やつらを高く吊せ



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    初公開日(参考)2008年05月
    分類

    長編小説

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    やつらを高く吊せ (講談社文庫)

    2011年05月13日 やつらを高く吊せ (講談社文庫)

    命なんかいらねえ! スキャンダルハンターのおれは、非情な金貸しとセックス中毒の女子高生に振り回され、ポルシェと度胸を武器に政界財界、巨大な敵の裏情報を探った末に…… 秘密がおれの食事だ。 秘密はおれの酸素だ。 秘密がおれの女だ。 秘密はおれの伴侶だ。 Driiiiiiive!(「BOOK」データベースより)




    書評・レビュー点数毎のグラフです平均点8.00pt

    やつらを高く吊せの総合評価:7.82/10点レビュー 22件。Bランク


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    全2件 1~2 1/1ページ
    No.2:
    (7pt)
    【ネタバレかも!?】 (1件の連絡あり)[]  ネタバレを表示する

    iの数だけエゴもまた増す

    スキャンダル専門のカメラマン、いわゆるパパラッチの栃尾を主人公にした連作短編集。

    最初の「DRIVE UP」では落ち目の女性タレント古谷とすでに忘れられたアイドル歌手佐竹が神妙な面持ちで多国籍料理店で話しているというネタを手にする。
    まずは軽いジャブと云った作品。この連作の設定である金貸しの吉井とパパラッチの栃尾の主従関係が形成される導入部的作品。

    以後、物語は吉井が取り立てに応じない厄介な客の弱みを掴むために栃尾を利用するという構成が続く。

    「DRIVE OUT」では政治の大物重久洋一の孫娘岡本洋子を、「POLICE ON MY BACK」では新宿署の悪徳警官の浅田正次が、「GOING UNDERGROUND」では亡くなった銀行の支店長森脇誠から、。「PRIVATE HELL」では政財界の大物たちが顧客の占い師遠藤和江から借金を取り返すために秘密を探り、そして最後の「SHOULD I STAY OR SHOULD I GO?」では吉井秀人から逃れるために彼の秘密を探る。

    吉井の依頼を通じて栃尾が探るこれら顧客の秘密は週刊誌記事で高額で取引される淫靡なスキャンダルの数々だ。

    そして標的も落ち目の芸能人と忘れられたアイドル歌手や大物政治家、暴力団を食い物にする悪徳警官、ホモの銀行支店長に、少女買春をする政財界の大物と次第にスケールが大きくなっていく。

    判明する事実も行き場の無くなった芸能人たちの醜い争いだったり、近親相姦、ホモのまぐわい、少女買春、更には親殺しと見るも聞くもおぞましい醜悪の極みだ。

    また各編の題名は最初の2編以外は主人公栃尾が愛聴するバンドの曲名から取られている。
    「POLICE ON MY BACK」はザ・クラッシュの、「GOING UNDERGROUND」はポール・ウェラーの、「PRIVATE HELL」はザ・ジャムの、最後の「SHOULD I STAY OR SHOULD I GO?」は再びザ・クラッシュの曲から取られている。

    それらが物語のBGMとしてグルーヴ感を高めている。いや各編に挿入される“Driiiive!”というマンガ的効果音のような単語が物語をシフトチェンジさせ、栃尾の狂気を、出歯亀根性を加速させる。
    いや、寧ろ馳氏は物語にロックの持つ躍動感とパンクの放つ破壊的欲望や煽情性を織り込むために積極的に取り込んだのだろう(ただ本書のどこにも著作権使用の断りがないのが気になるが)。

    そして面白いのは栃尾がエクスタシーに達するが如く、その覗き見趣味の好奇心が増せば増すほど、吉井への憎悪が募れば募るほど、“Driiiive!”の“i”の数が増えていく。第1編目では4つだったのに対し、2~4編目は6つに、5、6編目は7つに増えていく。
    “i”はすなわち“I”、つまり「私」だ。この“i”の数が主人公栃尾の自我が覚醒し、増大するエゴのバロメータを表しているようだ。

    本書の中心人物は3人。
    スキャンダルこそが自分にエクスタシーをもたらすという覗き見ジャンキーのパパラッチ栃尾と金を取り返すためには他人をとことん利用し、人生を破滅させることも厭わない冷血漢吉井。

