毒を盛ったから、あなた十時間後に死ぬわ―バーで飲んでいたジャックは、隣の席に座った美女の言葉に耳を疑った。

浅草十二階こと凌雲閣で幽霊が目撃された―。

焚書官モンターグの仕事は、世界が禁じている“本”を見つけて焼き払うことだった。本は忌むべき禁制品とされていたのだ。

ソ連情報部は、このところの失策続きをなんとか挽回しようとしていた。

大事なこいつのために、俺は何ができる―? 悩み多き高2の和也。ある日、学校の屋上で小林親和と出会う。

ひとたび乗り込んだら降りることができない「霊柩列車」へようこそ!自殺願望のある者のみが乗車し、順番に望みどおりの死に方で殺してもらえる。

ジェイソンは事故処理に現れた男と野球談議で親密になる。

最強のクライマーとの呼び声も高い山野井泰史。

幼少の頃両親を殺された花城涼は、育ての親に暗殺者として訓練を受け、一流のアサシンとなっていた。

「弟を殺そう」―身長195cm、体重105kgという異形な巨体を持つ小学生の雷太。

米国ニューメキシコ州にある長距離専門の陸上競技クラブNMAC。

父の転勤に伴い渡米し、フィラデルフィアのミリタリースクールで聡明な頭脳と強靱な肉体を造り上げた朝倉恭介。

日下刑事は、叔父・黒田信行のマンションを訪れた。彼の娘から、父と連絡が取れないと相談を受けたからだ。

青少年自殺抑制プロジェクトセンターで、監視員として勤務する南洋平。

荒んだ心を抱いた16歳の少女は、展望台で出会った家族に、記念写真の撮影を頼まれる。

とある事情から逃亡者となった“ぼく”こと巣篭カナは、逃げ込んだダストシュートの中で全裸の美少女・白雪を発見する。

第三セクター「秋田杉美林センター」の欠陥住宅問題と、県が同社に追加融資した巨額の金の行方に揺れる秋田県。

高速道路で運搬トラックが横転し、一匹の豚、トンコが脱走した。

貧乏弁護士ホイットニーに舞いこんだ依頼は、休暇で帰郷したまま戻ってこない家政婦を捜し出してほしいというものだった。

ジリアンの前に現れた戦士ブロディックは強大な氏族を率いる首領であり、彼女の姉の消息につながる人物でもあった。

幼くして家族を失い、心優しいおじに育てられた美貌の娘ジリアン。

エンジニアの不審な死、インチキ・レースの疑惑。

19歳の良太はドアスコープを付けた部屋で引きこもり生活を送っていた。父親はそんな息子を「怪物」と呼んで嫌悪する。

雑誌の編集者をしている百瀬道代は、取材先の川島地蔵尊で行方不明になった婚約者の所持品が岐阜で発見されたという知らせを受ける。

「もう一度、仕事をしてみないか」ふたりの子どもにも恵まれ、幸福な日々を送る福田曜子の元に届いた25年ぶりの仕事の依頼。

桜の森の満開の下は怖ろしい。妖しいばかりに美しい残酷な女は掻き消えて花びらとなり、冷たい虚空がはりつめているばかり―。

桜の森の満開の下は怖ろしい。妖しいばかりに美しい残酷な女は掻き消えて花びらとなり、冷たい虚空がはりつめているばかり―。

共同浴場は地下洞窟にこんこんと湧く温泉、とてつもなくうまいご飯を作ってくれる「手首だけの」賄いさん―十三歳で両親を失った俺が高校進学と同時に入居したのは人呼んで“妖怪アパート”!次々と目の当たりにする非日常を前に、俺の今までの常識と知識は砕け散る。

およそ論理立てて物事を考えるほど無意味なことはない。所詮論理など人の考えたものであり、そして世界は人の手には余りすぎる。

死線の蒼(デッドブルー)×堕落三昧(マッドデモン)×害悪細菌(グリーングリーングリーン)。戯言遣い絶体絶命。

幻の名作「あわせ鏡に飛び込んで」をはじめ、瞬間接着剤で男をつなぎとめようとする女が出てくる「あなたをはなさない」、全篇、悩み相談の手紙だけで構成されたクライムミステリー「書かれなかった手紙」など、選りすぐりの10篇を収録。

