嗅覚が極度に発達した隻眼の男・阿川。彼は死んだ犬に付いていた匂いを、バーで出会った女に嗅いだ。

元陸軍レンジャー部隊所属のタッカー・ウェインと、軍用犬のケイン——強い絆で結ばれた一人と一頭は、かつての戦友ジェーン・サバテロから依頼を受ける。

春の宵、教会の庭で神父が刺し殺された。聖職者の凄惨な死に、キャレラも暗澹たる気持ちだった。

かつては硬骨の刑事、今や恍惚の境に入りかけた父親に、現職刑事の息子が捜査中の事件を語ると、父親はたちまち真相を引き出す。

高砂が流れる北相馬藩江戸藩邸で、勘定人・中江作之助が斬殺された。

アレックスの仇敵レッドフォードはウインドダンサーに異常な執着を示し、冷酷な攻撃を仕掛けてきた。

デンバー・インデペンデント紙の事件記者カーラは4歳の息子を育てるシングルマザー。

時間が作り出し、いつか時間が流し去っていく淡い哀しみと虚しさ。

法廷×デスゲーム×本格ミステリ！　第28回日本ミステリー文学大賞新人賞受賞作。大学生の美帆に届いた裁判員選任の案内状。

外国人VIPの警護を任された駆け出しボディガードの愛。

シリ・パイプーン、72歳。みごとな白髪に透き通るような緑の目をした老人だが、ただの年寄りではない。

結婚は打算から始まり、見栄の衣をまとった。憧れのタワーマンションに暮らす若い母親。

「何だこの映画は!?これではまるでちがう!」―我に返ると、「私」は白昼の渋谷に立っていた。

未知を愛した青年、人間を信じた怪物。 魔術が終わる時代に、ふたりは戦場で出会った。

恋人に騙され、仕事もお金も居場所さえも失った２５歳のエミリ。

生徒からの信頼度が急上昇中の「迷わない子ひつじの会」。

「幽霊寺」と噂される深川・冬青寺の一風変わった和尚・雨柳は、法力と天性の人たらしの才で、成仏しきれぬ物の怪たちを慰めている。

生徒の悩みを解決に導く「迷わない子ひつじの会」。

直木賞受賞第一作! すれ違う大人の恋愛を繊細に描く、全六篇の作品集。

お別れの言葉は、言っても言っても言い足りない――。急逝した作家の闘病記。

執筆中の流行作家が椅子にのけぞって射殺されていた。

川本麻由はかつての恋人によるDVで心に傷を負い、生きることに臆病になっていた。

ボクサー崩れの酒井は、恩人・津村のパチンコ店で働く釘師。

八月。

資産家で実業家の妻に頭のあがらない川名行夫は、旅行中に知り合った牧野小夜子と老神温泉で一夜を共にする。

ホテルの女主人ラークは、バードウォッチング中に友人が殺されるのを目撃してしまう。

かつて、忽然と消息を絶った報和航空四〇二便YS‐11機が突如、羽田空港に帰還した。

湾岸戦争で捕虜になり、心に深い傷を負ってSASを退役したニック。

略奪婚をした専業主婦の満里子、女性誌編集者の悠希、不妊治療を始めた仁美、人気翻訳家の理央。

ようこそいらっしゃいました。 ここは “意味がわかると怖い図書館”です。

十七年前の殺人事件で犯人と目された男・末松は、自らの無実を証明しようともせず、沈黙を守り続けていた。

読書家の聖地ストーナム。ミステリ専門書店の店主トリシアは、サイン会後主役である人気作家の変わり果てた姿を発見する。

しがない街のしがないドーナツ屋店主、ヴィンス・キャムデン。

東京、丸の内。本命の一流不動産会社の最終面接で、大学生の澪は唖然としていた。

最近では、赤かぶ検事の息子としてよりも、ケン玉名人の裁判官として有名な柊正雄。

冬深まる東京・谷中。

驚異的な舌を持つ名探偵×駆け出しのイケメン作家のバディが事件の謎を追う ジビエで町おこしを狙うU県北篠市二桃地区には伝説がある。

多忙を極める平賀とロベルトは、ハイチでの公務後に1週間の休暇を取るようサウロから厳命される。

ニコラス・クインが海外学力検定試験委員会の一員に選ばれた際、委員会は大騒ぎとなった。

宮城県の伊豆沼で発見された男の変死体、それが始まりだった。

九条高校に転校してきた修司は、深夜のアルバイト疲れのせいか、時々何かが視界に入り込む気配を感じていた。

平和だったはずの私立千載女学園で、不可思議かつ不可解な殺人事件が起こる。

名優団十郎が殺された。この日、総兵衛は彼の相談を受けるはずだったのだ。

浩志率いる傭兵部隊“リベンジャーズ”に参加した明石柊真は、イラクでの活動中、何者かに狙撃され、仲間を目の前で殺されてしまう。

小説家が本当に欲しいのは、永遠に失われたXKジャギュア、決してなくならないパイプ、そして至福の時を過ごした床屋の椅子―。

