平成元年2月、和倉温泉へ向かうお座敷グリーン車で若い女が不審死を遂げたが、自殺か他殺か、真相はわからぬままとなった。

謎のフィールド“時間鉱山”へ。新キャラも登場、シェンとマエストロから目が離せない。

首藤彪三十四歳、現在無職。妻の彩理は、東伊豆の自宅の書斎出入口で血まみれとなって死んでいた。

元軍人のフェアフィールドは、巣鴨プリズンの囚人・貴島悟の記憶を取り戻す任務を命じられる。

「平家がまだピチピチしていて、とてもよろしゅうございました」と壇ノ浦での旅行を語る加門七海が、体験した本当にあった怖い話。

夕涼みの日々が続く江戸深川六間堀、金兵衛長屋。

花菊香り、江戸が秋の風情をただよわす頃、深川六間掘、金兵衛長屋に住む浪人、坂崎磐音は日々の生計に追われていた。

女子大生・塚川亜由美はレポートの提出期限に遅れ、担当教授の自宅までレポートを持参することになった。

学園都市を震撼させた9歳の女の子の猟奇殺人。犯人は、13歳の弟のカズシと判明。

学生時代に欧州を旅した浅見光彦の兄・陽一郎は、イタリア・トスカーナにある街カッラーラ近郊で日本人男性に出会った。

「わたしたちがやろうとしているのは…殺人なのよ」双子の姉妹は決意とともに終ノ島へ向かう。

「男と女の関係の本質はギブ・アンド・テイク。

新鮮なアイディア、完全なプロット、意外な結末―三要素そろったショートショートの傑作。

鳴かず飛ばずの新人作家津村は、ホテル殺人に遭遇した体験を描いた『捜査線上のアリア』で、突然売れっ子になった。

東京のはずれに位置する‘まほろ市’の駅前にある便利屋「多田便利軒」に舞いこむ依頼はどこかきな臭い。

連続児童誘拐事件の黒幕“ジウ”を威信にかけて追う警視庁。だが、いまだ正体すらつかめない。

「かりに予が将軍となれば、あくまで予は予の姿勢を貫き通すであろうぞ。

僕たちはこの星に生まれて、一体なにをしているのだろう。すべては、ちっぽけで残酷な毎日のために生きている。

「レインマンが出没して、女のコの足首を切っちゃうんだ。でもね、ミリエルをつけてると狙われないんだって」。

歯を食いしばり一日を過ごす。星を数える間もなく眠りにつく。

華やかな奈良の都で、国人は大仏造営の作業に打ちこんでいた。ともに汗を流す仲間たちと友情を築いた。

15年前にある屋敷で起きた一家惨殺事件。その現場で撮影されたビデオを見た八雲は、突然消息を絶つ。

その昔。少女は、病室できいろいゾウと出会った。

ひくく声をかけて、いきなり女に飛びかかった小平次は、恐ろしい力で首をしめあげ、すばやく短刀で心の臓を一突きに刺し通した。

片山と石津は、殺人容疑で東良二と言う青年を逮捕する。

小間物問屋「遠野屋」の若おかみ・おりんの溺死体が見つかった。

高校三年の夏休み、隣家の少年が母親を撲殺して逃走。

定年を迎えたり、親しい友人が亡くなったり、親やきょうだいの法事に集まったりするとき、ふと胸をよぎるのは、幼かった頃のことや、最も輝いていた時期のことだ。

「私は、“永遠”という響きにめっぽう弱い子供だった。」誕生日会をめぐる小さな事件。

「こうなったら仕方がない。望んで蜘蛛の罠に嵌ってやるんだよ」。

「あなたが―蜘蛛だったのですね」。桜の森の満開の下に響く京極堂の声。

猫殺しの少年「まー君」と僕はいかにして特別な友情を築いたのか(『熊の場所』)。