人には言えないある理由から、故郷・熊野を捨てた26歳の薬剤師・神山禮子。

夏の館と冬の館に強制的に集められた男女に「主催者」は命じる。「今から起きる殺人事件の犯人を当てよ」。

「人を殺して来たの」と、美樹の部屋に訪ねてきた同級生雪乃は妊娠していることを理由に、ずるずる居続ける。

時代小説作家の広沢は自分の妻を戦国時代の美女になぞらえ「お市の方」と呼んでいた。

着手金は百万、仕事は「殺し」以外のすべて。

冥界への入り口に咲くというあやめの名を持つスナックで同級生との再会を待ち望む男。

「週に三度、他の男とセックスすることを習慣にして」いる主婦・麻美。

勤めていた会社を解雇され再就職もままならず、自分の保険金で妻子の生活費を捻出しようと、バイクの事故を装って自殺を図るために北海道にツーリングに出かける男(「旅の半ばで」)など、ヴィンテージ・バイクと、それらにかかわる無器用で、それでも必死に己の人生を生きる

悠久のナイル。その川底から日本人ガイドが遺体で発見された。

池袋は安全で清潔なネバーランドってわけじゃない。盗撮画像を売りさばく小学5年生が、マコトにSOSを発してきた。

クリスマスイヴの夜、一人の女がマンション最上階から転落死した。偶然、現場に遭遇した匠と高瀬。

ニューヨークの音楽学校で殺人事件が発生、犯人は人質を取ってホールに立てこもる。

超一流イリュージョニストの“魔術師”は早変わり、脱出劇などの手法を駆使して、次々と恐ろしい殺人を重ねていく。

財閥・紀尾井グループ会長の令嬢姉妹が搭乗していた小型飛行機が、北アルプス後立山で消息を絶った。

閉鎖された映画館が、長い時を経てリニューアル・オープン。記念に映画祭が開かれ、多くの映画関係者が招かれた。

クリスマスの5日前。ローマはいつにない大雪に見舞われていた。

FBIの介入により、死体に刻まれていたのが「聖なる比率」と呼ばれる紋様であること、同様の他殺体がアメリカをはじめ各地で発見されていることがわかった。

ここでなにが学べる？県民の食生活か？-県庁に勤めるエリートが、民間企業に出向することになった。

悪行を尽くしてきた男が、老いさらばえ傷つき、葬送地の草叢にうち棄てられていた。

手塚治虫愛好会の会長が自宅の離れで殺され、貴重な手塚マンガの古書が盗まれた。

私はなぜ小説を書くのか。お金のためである。

東京・国立市のスナックのママが、店に血痕を残して失跡。

「あなたは検察審査員候補者に選ばれました」高校教師・佐田のもとに届いた一枚の葉書。

新興の化粧品会社が主催する洋上大学―豪華客船セントルイス号は、選ばれた百名の若い女性を乗せて、ハワイへ向かった。

児童書専門店を営む水島月菜は、児童文学作家の良城と結婚して八年。

五山の送り火の二日後、菊太郎は姉小路大宮で襤褸をまとい、力なく歩く四十男を見かける。

東京近郊のホテルで女性の変死体が発見されたが、身元に関する手がかりは何一つ出てこない。

あの『いま、会いにゆきます』よりも好きだという人が数多くいます。

香港でわかれた女性レイニー・ラウに主人公が二十五年ぶりに再会を果たす表題作をはじめ、借金とりたてに訪れたやくざと主婦の危険な関係を描いた「花におう日曜日」、美しい背中の女性と知り合い、著者自身の小説観まで投影される「ここから遠く離れて」など、静かに心を打つ

