夜明けを探す少女は

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種別
長編
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あらすじ

2024年03月16日 夜明けを探す少女は (創元推理文庫)

世の中には、夜になっても鍵をかけない家があるのを知ってる?――シカゴの高校に通う黒人の少女ボーは、卒業を機にこの街を出ると決めていた。絵の才能を活かし、盗みも撃ち合いもないどこか遠くへ行くのだ。そんなある冬の未明、姉のカティアが不法侵入の疑いで警官に射殺された。外の安全な世界をボーに語り聞かせてきた姉が、犯罪に手を染めるはずがない。ボーは姉の無実を証明するため、現場から消えた姉の恋人を探し始める。ひたむきな少女の調査行、そして成長と旅立ちを描く、アメリカ探偵作家クラブ賞最終候補作!(「BOOK」データベースより)

評判

夜明けを探す少女はの評価:

7.00/10点 レビュー 1件。 C ランク

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夜明けを探す少女はの総合評価:

5.50/10点 レビュー 2件。

感想一覧

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全1件 1〜1 1/1ページ
No.1
(7pt)

ミステリーではなく、黒人少女の怒りと希望の物語

2023年度MWA賞のYA部門最終候補となった若き黒人女性作家のデビュー作。シカゴの黒人居住地域に住む16歳の少女が、大好きな姉が警官に射殺されたのをきっかけに社会の理不尽に立ち向かい、無力さを感じながらも生きる希望を見つけ出そうとする一種の成長物語である。
シカゴに暮らす16歳の黒人女子高校生・ボーは美術系の授業が得意で、絵の才能を生かして貧しくて物騒な街から脱出することを夢見ていたのだが、大好きな姉が不法侵入者として白人警官に射殺されるという悲劇に遭遇した。姉が不法侵入したとは信じられないボーは、姉の恋人で現場に一緒にいながら姿をくらませたジョーダンの行方を探し、真相をはっきりさせようと決意する。警察は当てにならず、同級生や姉の知り合いが頼りの調査は遅々として進まず、至る所に根深い人種差別の壁が立ちはだかり、ボーは途方に暮れることの方が多かった。それでもボーはひたすら自分の信じる道を突っ走るのだった…。
事件の真相を探るという意味ではミステリーなのだが、本作の主眼は今なお変わることなく続く人種差別、黒人差別への抗議である。さらに、ヒロイン・ボーのキャラクターがよくできており、現代の女子高校生の日常、非日常を活写した青春小説としても秀逸。というか、若き黒人女性の成長物語として読んだ方がしっくり来る。

iisan
927253Y1

Amazonレビュー

※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください

No.1
(2pt)

”アドレッセンス”の持つ深い病を描いたミステリ

「終わりなき夜に少女は」(クリス・ウィタカー)を読んだ後に、もう一人の少女の物語。しかし、少し困った読書になりました。
 新しい翻訳ミステリを網羅的に読むよう心掛けていますが、<ミステリ的興趣>を感じられないミステリについて上手く語ることができない自分がいますね。
 舞台は、シカゴ。しかし、「ギャングランド」のシカゴではありません。プロジェクト(低所得者用団地)、グレイディパーク団地に住む高校二年生、黒人少女、ボー・ウィレットが主人公。ボーの姉であるカティアは不法侵入の疑い故に非番の白人警察官に射殺され命を失います。姉を慕い、彼女の無実を信じるボーは、事件の真相を探るべく状況を知りながら現場からいなくなってしまったカティアの恋人・ジョーダンの行方を探し出そうとします。
 背景には”Black Lives Matter”運動が厳然とあって、差別、貧困、薬物、暴力に塗れた社会問題が横たわっています。しかしながら、本書はそれらについて極度に食い込むことを避けながら、最後まで一人の深い闇を抱えた少女の”アドレッセンス”を描こうと試みています。
 私の印象は、ほぼページ数の50%を超えたあたりから物語が転調したように思え、そこから先のボーの怒りの暴発に何故かついていけなくなりました。ボーからは「お前に私の悲しみの何がわかるの?」と問いかけられることになったとしても。
 この物語は”アドレッセンス”の持つ深い病を描いたミステリと言ってもいいのかもしれません。読み終えて、マット・デイモンの映画"Good Will Hunting"を思ったりもしましたが、様々違和感を感じながら、P.184で言及されている”Blue Lives Matter”運動との相剋へと私の意識が飛んでいったこともあってか、正しく読み通せたのかどうかあまり自信がありません。
 と言うことで、今回もまた次の読書へと速やかに移行することにしましょう。
 □「夜明けを探す少女は “The Black Girl Left Standing”」(ジュリアナ・グッドマン 創元推理文庫) 2024/5/29。
夜明けを探す少女は (創元推理文庫) Amazon書評・レビュー: 夜明けを探す少女は (創元推理文庫)より
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