天狗の千里眼がえぐりだす現代人の業と病理!平田篤胤のもとに再び現れた“天狗小僧”こと嘉津間。

警視庁に新設された広域捜査専任特別調査室、通称「SRO」。

慶応三年、新政府と旧幕府の対立に揺れる幕末の京都で、若き尾張藩士・鹿野師光は一人の男と邂逅する。

のどかな町を、くねくねと貫くエデン・ロード。自転車で快走していた十歳のカイルは車と衝突しそうになる。

11年前の事件を最後に、姿を消した名探偵・明智小五郎が再び登場する「青銅の魔人」。敗戦間もない1945年の冬。

古ぼけた一枚の写真、それが「疑惑」の始まり。

美容師の舞は、結婚して一年になる夫に対し暴力を振るう自分を止められずにいた。

下谷長者町の菓子舗永田屋に美しい御仲臈が訪ねてきた。永田屋の育てた捨て子は、ある大名家の姫なのだというー。

また解決方法、忘れちゃいました! 解決パートのシナリオを忘れてしまう悪癖をもつ、現役大学生ミステリ作家が唸る結末を考え出して、やりこめたはずだったのに…… 手のひらで転がされていたのは、また担当編集者のわたしでした――。

訪ねてきた見知らぬ小男は、夫婦に奇妙な申し出をする。届けておいた装置のボタンを押せば、大金を無償でご提供します。

没落した名家の生まれのミロは、遺産が入る日を待ちわびる酒びたりの私立探偵。ある日、彼のもとを一人の女が訪れた。

●『小説 金田一少年の事件簿 オペラ座館殺人事件』 名探偵・金田一耕助の孫である金田一一(きんだいち・はじめ)は、 幼なじみの七瀬美雪に頼まれて、演劇部の合宿に参加することになった。

弁護を引き受けろ。

「おれはおまえの父親だ」ロイヤル・アスコットの初日、ブックメーカーを営むネッドの前にやってきた男は、三十年以上前に自動車事故で死んだと聞かされていた父だと名乗った。

大西洋を行く客船プロヴァンス号に無線が入った。「貴船にルパンあり。

ある日、ふと、口にした子供の残りもののチョコレート・パフェ。

汎銀河プレセペ大戦で、あまたのイナゴ型宇宙人の操る戦闘艇を破壊した宇宙船〈仰天〉号。

握りしめた掌の暖かさ。どこかあやふやな、しかし確かにあったはずの記憶の断片。

水戸光圀公の影警護から一転、再び流浪の身となった大安寺一松。

藩費留学生として渡米した島津啓次郎は、はじめて耳にした黒人霊歌に胸を打たれる。

クラブホステスだった飛山初絵は、老資産家と結婚後、夫を殺害して莫大な遺産を手に入れた。

忍びこみ専門の泥棒・八島第二郎は、宝石商の事務所に盗みに入る。

天国から研修に来た天使と地獄から成績不良(?)で叩き出された悪魔。

幹部行員の裏金工作を追及した恋窪商太郎は、謂れなき罪を着せられメガバンクを辞職。

ある総合商社のお荷物部署。毎夜経費で飲み食いを繰り返すという噂から、人は彼らを「グルメ課」と呼ぶ…。

“エルフ”の少女に乞われ異世界へ高飛びした元極道・成嶋千潮。

生徒数8000人超の巨大学園を支配する生徒会に、見習いとして入った僕。

インドの警察署と寺院が同時に爆破された。事件直後、パキスタンの過激派組織が犯行声明を発表。

一九四九年ミュンヘン。戦後、誰もが新たな一歩を模索していた。

検屍官に届いた恐怖のクリスマスプレゼントＣＮＮ解説者としてマスコミの脚光をあびるスカーペッタ。

全米女子テニス界のスタープレイヤーが休暇先のローマで惨殺された。

人はなぜ殺すのか。その答えを探すため、元FBI心理分析官ベントンは、収監中の殺人犯と対峙していた。

キソウ―機動捜査隊は、犯罪の初動捜査ミスをなくすために設置された。

実直と評判の男・新兵衛が奉公先の息子を人質に御堂に立て篭った。

老人は、人生の終わりが近づいているのを感じていた。

ねえ、知ってる?“情報通”の笠井京子は、帰宅したばかりの夫に話しかける。お隣に越してきた人たち、ちょっと変なのよ。

「きやぁぁっ」老舗の油問屋で悲鳴が上がる。大店で知られる東海屋の主が変死した。

殺人犯はここにいる！　声なき目撃者と刑事が暴く、邪悪な政治家の罪と罰。

ゲーセンで若い女性が転倒して死んだ。

サタン橋爪率いる「悪魔党」。

アーシュラは臍の緒が首に巻きつき、産声もあげずに死亡した。しかし、もし死ななかったとしたら……。

第55回メフィスト賞、受賞作!! 「犯人がわからない? あなたは地獄行きね」 死者復活を賭けた推理ゲーム! 俺を殺した犯人は誰だ? 現世に未練を残した人間の前に現われる閻魔大王の娘――沙羅。

津上有騎、水瀬鮎子、長岡茉歩、そして葉原美雲―四人の女子高生の不安定な対立感情が極限に達したとき、ひとつの悲劇が起きた。