父親たちにまつわる疑問
- 空き巣 (24)
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上質のユーモアと、そこはかとないペーソス。初めて読んだマイクル・Z・リューインの作品。私立探偵〈アルバート・サムスン〉ものの中篇集。とても良かったです。 ラスト三頁。思いがけず、しみじみとしてしまい、目頭が熱くなりました。 アルバート・サムスンのキャラに親しみを覚えるのとともに、《神童の名前にあやかって名前をころころ変える習癖がある》p.249 依頼人、アルバート・サムスンの娘で警察官のサム、この二人のキャラも魅力的だったな。〈ヴォルフガング〉・アマデウス・モーツァルトの音楽みたいに素敵なハーモニーを、不思議に親しみのある空気を、この三人のやり取りに感じました。 本書を手にとったのは、『おすすめ文庫王国2023』(本の雑誌社)の中、「私の2022年度文庫ベスト3」にて、霜月 蒼(しもつき あおい。『アガサ・クリスティー完全攻略〔決定版〕』の名著あり)氏が挙げていたから。 曰く、《ハードボイルドの本質だけを必要最小限の言葉で洒脱に書いた結果がこれで、まさにこれこそが現在最良のハードボイルドと僕は言おう。今年いちばん好きだった小説はこれかもしれないな。》『おすすめ文庫王国2023』p.11 | ||||
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天才的な洞察力(どうさつりょく)や推理能力なんてない探偵。わざとらしい”平凡”じゃなくマジで平凡な男。「A型の女」に出会った時から、食べるために複数の依頼をこなす探偵だったアルバート・サムスンに親近感(しんきんかん)を覚(おぼ)えた。リューインの短い章立(しょうだて)無駄をギリギリまで省(はぶ)いた簡潔(かんけつ)であると同時にユーモアあふれる文章の読みやすさ。そして今回の結末(けつまつ)は、今回もまた気持ちいい余韻(よいん)が残る素晴らしい作品だった。なんだろう、この柔(やわら)かな小説は。 | ||||
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年を重ねて作品がより温かいものになっているような気がします。 | ||||
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すでに3編の優れた先行レビューがあり、私が新しく書けるようなことはあまりないが、せっかくの16年ぶりのアルバート・サムスンシリーズの翻訳出版なので、ちょっと書いてみよう。 ○「それが僕ですから」「善意」「おまけのポテトフライ」の3編は翻訳がハヤカワミステリマガジンに掲載されたが、「父親たちにまつわる疑問」は本書が初訳である。 ○初めの3編は殺人が出てこないミステリーであったので、このまま最後まで行くのかと思っていたら、「父親たちにまつわる疑問」では、あっけなく人が殺されて、意表をつかれる。 ○4編ともたいへん面白かったが、個人的には、「それが僕ですから」よりは「善意」が、「善意」より「おまけのポテトフライ」が、「おまけのポテトフライ」よりは、「父親たちにまつわる疑問」がよくできているように思う。つまりだんだんグレードアップしていくというすごい短編集である。 ○そう考える理由は ①依頼人の宇宙人ハーフのカーティス・ネルソンが次第に人格的成長していく。 ②脇役の女性たちがどんどん個性的魅力的になっていく。「善意」では看護師マティと少女ニコール。「おまけのポテトフライ」では、愛想悪いウクライナ人ウェイトレスのカテリーナ、元気な民間ラボの毒物分析人ルーシィ、愛想いいダイナのウェイトレスロンダと三人も出てきて賑やかだが、「父親たちにまつわる疑問」では真打ちの娘のサムが本格的に出てくる上に、クレアというすごい女性も出てくる。 ③事件の謎とその解明が、だんだん複雑巧妙になっていく。 | ||||
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私立探偵「アルバート・サムスン」シリーズの連作長編で父親がエイリアンだと主張する青年との関わりを描いた4つの短編から構成されています.原題は「Alien Quartet」です.最初の短編「それが僕ですから」が本当に素晴らしく,これを読むためだけでも購入する価値があります.空き巣に入られた青年が依頼人としてアルバート・サムスンの事務所を訪れるシーンから物語は始まります.物語は静かに展開するのですが,自分が周りと違う普通ではない人間であることを肯定するラストへの着地は見事であると同時に,山本周五郎作品に通じる静かな感動を覚えます. | ||||
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