紀州随一の超大富豪・柳川家の女主人とし子刀自が、「虹の童子」と名乗るものに誘拐された。要求された身代金はなんと百億円。

花園学園高校二年の名物三人組・由利子、旭子、香子の夏休みは大忙し。

十津川警部の友人・中村弁護士の許に、大学の後輩・井関ゆきから「自動車事故を装って姉を殺した男を殺しに行く」という手紙が届いた。

かつて殺人があった廃墟の塔で再び殺人が。発見者は高校生・烏兎、獅子丸、祐今。

トラブルに愛され、慕われるフリーターの葉村晶。ピンクの子供用自転車で駆けつける小林警部補。

戦国の頃、三千両の黄金を携えた若武者が、七人の近習を従えてこの村に落ちのびた。

訪中視察団の一員として中国を訪れた東洋美術史専攻の入江は、25年ぶりに玉嶺へと向かう。

英国人の父と日本人の母とのあいだに生まれた日英混血女性ローズ・ギルモアは、13年ぶりに日本の地を踏んだ。

東京のアパートで、日南化成の守衛が毒殺された。

時は一八八八年、霧深いロンドンの街に跳梁する謎の殺人鬼「切り裂きジャック」の正体を追う日本人の美青年探偵、鷹原惟光と、医学生、柏木薫。

小錦顔負けの巨体の持ち主のアザミと、美人テキスタイル・デザイナーのえりかは、おいしいものをたくさん食べるという固い絆で結ばれている。

昭和30年代初め、東京S町遊廓「恋ぐるま」の女主人車戸旗江が殺害されて死体をバラバラに切断されるという事件が起きた。

櫛田潤一の恋人・島崎清子が扼殺された。遺品から出てきた“川岸一義”名義のタクシーカード。

関東八か国の悪党者を取り締まる八州廻り。

伊集院大介シリーズ最新作。悲劇に終わった大恋愛から8年、傷心も癒えた栗本薫クンに新たな恋が。

作品や文献につぶさにあたって浮き彫りにしていく、戦前に活躍した個性的な探偵作家18人の創作活動。

徳川幕府を支える稀代の天才・大久保長安。サイエンスを駆使し、女精酒を飲み、佐渡金山開発に力を注ぐ。

奥深く混沌とした戦場から生みだされる悲しき兵隊たちのそれぞれの人間模様。

入水自殺を図った若い女性は、記憶を失っていた。恋人だった青年は遠洋マグロ漁船の上にいる。

アフリカにおける呪術医の研究でみごとな業績を示す民族学学者・大生部多一郎はテレビの人気タレント教授。

大生部一家はテレビ局の特番取材で再びアフリカへ旅立つ。

通訳のムアンギ、テレビクルーたち。6人もの犠牲者を出して大生部は娘を取り戻した。

土地利権に渦巻く悪の構図を描く社会派ミステリー。

新大阪発ひかり424号の汚物タンクから時限爆弾が発見された。

検証現場の闇に潜むものは殺意か、それとも真実なのか。殺人事件の容疑者が突如目白を翻し、アリバイを主張。

藪原法律事務所の居候弁護士になって三年目、朝吹里矢子は同じ事務所内ながらも独立をはたした。

浅草六区のいんちきレビュー劇場『紅バラ座』の作者柳井良平の脚本による『メジューサの首』と題する怪しげな演目で、一座の踊り子飛鳥京子・霧島ハルミ・紀藤美沙緒の三人が、一つの目を共有する“三人の魔女”の役を演ずることになったのだった。

このアンニュイなけだるさは、なんだろう。この男がもつ「情報」に包みこまれてしまいたい。

「春ごとに花のさかりはありなめどあひ見むことはいのちなりけり」(古今集)から生まれるストーリーとは…。

東都大学講師・早瀬君男は、人妻・睦子と不倫の関係にあった。

同僚の死をきっかけに職場で重用され、美しい妻を射止めた男。

結婚式を明後日に控えた小夜子は、独身時代最後の思い出にと友人達と羽目をはずして大騒ぎ。

依頼人がそこにいるからだ。理由など要るものか。

一九六二年、第1回文芸賞を受賞した若き著者のデビュー作。

賀茂由香里は、人の強い感情を読みとることができるエンパスだった。

汝は必ずや西太后の財宝をことごとく手中におさむるであろう―。

落日の清朝には領土を分割せんと狙う列強の牙が迫っていた。

熱烈な清張ファンを自任する作家が一人で全巻を編集するいま最高に面白い小説選集。

14歳のとき両親殺害の罪に問われ、外界との交流を拒んで孤島の研究施設に閉じこもった天才工学博士、真賀田四季。

お久しぶりです。妹尾睦月です。

『人狼城』は独仏の国境の峻嶮な渓谷の上に屹立する古城。城主を「人狼」に惨殺されたという言い伝えのある曰く付きの城だ。

荒涼とした雪原は「この世の終り」にふさわしいこの閉ざされた山荘に7人が揃った時皆殺しゲームのスイッチが入る…ゲームの名前は「電脳山荘殺人事件」。

北へ走る三陸鉄道リアス線の車内で水産会社社長が殺された。男の身元を知って十津川は自責の念にかられる。

江戸は神田橋本町・なめくじ長屋に住む砂絵かきのセンセーのもうひとつの特技。

石神探偵事務所の野上英太郎のもとに、またしても奇妙な依頼―名門修己学院高校理事長の母親・森名スエが、孫の保一の先祖を敬う気持ちが本物なのかどうかを調べてほしい。

日光いろは坂のヘヤピンカーブから、乗用車が崖下に転落。炎上した車の中で黒こげ死体が見つかった。

土曜の夜のお楽しみ、カクテル片手に山伏が今宵も始める殺人譚。

1992年、バルセロナ・オリンピック開幕を間近に控え、東京では二人の男がもう一つのバルセロナ・オリンピックを追っていた。

宴の興も醒めやらぬ夏の宵、陸軍少将邸に時ならぬ銃声が轟く。

俺は“キツネ”。元ヤクザだ。

二十年前に愛した男が、ヴァイオリンでバッハのカノンを演奏しながら自殺した。

中国山東省清河県随一の豪商西門家で、大好色漢の当主西門慶をとりまく8人の妻妾達の嫉妬とプライドと使用人達の中で繰り広げられる軋轢と葛藤から起こる残酷な怪死事件が後をたたない。

