わたしの名前を消さないで
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この本を注文したのは、CWA賞ゴールド・ダガーの最終候補でベストセラーという宣伝文句に惹き寄せられてしまったからである。まあ、ベストセラーというのは、過剰宣伝の場合もあるが、CWA賞ゴールド・タガー最終候補というのは客観的事実である。本邦初訳の文庫本で、お値段も手頃となると、がまんするのが難しい。 カバーのあらすじを読むと、ニューヨークで殺された少女の殺人の謎と犯人を、発見者の女性が二人目の犠牲者になりかかりながらも解明していくサスペンス・ミステリーのようである。 読み始める。 語り手がわたし(アリス)になったり、ルビーになったり、時間が進んだりもどったりで、読みにくい。ルビーの部分はアリスが三人称で語っているようにはっきり書かれているところもあるが、はっきりしないところもあってわかりにくい。さらに、殺されたアリスの魂が発見者ルビーの行動と心理を見守り、ちょっと操作しているような設定も馴染みにくい。 それでも、アリスがモデル兼同棲していた写真家兼教師に、17歳と告白したばかり叩き出される前半四分の一までは、どうにかついていけた。 その後はだんだん気乗りがしなくなり、メインの殺人と死体発見が起きても、読書の興奮が起きてこない。 本の真ん中あたりで、「デス・クラブ」が出てきて、重要な存在となってくると、ますます興ざめしてきた(すみません)、①これはミステリーなのだろうか。いや、そう思うのは、考え方が古い(家父長的?)からだ。②これだけの難しい設定で、物語を展開できるのは新人作家としてすごい筆力ではないか、③しかし、面白くない。溶け込めない。そんなことを考えながら、何とか読み続けていた。 それでも、事件の真相が読者に知らされる後半4分の1はそれなりの盛り上がり感はあり、それなりに面白かった。 小橋めぐみ氏の解説に書かれているように、本書では、犯人の情報については必要最低限しか書かれていない。氏はその点を批判せずに、「死そのものを深く掘り下げた犯罪小説」と賞賛しておられる。まあ、そうなのかもしれない。 個人的には、犯人だけでなく、アリスの死体の所見についてもきちんと書かれてないように思う。 犯人や死体についての客観的情報をきちんと書かないのはミステリーとしてどうかと思ってしまうのは、たぶん考え方が古いのだろう。 2回目読んだら、1回目よりは面白かったので、評価は☆☆☆として、レビューを書くことにした。 | ||||
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ニューヨークにきた若い女性が殺され・・・というお話。 最初は典型的なサイコ・スリラーかと思って読んでいましたが、途中から意外な展開になります。殺された女性の精神だけ残り、その精神(或いは霊魂)が語りてになって、自分の殺人事件の顛末を語り・・・という風に話しが進んでいきます。 最初に読んだ際、著者のやりたい事の意味が把握できず、なんの小説だか判らない感じで、最後まで読んでもいまいち理解しずらかったです。 牽強付会に意味を見出すと、殺された被害者が、自分が存在していて、それが抹消されても、自分が存在した事を忘れてもらいたくない、自分がかつて存在していた事を、自己主張したいという作品かと思いました。 訳者あとがきで、一年かかって書いた作品が全く評価されずに出版もできなかった事がショックだったらしいですが、その体験(折角苦労して書いた作品が評価されずに認められない事)が反映された作品かもしれません。 いろいろな小説の賞の候補になったり、受賞したりもしたらしいですが、良くできた作品だとは思いますが、そこまで高い評価が妥当か疑問に思ったのも真実でした(すいません)。 でも、少し前に読んだ、クレア・ノースという方の「ホープは突然現れる」という作品でも存在感がない為に苦悩する主人公の精神的葛藤を描いた作品で、最近の自殺の理由で、人望がないのが嫌で、という理由が多いので、存在感がなく認知してもらえない事が苦悩になっている人が増えているそうなので、そういう人の問題を提起した作品として意味はあると思います。 自己の存在を認めてもらいたい苦悩を扱ったと思われる、異色サスペンス。機会があったら是非。 | ||||
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