インディヴィジュアル・プロジェクション
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スリリングな作品である。だが最もスリルを味わったのは阿部和重氏自身では無いだろうか。 | ||||
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第10回三島賞候補作。 阿部和重が小説家として乗りに乗っていた最盛期に書いた(と私が考える)、「阿部和重節」あふれるキレッキレの純文学作品。 阿部作品に頻出の暴力、のっぴきならない状況、苦境からの脱出劇、といったものが好きな方には楽しめると思う。主人公の自我がゆらいでいく過程の描き方がやはり阿部らしくて良い。 | ||||
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山形県東根市出身の芥川賞作家。individual projection 各個の投影。この英語の意味を確かめずに読みだして、むしろ楽しめた。タイトルは一種のネタばらしだ。といっても、相当読み進まないとこのタイトルの意味は分からないだろう。 スニーカーや銃や服のファッションなど詳しくして、わたしはなどそこでもはや着いていけなくなりそうだが、そこは分かったふりをして進む。 フリオ・イグレシアスという歌手が好きたということで、歌詞の鑑賞が入る。フリオはかろうじて私の青春期に引っ掛かっていた歌手なので抵抗はない。むしろ作中の若者が好きだということに引っ掛かってしまった。 フリオが33歳の時に書いたという「33歳」という歌詞の解釈によると、33歳という年齢は青年と中年の境にあり、なにか決心を迫られる年齢らしい。「きのうという時」という語句は不吉な響きがあるらしい。 小説を最後まで読み進んでいくと、この「きのうという時」は、ただの感傷的な表現、過ぎ去る青春などというものではなく、とんでもないドラマの回想であることに気づかされる。 日記形式で書き進められるドラマは、過去を整理するものであったり、過去の影響で現在起きている事件を分析したりしているが、最後の最後は、執筆者オヌキのレポートへの高踏塾々長マサキの感想が添えられているということで、これまで営々と読みながら構築してきた自分なりの解釈が一瞬で覆されることになる。 高踏塾とは、山形県東根市と思しき場所に設置されたスパイ養成塾で、映画学校の生徒たちが卒業作品を制作するべくその地にやってきてハマってしまったものだ。 スパイ養成塾とはいっても、たとえばニンジャ塾のように、ゴッコを少々本気でやる、そんな類のものではなかった。若者たちは、だんだんと本気度が進んで行ったのか、相当ヤバイところま深まっていく。グループなので、登場人物が多い。 主人公のオヌキは、潜むように逃げるように渋谷のヤバい場所にある映画館の映写技師になるが、JK(女子高校生)とのつきあいもあり、その関係でヤクザ殺害現場に巻き込まれたり、と発展していく。映画館の関係者たちもこうして登場し、さらに登場人物たちが増える。 だが・・・、ひょっとして彼って統合失調症? と思えるような錯覚のような間違いをしでかす。イノウエのアパートに侵入したつもりが、自分のアパートであり、イノウエは自分だったかということになる。それがどこまでも進むので、あれほどたくさんいた登場人物たちのほとんどが統合失調症の幻視、あるいは多重人格的分身か、とドラマの終わりが見えてきたころはそう思わせられるようになる。それが、最後の「感想」つまり日記形式のレポートへの感想を見ると、やっぱりみんな実在していたのか、と思い返されるが、その感想を書いたマサキもまたオヌキの分身かも、という疑惑もぬぐいきれない、という塩梅なのだ。 ここまで曖昧だと心理劇のような感じもするが、スパイ養成ということではまるでアクション映画を見ているような感じでもある。例えばマット・デイモンの「ボーン」シリーズなどを彷彿とさせられた。ジェイソン・ボーンは心因性健忘で架空の元CIA暗殺者という役どころである。そのように、日記は主人公のオヌキの心因性による幻視なのか、リアルなのか、読者にほとんど確信を与えないスゴワザ小説だ。 | ||||
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彼の作風は、本来、僕の好むも二ではないのですが,なぜか、時に、バイオレンステイックであり、セクシュアルでもあり、ありきたりの世界を描いた作品ではない。しかし、彼の文体には、内容いかんにかかわらず、引き込まれていく。文体に「力」があるのだろう。どう評価してよいのかは、僕には、まだ、難しいところであるが, 今後、注目の作家の一人だろう。 | ||||
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テロ組織、多重人格と某海外文学と共通するが、全てが「渋谷」に帰結する脳内の自閉的物語。 | ||||
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