極秘訓練中の自衛隊機が、南アル

広島の廃業した病院跡で全身に布を巻かれたミイラが見つかり、鑑定の結果、いまから七百年近く前の遺体と判明した。

若くして成功した夫との新しい生活。だが予期せぬ妊娠に中絶という答を出した時から、夏樹果波の心に異変が起こり始める。

東京に初雪が降った夜、高級料亭のゴミ置き場に、生まれたばかりの赤ん坊が捨てられていた。

海辺の町に移り住んだアナンは、モザイク製作にその才を発揮し、周囲の人々を驚かせる。

二年前から祭りの最中に、若い女性ばかりを殺害する連続殺人事件が起きていた。犯人は『蒼き狩人』と名乗り、捜査陣を翻弄する。

飛行機が大好きな遊歩、千明、タイチ。3人は、夏休みのある日、伝説の暗号を記した宝の地図に遭遇。

初めての移動教室―初日のオリエンテーリングでは自分の班が一位になって上機嫌の元。

高崎市内の川土手で私立高校に通う女生徒の扼殺死体が発見される。

その国は、“化生” と呼ばれる異形の怪物に脅かされていた。

人間顔負けの推理力で難事件を解決する猫探偵・正太郎。親友犬・サスケや、近所の猫仲間とまたまた大活躍。

資産家の当主が、寝室に置かれた安楽椅子で死んでいた。現場は完全な密室状態で、死体には外傷がなかった。

箱根から新宿に向かう特急ロマンスカーの座席で、青年実業家が死んでいた。不仲の妻と和解するための旅行中だったという。

しがない貧乏学生・戸村流平にとって、その日は厄日そのものだった。

全宇宙のスーパー・ヒーローが集結した「超人サミット」会場が、爆弾テロに襲われた!奇跡的に生き残ったのは、アルバイト青年の脳のみ。

この男は人殺しです―。仮釈放となった中道隆太を待ち受けていた悪意に満ちた中傷ビラ。

傷ついた少年少女たちは、戦わないかたちで、自分たちの大切なものを守ることにした…。

外資系ファンドのゴールドバーグ・キャピタルに勤める野上妙子は、東京支店長の待田顕一から、地熱発電を研究運営する日本地熱開発(地開)の再建を任される。

東城大学医学部付属病院は、米国の心臓専門病院から心臓移植の権威、桐生恭一を臓器制御外科助教授として招聘した。

法医学教室に入って半年、新人・伊月崇の毎日は、相変わらず、実に忙しく、実にそれらしい。

倒産寸前(!?)の弱小バス会社“すずめバス”は藍の霊感を利用した「幽霊ツアー」に頼りっぱなし。

嘘を見抜く名人、天才スリ、演説の達人、精確な体内時計を持つ女。

機械的に吐き出されるネジの音を聞きながら、哲二は見えない敵を思う。昼は作業着、夜はセルッティのスーツが哲二の戦闘服だ。

小笠原の青い海でイルカのテティスと共に育った心やさしい青年・拓海。東京からやってきた美しい歌声を持つ音大生・流香。

有明海の三角湾に、著名な風景画家大田垣信也の水死体が上がった。

十津川警部、闇の法廷に挑む。

神に選ばれし万能の天才―画家にして彫刻家、科学者、医師、音楽家でもあったレオナルド・ダ・ヴィンチ。

妻は言った。「あたしが殺したのよ」―湖畔の別荘には、夫の愛人の死体が横たわっていた。

憑き物筋の「黒の家」と「白の家」の対立、「神隠しに遭った」ように消える子供たち、生霊を見て憑かれたと病む少女、厭魅が出たと噂する村人たち、死んだ姉が還って来たと怯える妹、忌み山を侵し恐怖の体験をした少年、得体の知れぬ何かに尾けられる巫女―。