    この2人は『不夜城』シリーズの主人公劉健一を二分したようなキャラクター造形である。

    劉健一は『不夜城』では台湾マフィアのボス楊偉民に云いようにこき使われていたしがない故買屋だったが、その後の『鎮魂歌』、『長恨歌』では影の存在となって人を使い、翻弄する。これはまさに栃尾であり、吉井でもあるのだ。

    そしてそこに加わるのが高木舞。3話目の「POLICE ON MY BACK」の標的となる悪徳警官の浅田正次の娘だ。彼女はなんと浅田が親子ドンブリをするために育てられた美少女で、父親に処女を奪われる前に栃尾に体を捧げ、それ以降栃尾の情婦となって付き纏う淫乱女子高生だ。

    このように吉井の借金取り立ての相手となる者たちもまともでなければ、主人公たちもとち狂って壊れている。

    そんな彼らの関係は近親憎悪とでも云おうか。お互いが忌み嫌っているのに、なくてはならない存在となって依存している。特に吉井と栃尾は先に述べたように劉健一を二分したかのようなキャラクターゆえにお互いが貶めようとしているのに最後はさらに関係は深まって手を組むのだ。

    そして彼らは再び秘密を探るため、ポルシェで夜を疾走する。
    しかし本書の時代はバブル全盛期。崩壊後の彼らは一体どうなったのか?
    なんだかんだでこの今でもしたたかに生きているに違いない。

    Tetchy
    WHOKS60S
    No.1:2人の方が「ナイスレビュー!!」と投票しています。
    (9pt)

    やつらを高く吊せの感想

    バイオレンスで官能的で、テンポも良く、一気に読める。
    覗き屋出歯亀・栃尾と高木舞とのコンビが最高。続編に期待。

    のすけ
    IK0ZNG3U
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    ※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
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    No.20:
    (5pt)

    ありがとうございました。

    本がきれいで満足しています。
    やつらを高く吊せAmazon書評・レビュー:やつらを高く吊せより
    4062147092
    No.19:
    (1pt)

    やつらを高く吊せ

    これは止めた方がいい。本当にこれが馳星周の作品なのか?と思った。ひどい。あまりにも稚拙な内容なので、他の未熟な作家が馳星周に金を払い、馳星周の作品として出版したのではないか、と思ったほどだ。今までかなり馳星周の作品を読んできたが、間違いなくワースト1だろう。もちろん途中で読むのを止めたが、はずれ作を購入してしまった後悔は半端ない。
    やつらを高く吊せAmazon書評・レビュー:やつらを高く吊せより
    4062147092
    No.18:
    (4pt)

    やつらを高く吊せの評価は4です

    前からほしかった、本なので満足しています、またよみたいのがあれば購入したいです。
    やつらを高く吊せAmazon書評・レビュー:やつらを高く吊せより
    4062147092
    No.17:
    (4pt)

    ぶっ飛んだ

    ただ単純に、イカれた奴らのぶっ飛んだ小説が楽しめます。

    他の馳作品と比べ、ストーリーは粗く強引で、ヒリヒリするような感覚はありません。只々、どこかネジの緩んだ奴らが、暴れまくるだけです。

    細かい話は無しにして、とにかく目の前で繰り広げられる欲望劇を楽しむことが出来ます。

    文体も相変わらず読みやすく、どこかコメディータッチで、良い意味で軽い小説です。
    やつらを高く吊せAmazon書評・レビュー:やつらを高く吊せより
    4062147092
    No.16:
    (4pt)

    イカれまくりの疾走感

    マージ走ろうぜ を読んだ。で、ひさしぶりに馳星周の小説を読みたくなってきて、これを読んだ。
     でてくる奴らは最低なんだけれどもドライなんだよね。
    文章もいい。読んでいて、文字を読んでいるのを忘れる瞬間がある。

     展開もスピーディーで石田衣良の池袋ウエストゲートパークを連想させる。言葉遊びも楽しいです。
    一巻で終了をしているのが惜しいね。
    やつらを高く吊せAmazon書評・レビュー:やつらを高く吊せより
    4062147092



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