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楽園の眠り



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【この小説が収録されている参考書籍】
楽園の眠り
楽園の眠り (徳間文庫)

楽園の眠りの評価: 3.64/5点 レビュー 14件。 Cランク
書評・レビュー点数毎のグラフです平均点3.64pt


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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です

※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください

全14件 1~14 1/1ページ
No.14:
(1pt)

読みたくなかった

予想していたのは、ハッピーエンド。
友定はなおこと結婚し、お互いの子どもを慈しむ。そして妙子も引き取り五人家族で幸せに暮らす。
そんな予想を見事に裏切り最悪の終わり方。2日で読みきったのに、ああ読まなければ良かった。と。
ワンコが出てくる本は皆、馳の愛情が溢れているのに。対極。
こんな読後感2度と味わいたくない。
楽園の眠りAmazon書評・レビュー:楽園の眠りより
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No.13:
(4pt)

誰もが読んでほしい作品です。

虐待の連載、気味の悪い作品だが、今の時代をよく表現していると思う。ラストはさもありなん。
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No.12:
(5pt)

この作者のここが凄い!

この本は、短い段落に別れていて、その段落ごとに、登場人物の誰かの目線を通して、常に一人称の主観で文章が書かれています。 段落が変われば、一人称の人物が変わるのですが、この作者は人物の心情を描くのが凄く上手いので、段落ごとにその人物になりきって、読んでしまいます。 例えば、何で自分の子供を虐待するのか理解できない人がいて、その段落を読んでいると、自分もそうとしか思えないのに、反対の立場になると、暴力も仕方ないような気分になります。 これは、すごく不思議な感覚で、僕自身も、あれっ?と思って、前のページを読み直すことがよく有りました。その段落の主人公の気持ちはすごく分かるのに、場面が変わり、違う立場に変わると、その人の言動が理解出来なくなってしまうのは、初めての感覚でした。 この感覚を体験するためだけでも、この本を読む価値はあると思います。 本当にすごい作者だと思いました。
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No.11:
(4pt)

これが一つの方向なら、私はうれしい

このところの馳作品の読後感の悪さ、登場人物とプロットのあまりのどうしようもなさから(それでも手に取るのはどうなんだぁ、なんだけど)、ちょっとこのままこういう方向に行ってどうするんだ、と思っていたのだけど。。。
この作品は、ひょっとしてスケールが小さいとか、家庭の中を扱う馳らしくないプロットとか言う人がいるのかもしれないけど、全然そうではないと思うな。

人の心の中に潜む暴力性を、これまでの作品のように(それが当たり前の)やくざ、ちんぴら、粗暴刑事、不良外国人に求めるのではなく、いわばごく普通の人、市井の住民、夫婦、学生に見いだして行った点、はるかにリアルで我々一般人に近く、非常に重いものがある。この点、馳は新しい境地を見いだそうとしているのだろうか。
題材として、ドメスティックバイオレンス、幼児虐待、育児ストレス。。。面白いと思う。現代的で、この方面を馳が新しい視点で切り開くのは面白い。

最後のあたりが、なるほど馳らしいな、と思える部分と、うーん、くどい、と思える部分とがせめぎ合っている。これも一種のサービスなのかな。

今後、もしかして、長寿、老人、福祉問題に入っていってくれると、私ますます面白いんですが。
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No.10:
(4pt)

大人の、子供への接し方

自分の息子を虐待している刑事、友定伸。その息子が突然姿を消した。息子を保護したのは父親に虐待された過去を持つ、大原妙子。保護した子供に名前を付け、自分で育てていこうと決心し、刑事からひたすら逃げることに。女子高生の逃避行が始まる。どちらの側も人に協力を得て、ひたすら追いかける、ひたすら逃げる。頭脳合戦が繰り広げられ、切磋琢磨の攻防戦。

 この本が描きたいこと。それは大人の子供への接し方ではないか。言うことを聞かない子供へ、我慢ができず暴力を振るってしまう。理性を失い、身体がいうことをきかない。そんな心理描写が登場人物を通して描かれている。子供を保護し、二人で暮らしていく夢を抱いた大原妙子までが、子供の我儘に耐え切れずに自分を失ってしまうシーンは読んでいてかなり悲しかった。世の中へ強いメッセージを投げかけている一冊だと思いました。
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No.9:
(5pt)

すごい読後感です

これ程重い読後感を与える作品は稀だと思います。
是非一度手にとって見てください。最悪の気分に陥るでしょう。
それだけの問題作と言えます。
人間心理の描写が素晴らしく、正気と狂気は紙一重だと思わせてくれます。
お勧め。
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No.8:
(4pt)

子どものいない人には理解しがたい世界

馳作品の新境地とも言える、幼児虐待をテーマにした作品。

感想はといいますと、虐待にあった子どもが主人公というお話は良くあるのですが、

虐待をしている親の心情を掘り下げ、赤裸々に描いた作品というのは

ちょっと新しいかも、と思いました。

私も子どもを持つ親ですが、親なら誰だって子育ての壁にぶち当たることはあります。

なので、この物語の親の気持ちも少しだけならわかる気がする。

子どもの行動が自分の思い通りに行かず、イライラすることなら誰だってあるから。

でも、たぶん子どものいない人には、あの親たちの葛藤や苦悩を

理解できる人はいないだろうな、と思いました。

でも私は本当に読んでいて苦しかったです。

こんな目にあっている子どもが世界中に何万といるかと思うと。

最近の若い人たちは、親になる前にまず読んでみたら、と思います。

欲しいと思わずに子供を作ると、こんなことになりかねないと知ってほしいです。
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No.7:
(2pt)

IWGP???