徳川家康の時代、八王子には千人同心と呼ばれる半士半農の郷士がいた。十七歳の風一もそんな家に生まれた一人。

吟味方与力の幼い息子が何者かに連れ去られた矢先、江戸有数の油問屋に夜盗が押し入った。

昔のおさむれえってのは、それほど潔いもんじゃあなかった??二百六十余年の太平の後に、武士の本義が薄れた幕末から維新へ。

殺しの探索から帰ってきた同心の文之介は、好いている大店の娘お春に縁談が持ち上がっていると、隠居の丈右衛門から聞かされ、気が気でない。

不遇に果てた大正期の私小説家・藤澤清造。その負の存在に心の支えを見出し“歿後弟子”を目指す男の捨て身の日々。

惚れた男のために苦界に身を沈めながらも、果たされぬ約束に一縷の望みを抱く女・・・・。

殺人事件担当、捜査一課の宇野警部(40歳・男やもめ)と女子大生夕子(未婚)のおなじみコンビが訪れたのは、人気作家のモダンな邸宅。

別れたつもりでいても、細い糸が繋がっている。

維新から十年、町並みも世情も変わりゆく中、いまだ江戸が残る九十九庵。

劇作家にファンレターを送り続ける生物教師の「恋」を描いた「虫卵の配列」のほか、「羊歯の庭」「ジェイソン」の3編を収録。

10年間耐え忍んだ夫との生活を捨て、家政婦になった主婦。囚われた思いから抜け出して初めて見えた風景とは。

賢才と誉れ高い建仁寺の小坊主一休。同じ寺に寄宿する少女茜の両親を捜すため、侍の新右衛門と三人で旅に出た。

「尾張の大タワケ」がマムシ・斎藤道三や貴人・今川義元を相手に、知力・体力のすべてをかけて生き抜く戦国の世!破天荒!無頼派・安吾の「若き信長」を描く傑作歴史小説。

宅配便、防犯システム、携帯電話のメモリー、熟年離婚、心療内科クリニック…。

ロサンジェルスで上流階級の女相手のセックス・パートナーとして定職ももたず気ままな生活をしていた弦間康夫は、日本へ帰る飛行機の中で、若い女性と出会った。

13歳の天才棋士に敗れ、挫折した男が16年後、将棋の表舞台に現れた。

正義の味方、図書館を駆ける!―公序良俗を乱し人権を侵害する表現を取り締まる法律として『メディア良化法』が成立・施行された現代。

遙か昔から水辺に住み、日ごと機を織る美しい女たち。罪の匂いをまとう織女をめぐり、物語が密やかに始まる。

21世紀半ば、各国コロニーが勢力争いを繰り広げる火星で、五感を制御されたサイボーグ兵士のジロウは熾烈な戦闘に従事していた。

話があるんです―父の葬儀の翌日、一人の若者が訪ねてきた。

有名作家・梶井舜が、共同制作者として十数年、関係をもってきた愛人の津島七緒を包丁で刺殺し、翌朝、夫を探しに行った梶井の妻に発見された。

朝鮮出兵最前線の肥前名護屋の陣で、落魄の身となった宿命の2人の男が出会った。彼らの使命は血脈を伝えること。

私の部屋に置き忘れられた一冊のノート。はじめは手に取るつもりもなかったのに。

蜻蛉のような“恋愛小説家”のパパと暮らす荒野。

都内で発見された男性の絞殺死体。傍らに残された「タクサンノヒトガシヌ」という遺書は、大量殺人計画の存在を告げていた。

「私を誘拐してください」小宮山佐緒理は潤んだ瞳で俺の手を握りしめた―。

昔の美貌を残しながらも無表情、徹底して人とのかかわりを好まなかった藍子叔母。

桜島行きのフェリーの上で、鹿児島選出の代議士秘書が刺殺された。

おなかがすいたら料理をつくり、あとかたづけに、へやのそうじ、退屈すれば話し相手に。

昭和二十年夏、敗色濃厚の戦時下の日本。

30代。OL。

新堂レイは、誰もが知っているブランド、Ｈの広報に就職したばかりの新卒。

和菓子司の隠居、宇谷九一郎の住む宮脇町でも「老人相互処刑制度」が始まった。

「みなとみらい」の高層ビルを彼方に望む、横浜の下町“余毛”。

隣家の主婦に荒々しい欲望を抱く男。見つめられる視線のなかで徐々に熟れてゆく女。

倉橋長五郎政重は、徳川家御先手組にあって、無敵の大業“鬼落とし”で知られた槍の名手。

慶長の役における蔚山城の戦いや露梁津の海戦での武功により、政重の名は全国に鳴り響いていた。

ホテルの一室で著名な陶芸評論家・景山秀太郎が殺された。