ドルの向こう側
- リュウ・アーチャーシリーズ (19)
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ドルの向こう側の総合評価:
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全2件 1~2 1/1ページ
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中途半端な結末。 | ||||
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読み始めてから200ページ辺りまでは前六作までに強いられた状況理解の困難さが全くなく、加速する物語に狂喜していたが、それ以降中だるみを憶え、そのまま終末を迎えたような感じだ。 | ||||
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. ロサンゼルスとサンディエゴのほぼ中間にある少年矯正施設から、入所したばかりのトム・ヒルマンが逃亡した。探偵リュウ・アーチャーは、施設長の依頼を受けてトム少年を探すことになるが、やがてトムを誘拐したという連絡が父親に入る。犯人に要求されるまま身代金2万5000ドルを支払ったものの、トムは戻らない。そして事件に関係すると思われる女性の遺体がモーテルで発見される……。 --------------------- 1965年に英国推理作家協会のゴールド・ダガー賞を受賞した長編ミステリ小説です。 この小説もまた、そのロスマク節がまさに炸裂した一作です。 この文庫の難点をひとつ挙げると、いかんせん、菊池光氏の翻訳がうまくありません。そもそも1965年のポケミス『 ドルの向う側 』を、そのまま手を加えることなく、1981年にハヤカワ・ミステリ文庫化したのでしょう。言葉遣いが古びているうえ、こなれた感じがしない日本語です。都筑道夫は『都筑道夫の読ホリデイ』の中で「菊池光の翻訳の会話のまずさにおどろいて、読まなくなったことがあった」と書いているのだとか。確かに会話がうまくありません。 出版から早半世紀が経とうとしています。せっかくの秀作だけに、そろそろ新訳が出ても良いのかもしれません。 . | ||||
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「さむけ」、「ウィチャリー家の女」、「縞模様の霊柩車」の三大代表作に続く作者の力作。米作家協会賞受賞作でもある。前記の三作に比べ、ミステリ風味はやや落ちるものの、アメリカ社会を見つめる目は更に深くなっている。 金持ち一家のドラ息子の失踪事件の捜査をアーチャーが依頼されるという、いつも通りの設定。アーチャーが事件の真相に辿り付く過程で、アメリカ家庭の悲劇・病巣が浮かび上がって来るというパターンは円熟期〜後期の作品に共通のものだが、本作は本格ミステリ味を残しながらも、家庭が持つ悲劇性により重点を置いている。ミステリと言う冠を付けなくても、普通小説として通用する重厚な出来である。「ドルの向こう側」という題名は、金の対極にある人間性に焦点を当てた作品である事を示唆している。「富裕階級の人間が持つ醜悪性」を巧みに表現した象徴的題名。従来からアーチャーは事件の「観察者」だと作者自身が強調しているが、アーチャーと作者自身との区別は従前にも増して曖昧になって来ている。 アメリカ社会の奈辺の病巣に対する作者の諦観にも似た「観察」が、家庭の悲劇を浮き彫りにして行く傑作。 | ||||
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1964年発表の小説ですが、現代の状況に当てはめても、古さを感じさせません。 むしろ、人間社会に頑固にはびこる軋轢が、いかに時代に影響されないものか、改めて印象付けられます。 翻訳に、苦労の跡が偲ばれますが、100年後も読み継がれていることでしょう。 自分の居場所が見つけられない若者の不安、親子の断絶、男女の機微、夫婦の諍い。 虚栄、不信、傲慢、嫉妬、そして暴力。質素に見えて奥が深い、芳醇な味わいの小説です。 | ||||
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本作は名作『さむけ』の次の作品にあたります。ロスマクにとって正に乗りに乗っている時期に書かれたものです。まあ、こんな暗い物語を“乗りに乗る”と呼ぶのも変なのですが。ストーリーは殆どワンパターンと言ってもいいほどいつもと同じです。失踪した少年を探して欲しいとの依頼がリュウ・アーチャーに舞い込むというのが発端で、探しているうちにどんどん謎が深まっていきます。ラストのどんでん返しは予想を裏切るもので、本格ファンにも楽しめると思います。ロスマクのテーマは“父親探し”だとよく言われますが本作はその趣旨にじつに忠実な作品で、その意味でも代表作のひとつに数えて良いと思います。また、孤独な探偵であるアーチャーの昔からの知り合いである女性が登場するのも興味深いです。 | ||||
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