雪月夜
- ノワール (113)
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都会を舞台にマフィアややくざの世界を描いてきた馳氏が選んだのはなんと北海道の根室。 | ||||
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※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
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極寒の北海道釧路を舞台としたハードな日本版ノワール。 少年の頃からの腐れ縁の二人、一方はヤクザの息子裕司、一方はレポ船(ロシアのスパイ船)船長の息子幸司、が、長じて繰り広げるまさに血で血を洗う闘争劇である。互いに憎しみ合いながら青年期を過ごした裕司と幸司。幸司は家業を継ぎ、裕司は故郷を離れヤクザとなっていた。ある日、組の金を盗んで逃走した男を追い裕司が、幸司の元を訪れる。逃走者は、二人の知人敬ニだったのだ…。 暴力で圧倒的に他者を支配する祐司、祐司に痛めつけられるながらも敬ニ捜査の片棒を担ぐ幸司。”祐司と幸司”という繰り返されるフレーズが、二人の特異な関係性を強く印象付ける。 大金を巡って、釧路の地元のヤクザ、議員とその愛人(祐司の昔の女)、ロシア人、悪徳警官らが時に手を組み、時に裏切りながら欲望丸出しの追跡が続く。まとまな奴が全く登場しないというまさに暗黒小説。登場人物たちの腹黒さに酩酊してしまいそう。幸司が主役だが、祐司の捻れた個性に圧倒される。徐々に金の虜になっていく幸司。果たして群がる奴らを出し抜いて金を手にすることができるのか…。 オールスター集合の雪原でのクライマックスは、大いに盛り上げてくれている。 北海道弁の”しばれる”寒さの描写がピカイチ! | ||||
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本がきれいで満足しています。 | ||||
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本で2回読み 今回kindleで読んだが、やはり 面白いし、絶句したくなる内容は変わらない! | ||||
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馳星周という人の作品は、どれを最初に読んだかでその本に対しての評価が一変する人だと思う。 馳さんと言ったら不夜城が挙がるけれど、私は雪月夜が初めての馳星周でした。 読んだときのインパクトは相当なもので、 軽い気持ちで飲んだお酒で意識がぶっ飛んだぐらいの感覚でした。 こんな小説を書く人がいるんだと思った。 文章の荒々しさとか、多少のつじつまのあわないところとか、 そんなのどうでもいいんですよ。 とにかくこの小説にあるのは、圧倒的な負のパワーです。 読んでいて自分も一緒に堕ちていく感覚がたまらないのだと思う。 そのあと貪るように馳さんの作品を読んだけれど、 確かにどれもよく似ています。 馳作品には大体、三人の男たちが(どれも最低な性格をしている)出てきて熾烈な争いを繰り広げる。 不夜城を読んで、ダークムーンを読んで、夜光虫を読んでとやっていると、 キャラクター像やプロットは驚くほど似かよっていることに気づく。 よくレビューなどでそのことを指摘されているのを、私も読みました。 だけど思うに、この作家さんは人からなんと言われようとも、 似たようなこのディテールを飽きるまで何度でも書きたいのだと思う。 私も読みたいので、何度でも書いてくださいと言いたい気分だ。 馳さんのこのパターンは飽きたよ、という人は別の作家の小説を読めばいいだけなのです。 話がずれてしまったのですが、 私は雪月夜が初めての馳星周だったので、 不夜城や夜光虫を読んでも、この小説の裕司ほどの衝撃は受けませんでした。 だけど初めて不夜城を読んでいたら健一に凄まじいショックを受けたと思うし、 夜光虫を初めて読んでいたらの加倉を始めとするドロドロとした人物関係に相当な印象を残しただろうと思うのです。 最初が雪月夜だったから、私にとっての馳作品のベストは長いこと雪月夜でした。 馳星周の他作品の感想を読んでいて、「不夜城に比べると~」と書いている人を見ると、 ああ、このレビュアーさんの初めての馳作品は「不夜城」だったのだな、となんとなく感じます。 私は裕司の毒気と、奇怪な無邪気さみたいなものにあてられてしまい、 以来馳さんが生み出す麻薬のなかに、裕司を超えるインパクトはないものかと思って読んでしまうのです。 主人公は幸司なのですが、間違いなくもう一人の主人公は裕司です。 しかも主人公が影で、裕司が光なのがこの小説のやるせなさだと思います。 光と言っても、清らかさや正しさの意味ではなく、人をひからびさせるような強烈で残酷な光です。 こんなやつらとつるむのはたまらん、と思いながらも、読む手を休めさせない文章のテンポは小気味よく、 やはり馳さんの小説はドラッグに似たものがある気がします。 馳さんの最初の作品にどれを読むか悩んでいる人がもしいるなら、私はこの本を推したいです。 | ||||
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テレビでドラマ化された場合どんな配役になるか想像しながら読了。壮大なスケールの映画ではなく日曜日の午後にやっていそうな番組。作者なりの一冊。 | ||||
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