長い長い殺人



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初公開日(参考)1997年05月
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長編小説

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長い長い殺人 (光文社文庫プレミアム)

2011年07月12日 長い長い殺人 (光文社文庫プレミアム)

轢き逃げは、じつは惨殺事件だった。被害者は森元隆一。事情聴取を始めた刑事は、森元の妻・法子に不審を持つ。夫を轢いた人物はどうなったのか、一度もきこうとしないのだ。隆一には八千万円の生命保険がかけられていた。しかし、受取人の法子には完璧なアリバイが…。刑事の財布、探偵の財布、死者の財布―。“十の財布”が語る事件の裏に、やがて底知れぬ悪意の影が。 (「BOOK」データベースより)




書評・レビュー点数毎のグラフです平均点7.14pt

長い長い殺人の総合評価:7.88/10点レビュー 85件。Bランク


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全7件 1~7 1/1ページ
No.7:1人の方が「ナイスレビュー!!」と投票しています。
(8pt)

長い長い殺人の感想

全編通して語り手が財布たち…という設定が興味深い作品でした。しかもそれぞれの財布たちがちゃんと人格?物格?(適した言葉ありますか?)を持ち、持主への情を踏まえた第三者の視点を持って、その財布しか知り得ない事実を語っていくという流れです。派手などんでん返しはなくとも、財布たちが慮る持主たちの背景や心情の描写は小説として満足できるものでした。
殺人事件、しかも4人もが惨殺されているお話しなのに何故か読後にほっこり感が味わえました。同作者の「我らが隣人の殺人」に通じるものを感じます。
オススメの一冊です。

はつえ
L7BVQMDY
No.6:
(7pt)

長い長い殺人、感想&備忘録


▼以下、ネタバレ感想

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ナタ
9AJ0TZ5W
No.5:1人の方が「ナイスレビュー!!」と投票しています。
(4pt)

長い長い殺人の感想

全体的に深みの無い単純な話です。
財布も話の役にはイマイチ。
それぞれの短編と全体のつながりが
つまらない。

jethro tull
1MWR4UH4
No.4:
(6pt)

長い長い殺人の感想

各章ごとに短編となっており、それでも充分面白かったが、
長編としても上手くまとまっていた
語り部である財布のキャラ設定もgood

mick
M6JVTZ3L
No.3:3人の方が「ナイスレビュー!!」と投票しています。
(10pt)

長い長い殺人の感想

車に轢かれ引きずられ、瀕死のところをさらに殴打。
そんな惨殺死体が見つかった。
被害者の名前は森元隆一。
「私」は「あるじ」と共に現場へ向かうも調べるうちに不可思議な点が。
妻・森元法子の不審な行動。
八千万の保険金。
ネクタイピンの消失。
しかし法子にはアリバイがあり、「私」と「あるじ」は行き詰ってしまう。
一方、別の「彼ら」はそれぞれの「持ち主」とともに塚田和彦に関わっていく。
背後に別の女の影。
妻にかけられた高額の保険金。
しかし、彼も法子同様、状況的に「黒」でも物的証拠がなく「白」。
そんな二人が一本の線で繋がる。
彼らは保険金交換殺人を行ったのか。
それとも真犯人は別にいるのか。
マスコミは連日彼らを報道し、二人は時代の寵児へ。
刑事・探偵・目撃者など、十人の「財布」の視点から事件を読み解いていく―・・・。

財布視点という設定が非常に面白いです。
所謂「神の視点」とは異なり、あくまで財布なので見たり、財布に入れられたお札以外の物を確認したりすることは出来ません。
持ち歩かれた財布が、内ポケットやバッグの中から聞いた話という形になります。
財布を通して事件の真相を見ていくわけですが、それだけではなく、持ち主・財布の個性も綴られています。
財布の個性は工夫されており、形状・一人称・持ち主の呼び方などがそれぞれ異なります。
そのため、読み手だけではなく、財布自体も事件を気にしていたり、持ち主を心配していたりする様子が面白いです。
無機物だけれど上手く擬人化されており、財布の持ち主への愛情や思い入れには、感情移入できると思います。

いくつか不満点もあります。
犯人については、少々急展開すぎる気がします。
動機についてもあまり納得できません。
十人の財布が出てきますが、あまり必要なかったのではと思う財布もあります。
また、財布は「神の視点」でも「当事者」でもないので、スピード感はないかもしれません。

しかし、全編通して非常に面白かったです。
財布視点という設定だけでなく、財布・持ち主のキャラクターも活きていると思います。
事件そのものの真相も気になりますが、財布の持ち主は事件にどう関わるのか、持ち主はどんな人で事件のどこが明るみになるのか。
事件・財布・持ち主それぞれが気になって、一気に読み進めてしまいました。
とても面白い一冊でした。

▼以下、ネタバレ感想

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あんみつ
QVSFG7MB
No.2:3人の方が「ナイスレビュー!!」と投票しています。
(8pt)

財布視点の劇場型犯罪小説。アイデアが秀逸!

1989〜92年に書かれた10編の連作小説。テーマはいわゆる「劇場型犯罪」だが、ストーリーを進めるのが「各編の主役が持っている財布!」という設定で読者を驚かせる。そして、その奇抜なアイデアが素晴らしい効果を上げている。
事件は、轢き逃げされた会社員に巨額の保険金が掛けられていたことからスタートする。受取人になる妻が疑われるのだが、彼女には完璧なアリバイがあった。捜査を担当する老刑事はやがて、彼女の不倫相手を探り出し、その男の周辺で奇妙な事故が起きているのに遭遇する。保険金目当ての相互殺人ではないかという疑惑が深まり、メディアの報道が過熱していく一方で、捜査陣は決定的な証拠を発見することが出来ず、メディアを利用して冤罪を訴える二人に振り回されることになる。
という、まあ、どこかで見たようなお話なのだが、10のエピソードを10個の財布が一人称で語るうちに全体のストーリーが展開し、完結するという構成が秀逸。財布の視点からの語りでありながら、それぞれの財布の持ち主の性格や行動が見事に描き出されており、その上手さには舌を巻く。アイデア、テクニックともに、「さすがは、宮部みゆき」と脱帽させられた。

iisan
927253Y1
No.1:3人の方が「ナイスレビュー!!」と投票しています。
(7pt)

長い長い殺人の感想

各章が擬人化された財布の視点で語られており、それが10編集まって長編となる手法のミステリーです。完全な神の視点では無いので、一部の情報が見聞き出来無かったり、中々凝っています。面白かったのですが、10個の視点から語られるので展開が遅く、全貌が見えるまで時間がかかるのが欠点ですね。
ストーリーは保険金殺人で、特に複雑に絡み合ったと言う話ではありません。それぞれの登場人物は、犯人、被害者、その身内、捜査する側の人間などですが、この10人それぞれの人間ドラマを読ませるのが宮部作品の特長でしょう。必ず誰かに感情移入して、グッと入り込めると思います。
初期の作品ですので既読の方も多いでしょうが、未読の方には是非オススメします。余韻が素晴らしい。

なおひろ
R1UV05YV
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