首相補佐官の謎の死を巡って永田町に鋭いメスを入れる特命係。

人を殺し、育った修道院兼教護院に舞い戻った青年・朧。なおも修道女を犯し、暴力の衝動に身を任せ、冒涜の限りを尽くす。

人を殺し、育った修道院兼教護院に舞い戻った青年・朧。なおも修道女を犯し、暴力の衝動に身を任せ、冒涜の限りを尽くす。

国立O大学医学部付属病院。閉ざされた空間・手術室で一人の患者が執刀されていた。

葬儀をだしていた男が殺された。死んだはずの商家の隠居は葬儀の最中に刺し殺され、本当にあの世に送られてしまったのだ。

東京のホテルで宿泊客の男が殺され、彼をホテルに紹介した大学教授も行方不明になった。

二〇〇二年十一月から二〇〇三年七月、東京―作家フルカワヒデオの魂は彷徨っていた。肉体は死んでいる。

ハゲデブ貧乏…世の不幸を全て背負ったような中年オヤジ・須賀啓一(いつもティアドロップのグラサン)は、齢50にして初恋をした。

犯罪が横行するブームタウンで、猫をめぐり、ストリートギャングチームの“ヒーツ”と“マングース”が抗戦状態に。

七夕の日、裏店の住人総出で井戸浚いをしているところに、伊勢崎町の熊伍親分がやって来た。夢之丞に、知恵を拝借したいという。

国際ジャーナリストの磯辺良一が誘拐された。自身の著書である『イスラムの熱い血』の大ヒット記念パーティでの出来事だった。

架空の殺人事件を演出し、その容疑者として冤罪の実態を取材する「人工冤罪」計画の犯人役に志願した鷹見瞭一は、DNA鑑定すら欺く偽装を経て、予定通り警察に連行された―全く身に覚えのない現実の殺人容疑者として!関西初の陪審法廷での弁護を引き受けた森江春策は、検察

学生運動に伴うリンチ事件の主謀者としての刑務所生活を終え、ひっそりと男は暮らしていた。

自由惑星同盟との不毛な戦闘を繰り返す銀河帝国。

毎朝、新聞の葬儀告知欄をチェックする老人、過酷で不潔な仕事に倦む若い看護師、同棲相手に捨てられた傷を酒で紛らす男、息子の死の現実から逃避し、家出した女性―。

「あなたの大切な一日、私に下さいませんか」―三十五歳の会社員・楠木葉子は、父亡き後、母と妹を養ってきたしっかり者。

銭湯の湯舟でくつろいでいた青年は、ふと我に返って驚愕する。いつの間にか、そこは「女湯」に変わっていたのだ。

臆病で生真面目だけど、十一歳のごく普通の少年・田之上翔太。

債務者への過酷な徴収から「悪魔」と呼ばれた街金融の経営者・野田秋人の元に、ある日、惨殺された新規客の肉片が届いた。

女性を車に引きずり込む拉致レイプ事件が連続する綾井北署は、キャバクラ強盗、中国人系犯罪などの凶悪事件をも抱えていた。

警官の父の愛情に渇く絢子は友だちの真由美とともに、少年たちの溜まり場のレゲエ・バーへ誘い込まれた。

銃の力が支配する大西部。

横浜地検の本部係検事・城戸南は、ある殺人事件を追ううちに、陸上競技界全体を蔽う巨大な闇に直面する。

女子高生・三瀬麻央のケータイに、ある日1通のメールが届く。差出人は井之妖彦。

1989年、SASがレバノンで行なった人質救出任務で、三人の隊員が死亡した。

売れない芸人・クマは、運び屋のバイトを始める。新たな依頼は、ピンクのキャデラックを高級ホテルまで届けること。

自らの詩を毒のペンで人肌に書き連ねる殺人詩人の餌食は五人を数え、捜査本部は詩の分析に言語学者や詩人の助けを借りる。

兄弟愛の都市と呼ばれるフィラデルフィアで、奇怪な殺人事件が連続して起こっていた。

親友・美佐子の突然の死を知らされた三十九歳の翻訳家・麻子。

レストランで隣り合わせた美女が忘れていった携帯電話をうっかり持ち帰った浅見光彦。

念願だったはじめての個展。両親や友人を招いての初日の内覧会の準備も万端だ。

『私と一緒に死んでくれる?』雨の降る夜、22歳の介護福祉士カオリが受信したメール。

近未来の日本に、鎖国状態の「江戸国」が出現。競争率三百倍の難関を潜り抜け、入国を許可された大学二年生の辰次郎。

選考委員仰天の第13回日本ホラー小説大賞長編賞、待望の文庫化! 祖母が風邪で死んだと知らされた小学5年生の僕。

あっという間の10分だった。

八雲にまた新たな相談が持ち込まれた。なんでも、飛び降り自殺を延々と繰り返す、女性の幽霊が出るという。

信州にある一つの“街”が消えた。それは人々の記憶からも、歴史からも消えていた…。

キュートな女子大生会計士・藤原萌実と新米会計士補・柿本一麻が監査の先々で遭遇する奇妙な事件。

世の中の全てに興味を失った男・郷田三郎は、探偵・明智小五郎と知り合ったことで「犯罪」への多大な興味を持つ。

オカルト雑誌の新米編集者、恭子はホラー小説の大家、待田から「禍記」という謎の古史古伝の存在を聞かされる。