楽園の眠り
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書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点6.50pt |
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サイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
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【ネタバレかも!?】 (1件の連絡あり)[?] ネタバレを表示する
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馳星周版『マイン』。一人の幼児を巡って一人の女子高生と一人の刑事が追いつ追われつの攻防を繰り広げる。 | ||||
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幼児虐待の心理描写がリアルでした。 | ||||
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予想していたのは、ハッピーエンド。 友定はなおこと結婚し、お互いの子どもを慈しむ。そして妙子も引き取り五人家族で幸せに暮らす。 そんな予想を見事に裏切り最悪の終わり方。2日で読みきったのに、ああ読まなければ良かった。と。 ワンコが出てくる本は皆、馳の愛情が溢れているのに。対極。 こんな読後感2度と味わいたくない。 | ||||
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虐待の連載、気味の悪い作品だが、今の時代をよく表現していると思う。ラストはさもありなん。 | ||||
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この本は、短い段落に別れていて、その段落ごとに、登場人物の誰かの目線を通して、常に一人称の主観で文章が書かれています。 段落が変われば、一人称の人物が変わるのですが、この作者は人物の心情を描くのが凄く上手いので、段落ごとにその人物になりきって、読んでしまいます。 例えば、何で自分の子供を虐待するのか理解できない人がいて、その段落を読んでいると、自分もそうとしか思えないのに、反対の立場になると、暴力も仕方ないような気分になります。 これは、すごく不思議な感覚で、僕自身も、あれっ?と思って、前のページを読み直すことがよく有りました。その段落の主人公の気持ちはすごく分かるのに、場面が変わり、違う立場に変わると、その人の言動が理解出来なくなってしまうのは、初めての感覚でした。 この感覚を体験するためだけでも、この本を読む価値はあると思います。 本当にすごい作者だと思いました。 | ||||
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このところの馳作品の読後感の悪さ、登場人物とプロットのあまりのどうしようもなさから(それでも手に取るのはどうなんだぁ、なんだけど)、ちょっとこのままこういう方向に行ってどうするんだ、と思っていたのだけど。。。 この作品は、ひょっとしてスケールが小さいとか、家庭の中を扱う馳らしくないプロットとか言う人がいるのかもしれないけど、全然そうではないと思うな。 人の心の中に潜む暴力性を、これまでの作品のように(それが当たり前の)やくざ、ちんぴら、粗暴刑事、不良外国人に求めるのではなく、いわばごく普通の人、市井の住民、夫婦、学生に見いだして行った点、はるかにリアルで我々一般人に近く、非常に重いものがある。この点、馳は新しい境地を見いだそうとしているのだろうか。 題材として、ドメスティックバイオレンス、幼児虐待、育児ストレス。。。面白いと思う。現代的で、この方面を馳が新しい視点で切り開くのは面白い。 最後のあたりが、なるほど馳らしいな、と思える部分と、うーん、くどい、と思える部分とがせめぎ合っている。これも一種のサービスなのかな。 今後、もしかして、長寿、老人、福祉問題に入っていってくれると、私ますます面白いんですが。 | ||||
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自分の息子を虐待している刑事、友定伸。その息子が突然姿を消した。息子を保護したのは父親に虐待された過去を持つ、大原妙子。保護した子供に名前を付け、自分で育てていこうと決心し、刑事からひたすら逃げることに。女子高生の逃避行が始まる。どちらの側も人に協力を得て、ひたすら追いかける、ひたすら逃げる。頭脳合戦が繰り広げられ、切磋琢磨の攻防戦。 この本が描きたいこと。それは大人の子供への接し方ではないか。言うことを聞かない子供へ、我慢ができず暴力を振るってしまう。理性を失い、身体がいうことをきかない。そんな心理描写が登場人物を通して描かれている。子供を保護し、二人で暮らしていく夢を抱いた大原妙子までが、子供の我儘に耐え切れずに自分を失ってしまうシーンは読んでいてかなり悲しかった。世の中へ強いメッセージを投げかけている一冊だと思いました。 | ||||
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