A型の女
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原尞でハードボイルドにハマり、チャンドラー、ハメットまでさかのぼり、ロスマク、パーカーなども読み、日本人のハードボイルドも読んでみて、本作に到達しました。 上の経緯から、探偵の母親が登場したり、彼女が登場したり、暴力シーンがなかったり、怖気づいたりといったシーンに新鮮さが感じられました。 ネオハードボイルドと呼ばれるのも頷けます。 しかし、本作の1番の魅力は、解説にもあるように、緻密なプロットですね。ハードボイルドはミステリーとしての構成に難があったり、謎解き要素が全くないものもありますが、本作は探偵サムスンが内心を語りながら進んでいくために、一緒に謎解きをしている感覚になりますし、その割には最後まで真相が判明せずに、驚きも待っています。 どこにでもいるような探偵の方が、感情移入しやすいのかも知れないと感じました。 | ||||
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図書館や古本屋でも見つけることができなかった作品なので、新品を安価で購入することができ とても満足しています。 いつの時代にも楽しめるストーリーだと思います。 シリーズの他の作品の購入も考えています。 | ||||
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主人公の探偵の元に、自分の生物学上の父を捜してほしいという少女が以来に訪れるが・・・というお話。 池上冬樹氏の解説によると様々な意味でこの小説の登場は画期的であったと書いてありますが、確かにハードボイルドによくある展開を排除してハードボイルドを成立させている点は読んでいてよく判ります。失踪人の捜査で始まらないし、途中で殴られて意識がなくなったりしないし、あまり暴力的な展開も見せないし、そういう意味ではこの時点では革新的な作品の登場だったのは理解できます。今、原著刊行から40年くらい経ってもあまり古びていいないし、悲しい話ですが面白く読めるのはこの著者の才筆によるものでしょう。多少、今読むと古びている所もないではないですが、時代の違いで仕方ないかなとも思います。 池上さんは3回読んで3回感動したそうですが、私はそれほど感動はしなかったですが、登場人物の依頼人が自分の出自を知るくだりなどは確かに悲しいものを感じて、自分も親が避妊に失敗したくらいの出自だったのと重ね合わせて身につまされました。 ともあれ、この小説がハードボイルド推理小説として良くできた作品であるのは論を待たないと思います。機会があったらご一読を。 | ||||
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本作品は、マイクル・Z・リューインのデビュー作(1971年)。 ネオ・ハードボイルドの一翼を担っているそうだが、アルバート・サムスンは、他のネオ・ハードボイルド作家の主人公と違っていたってまともな男である。知性派と形容される暴力とは無縁の私立探偵だ。 男やもめの37歳、離婚歴あり(娘ひとり)、ガールフレンドあり、バスケットボールはややるのも見るのも好き、読書は欠かさない。探偵としてとてつもなく優秀かというと、さにあらず。ちょくちょくミスはするし、思わぬ事態に震えあがったり、落ち込んで眠れぬ夜を過ごしたりする。正義と打算の間で揺れ動く人間味溢れる男なのだ。 私立探偵アルバート・サムスンは、富豪の娘エロイーズ・クリスタルから「生物学上の父親を探して欲しい」と依頼される。両親の血液型の組み合わせから、自分は父リアンダー・クリスタルの娘ではないというのだ。エロイーズの態度に心惹かれたサムスンは、依頼を受け調査を開始することにした。しかし、エロイーズが産まれた15年前当時の状況からは、なかなか真実にたどり着くことができない。サムスンは、祖父のエスタス・グレアムら関係者の過去をひとつひとつ洗い出していく。やがてサムスンは、リアンダーの口から真実を告げられるのだが ・・・ 事件の依頼内容はいたって地味だ。ページをめくる手が止められないといった類のストーリではない。捜査のために身分を詐称し不法侵入までしてしまうという大胆さと、びびったりくよくよしたりする繊細さの同居したサムスンの魅力を、本作品では味わえる。シリーズものの出だしとしては上々というべきなのだろう。姿が一切でてこないガールフレンドや、ダイナーを経営する母親、うだつの上がらない部長刑事ミラーなど、シリーズを読み込んでいくと思い入れが強くなりそうな予感はする。サムスンの過去も徐々に明らかになっていくのだろう。 本作品の依頼内容は思わぬ展開を見せて、センチメンタルなラストを迎えることになる。あとがきで池上冬樹さんは三回読んで、三回泣いたと書いているけれど、どうだろうか。サムスンの男として矜持には、ハードボイルドとしての系譜を見ることはできるかな。 | ||||
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今は死語となっている「ネオ・ハードボイルド」派のアルバート・サムソンシリーズの第1作です。 探偵の視点で物語が語られますが、自身や家族、知人に関する描写が少なく、狂言回しに徹して物語が進んでいきます。物語りも名家の秘密が暴かれ悲劇的な展開になるという、どこかにそんな話を得意にした作家がいたなあと懐かしく思い出しました。 暴力を否定し、お金の誘惑に悩みながらも、捜査を進める姿は飄々としていて、独特の味があり、好ましく思いました。 悲劇的な物語ですが、未来に開かれた終わり方も清々しく、他の作品を読みたくなりました。 | ||||
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