京の公事宿「鯉屋」の居候・田村菊太郎は剣も立つが、情にも厚い好漢。色や欲にからんだ事件を鋭い洞察と、行動力で裁いていく。

「可能克郎さんが亡くなりました」警察の知らせに、あわてて現場に向かう妹・キリコの前に、当の克郎がノンビリ現われた。

2020年、東京は多民族の入り乱れる雑居都市と化し、治安も衛生状態も最悪となっていた。

中国美術の至宝、敦煌「三所の禅窟」。シルクロードのかなたに千年をかけて描きつがれた仏教壁画と様々な仏像たち。

賢治の童話が死を招く…生誕百周年の宮沢賢治ゆかりの地盛岡で、作品の朗読会が開かれた。

「J・Mを殺したのは誰か」―そんな一文で終わる原稿を、私はもてあましていた。

まるで拾った宝くじが当たったように不運な一日は、一本の電話ではじまった。

横浜での海外ツアーコンダクターの死。大阪・豊中でのハイソサエティーの若妻の死。

美味しい料理と名推理。台所探偵の会心作誕生。

名探偵・浅見光彦、伊勢湾台風被災の地へ向かう。

浅見家では正月にカルタ会が催される。その席で浅見光彦はカルタ界の女王朝倉理絵に辛勝した。

その男は五度の火災に見舞われた…。現役の保険調査員が描く異色ミステリー。

夏の深夜、探偵・竹花は男に襲われていたその娘、ボディ・ピアスの少女を助けた。翌朝少女は消えた。

陶芸家・長倉英臣の父の一周忌で、石黒義彦は英臣の娘・智子と再会する。

深夜のファミリーレストランで突如、男の体から炎が噴き出した。その数日後、天王洲では無残に咬み殺された死体が発見される。

人間は、存外簡単に死ぬものです―。「あなたに10億円さしあげます」課せられた条件はただひとつ―1ヵ月間生存すること。

台風接近中の相模灘で事故が発生。

かつてこれほど孤独な探偵がいただろうか。新本格ハードボイルド。

東京湾臨海署(ベイエリア分署)の安積警部補の許に、殺人事件の通報が入った。ライブハウスでホステスが毒殺されたというのだ。

―この神殿で怪物の宝に手をつけた盗人は、ラコシに追われて必ず生命を落とす―ウィンタース家に長年伝わるラコシの呪いが、パーティーの日、よみがえった。

その人は、何でも治してくれる。壊れた人形、死んだ猫、そしてあなただって…。

一高の歴史の中で、これほど奇妙な人間消失事件もないだろう。ある日、本館正面の時計台の中で、一人の学生が忽然と姿を消した。

夫の淳一は泥棒稼業、妻の真弓は警視庁捜査一課の刑事。異色コンビに事件の一報が入った。

南海の小島フィジーで観光客相手に芸を見せるワヌーバは、イギリス人の商人とフィジーの洗濯女との間に生まれた。

偽りの神の前で脚を開く少女たち―。爛れた世紀末を暴走する衝撃の純愛物語。

終電車に乗った男が出会う懐かしい人たち。甦る苦い恋、辛い仕事…。

「庭…」―それが精神科医・大崎の最期の言葉だった。

田村正和主演・大人気ドラマのノベライズ、文庫化第二弾。

1864年ウィーン。

遅刻魔―あんなに約束の時間にいい加減な人も珍しかった。嘘つき―大きな嘘も上手だったが、とりあえずの小細工もうまかった。

21世紀はこの小説で始まる。点状出血、内臓溶解、骨格筋の爆発的なケイレン。

城代家老の“御意討ち”を命じられた新八郎は、直に不正を糺すが、逆に率直な説明を受け、初めて真実を知る。

関ケ原合戦後の論功行賞に苦悩する徳川家康は、本多正純にその調査を命じた。

「警察は自殺だと言ってます。

一人の老婆とその双子の娘を頂点にした一族。

筑豊の廃坑の村。

灼熱の太陽に喘ぐパリが漸く黄昏れた頃、不意にカケルを見舞った兇弾―その銃声に封印を解かれたかの如くヨハネ黙示録の四騎士が彷徨い始める。

「私は人形に殺される」謎の言葉を残し、新進人形作家の沖村嶺がパリで首吊り自殺した。

薬物中毒者の相互更正補助施設「セイル・オフ」に、あらゆる感情が「死んで」いる男が入所してきた。

「一ヵ月8kg減で、誰もが理想体重に」ダイエット美女を決める最終選考まで、あと二ヵ月。

“見知らぬ男が、見知らぬ家で自殺する”―名古屋は中川区の一角で、どえりゃー事件が発生した。

資産家の若き未亡人・桜井淳美がわずか一歳のとき、生まれ故郷の能登島にある黄金屋敷と呼ばれる豪邸で、使用人を含めた一家七人が、斧を首に打ち込まれて惨殺される猟奇殺人が起こった。

十数年ぶりに幼馴染みと出会い、愛欲の炎が再燃した瑛子は、資産家だが性倒錯者の夫に殺意を抱く。