏡のようなからくり、堪能しました。 | ||||
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全体的に文章の密度が濃いのに加え、物語の中でさらに物語が紡がれ、しかもそれは複数の人物が次々と続きを書いていくというものなので、構造的には非常に複雑なはずなのだが、読んでいてあまり混乱をきたさないのは著者の筆力、もしくは構成力のたまものだろうか。 しかもそれでいてきちんと「殺人事件」が起こり、しかもその解決が物語中の物語と物語の中における現実をリンクさせながら、読者をきちんと納得させるだけの結末に持っていく自然さもある。 地力が違うなぁと感じる。 | ||||
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表紙はかわいくて(?)綺麗なカンジの幻想的な絵だし、 「万華鏡のように美しい幻想的な物語」などと いいながらも、実際には、登場人物はどれもブサイクで、 お前アカか?なんてせりふがあたりまえのように出てくるのがインパクトある。 導入部からそれ。 作者、もう85歳なのか… 絵師や編集者(の仕事)をどう評価しているか気になる。 | ||||
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