これで、マコトとタカシが出てくればIWGPじゃん!文体変えてお手軽に書いてしまったという感がして仕方有りません…ある意味ショック。

幼児虐待と追いかけっこ…馳先生どうしたの?携帯ネタも古。
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No.6:
(4pt)

読むドメスティックヴァイオレンス、文字というサディズム。

愛を失った少女と愛をとりちがえた父親が、愛をわからない子供を軸にして携帯を通じて結ばれている。冒頭の刺激的な描写から惹き込まれていってしまう。出会い系を通じてうごめく欲望は想像を遥かにしのぎ、そのどろどろとした電波の中で刑事の父親が携帯に支配されていく様は、出会い系へのアンチテーゼにもなっている、街中で憑かれたように携帯のキーを叩く人間を見かけるが誰もが「あの欲望」かと思ってしまい、自分の携帯の振動に恐さを感じてしまう。

刑事の父親が高校生に翻弄され、高校生は大人にだまされる。さらに虐待というネジ曲がった愛がそこかしこに存在する事で単なる追いかけっこになっていない読み応えのある作品。読後の虚無感は頭にざらつくこと必至。子供にとっての平安はどこにあるのだろう。

馳星周にして「池袋」が舞台、新宿に劣らず奥の、闇の深い街だけに今後の舞台にもなりうるかもしれない。池袋の猥雑さというスパイス、携帯という底なしのソースとがもっと利いてくれれば、というのはわがままか。
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No.5:
(5pt)

ヒトの精神、こころの構造や仕組み、これも真実

妻に捨てられた主人公の刑事は、自分の子供を虐待し、そんな自分に嫌悪を感じる。愛しているのだが。そんな中、刑事の息子は、流産した少女と出会い、行動を共にすることで、誘拐騒動に。その中で、出会う人々のこころの闇を描いていきます。読みどころは、ヒトのココロでしょうか。何かに依存しなければならないココロ、愛情が憎悪に変わる瞬間、そして壊れる瞬間・・・。精神や心について、考えさせられる、感じさせられる本でした。以前の、何度も何度も繰り返されるような、強い文体ではなく、淡々と行動や事実、心情が描かれています。また、感情などが誇張され単純化されてる分、読む側に強く伝わってくる本でした。もちろん、ストーリーとしても上出来で、誘拐を追う側/逃げる側のスピーディーな攻防、誘拐の顛末等、読むのを途中で止めるのが難しい本でした。
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No.4:
(3pt)

ちんまりした新境地

確かに馳星周の小説だが、モチーフの特殊性によって、今までとはだいぶ違う印象を受ける。たぶんこの小説は今までの馳の小説よりも好き嫌いが分かれるのではないだろうか? 今回のモチーフは「幼児虐待」。いわゆる善人が一人も登場しないという馳ワールドは健在だが、扱う題材が題材だけに、舞台設定や人物設定もかなり狭く、ちんまりした世界で小説が展開される。ではその分リアリティーが増すかというとそうでもなく、ご都合主義の苦しい展開が目立ち、「幼児虐待」という社会問題の重さも感じられない。ただ、馳ファンならこのちんまりした世界の中にも小説の楽しみを見出せるとは思います。私は次回作に期待をしています。
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No.3:
(2pt)

残念

全く面白くない。子供虐待する刑事とその子供と逃避行する女子高生の話。この程度の内容なら誰でも書ける。馳氏に期待しているのは、「夜光虫」や「漂流街」に書かれた様な濃密なノワール世界である。本書は描写に迫力が全く欠けている。生誕祭の頃から同氏のノワール色が薄くなって来ている気がする。手に汗も握らないし、感情移入も出来ない。確かに同氏の新たな地平を拓く作品だったが、次回作は原点に立ち戻ったクライムノヴェルを是非読みたい。
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No.2:
(3pt)

馳ノワールの深化は深刻だなあ

なんじゃこりゃ、自分の息子をさらった女子高生を刑事の父親が追っかけるだけの話ではないかい。馳さんの作品にしてはなんてこじんまりとしたストーリー。
 確かに幼児虐待などテーマ的には重々しいものがあるのですが、前作「長根歌」同様、文体がやけにスマート。昔の馳さんどくどくのまがまがしさが、ますます薄れていっているのは気になるところ。こじんまりと綺麗にまとまりすぎている気がします。ストーリーも手伝ってこれ本当に馳さんの書!?と思う小説でした。
 残される手がかりからの追跡劇は結構面白かったですよ。ラストもお約束のような終わり方なので、まあ楽しめなくも無いですが、やっぱり物足りないなあ。仕方ないので「漂流街」「夜光虫」でも読む直しますかな。
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No.1:
(5pt)

楽園とは何処に?

馳星周作品の中でも、これまた異端な作品です。
人間は愛する者にこそ、認められたい、愛されたいとの想いが深い。
そんな心の襞をスピード感溢れるストーリー展開で、描いている。
読み終えたその瞬間、自身の内なる心と主人公の心が重なり合う思いがしました。
楽園とは、手に入れるものではなく…。
楽園の眠りAmazon書評・レビュー:楽園の眠りより
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