地中の男
- リュウ・アーチャーシリーズ (19)
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全1件 1~1 1/1ページ
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睡魔との闘い、それと5つの家族が物語を形成する設定で頭の中で始終混乱することが多かったが、終盤の残り130ページ余りでどんでん返しを繰り返しながら明確に物語が収束するその手際は、やはり巨匠の業故である。 | ||||
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もはや探偵と言うよりは正義感の強い一介の人間としてのリュウ・アーチャーの存在。依頼人はもはや必要としなくなったかの様に、まるで本能に導かれるように他人のトラブルへさまよいこんで行く彼。ロス・マクドナルド作品の本質は、人の悲劇を深く見つめ直すことから始まる。 | ||||
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ロスアンジェルスの雨上がりの朝。リュウ・アーチャーは庭で小鳥たちに餌を与えていた。すると、隣のアパートに住む幼い少年が寄って来た。少年ロニイはジーンという若い母親の息子で、やはり若い父親であるスタンリイはそのロニイを連れて車で出掛けて行った。車の助手席にティーン・エイジの娘が乗っていたのをアーチャーは目撃した。スタンリイたちはサンタ・テレサにある祖母の家に向かったらしいのだが、折りしもサンタ・テレサでは大規模な山火事が発生していた。ジーンの依頼でスタンリイの様子を探りに行ったアーチャーは、スタンリイの祖母の家の近くで地中に埋められたスタンリイの死体を発見する。そして、ロニイとティーン・エイジの娘は行方不明のままだった。 スタンリイは生前に家出した自分の父親の行方を探すのにずっと熱中していたのらしい。リュウ・アーチャーは複雑な人間関係を調べていく内に、10年前に起こったある事件を掘り起こすことになる。 もはや探偵と言うよりは正義感の強い一介の人間としてのリュウ・アーチャーの存在。依頼人はもはや必要としなくなったかの様に、まるで本能に導かれるように他人のトラブルへさまよいこんで行く彼。ロス・マクドナルド作品の本質は、人の悲劇を深く見つめ直すことから始まる。 | ||||
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ロスマクが自分の実人生を作品の中に紛れ込ませていたのは有名な話だ(「父親探し」、「娘との葛藤」など)が、本作で重要な役割を果たす子どものモデルは、ロスマク自身の幼い孫息子らしい。ロスマクが孫息子に向けていたであろう温かい愛情が、探偵と子どものやりとりにもよく反映されている。それが実にいい感じで胸を打つのだ。普段は冷静なはずの探偵が今度ばかりは妙に頑張っているのも微笑ましい。全体としては悲しい、やりきれない話なのだが(まあ、ロスマクですからね)、子どもを守る男の姿勢について、教えられるところの多い作品である。 | ||||
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ロスマクが自分の実人生を作品の中に紛れ込ませていたのは有名な話だ(「父親探し」、「娘との葛藤」など)が、本作で重要な役割を果たす子どものモデルは、ロスマク自身の幼い孫息子らしい。ロスマクが孫息子に向けていたであろう温かい愛情が、探偵と子どものやりとりにもよく反映されている。それが実にいい感じで胸を打つのだ。普段は冷静なはずの探偵が今度ばかりは妙に頑張っているのも微笑ましい。全体としては悲しい、やりきれない話なのだが(まあ、ロスマクですからね)、子どもを守る男の姿勢について、教えられるところの多い作品である。 | ||||
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数あるロス・マクの作品の中で、これが一番好きだ。もう円熟の域に達してしまった作者と、同じく老境に差し掛かったリュウ・アーチャ-の視線から描き出されるロサンジェルスの街と人々はどこか湿り気を含んだものになっており、シリーズを通して読みついできた読者の心に一抹の哀愁を感じさせずにはおかない。彼が若者に対して注ぐ感情はもはや父のそれではなく、祖父のそれになっている。だが、そういった意味でこの小説には「ロス・マクファン」のもとめる全てがある。この小説を読み返すと何か懐かしい印象さえ受けるのはそのためか。 特筆すべきは物語の出だしの一節。小説の出だしでこんなにも心をつかまれてしまったことはほとんど思い当たらない。 | ||||
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