銀河英雄伝説外伝4 螺旋迷宮



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初公開日(参考)1989年07月
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長編小説

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銀河英雄伝説外伝4 螺旋迷宮 (創元SF文庫)

2009年04月28日 銀河英雄伝説外伝4 螺旋迷宮 (創元SF文庫)

惑星エル・ファシルからの民間人救出の功により、突如若き英雄となったヤン・ウェンリーに、新たな任務が課せられた。43年前に戦死した、同盟軍の勇将アッシュビーの死に対する謀殺疑惑を晴らすこと。彼が戦場で見せた神業のような用兵。ともに死線をくぐり抜けた戦友たちとの複雑な関係。死せる英雄の光と闇を追う探偵行は、若き智将を入り組んだ謎の迷宮へと導く。外伝第四弾。(「BOOK」データベースより)




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銀河英雄伝説外伝4 螺旋迷宮の総合評価:9.20/10点レビュー 15件。Sランク


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(10pt)

現時点最後の作品でも傑作なのだなぁ

外伝においても物語の属性としては派手な演出が繰り出される“動”のラインハルト編、気のおけない仲間たちのエピソードを描く“静”のヤン編という風に明確に色分けされているのが興味深い。
特に今回は同盟軍史上の英雄ブルース・アッシュビーの死の真相を探る隠密行動を強いられるというテーマで歴史の暗部を明らかにしていくこととなるのだが、それが必ずしもドキドキハラハラの演出で繰り広げられるのではなく、やる気の無いヤンのマイペースぶりで淡々と物語は進行していく。途中捕虜収容所へ着任させられ、脱走事件などが起きるものの、物語はあくまで起伏がない。
しかし、これが約40年間捕虜だったというケーフェンヒラーという人物を際立たせる効果を確実に上げている。大往生で亡くなるシーンが殊更に静謐さを湛えているのはこの淡々とした演出の御蔭であろう。

現時点においてこれが『銀英伝』シリーズの最終巻である。作者としてはまだ語り尽くせぬ思いは確実にあると思うが、それは時間が解決する事。
本統に最後なのか、それとも新たなる伝説が紡ぎ出されるのか、じっくりと待つこととしよう。


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No.14:
(5pt)

今、読んでも面白いですよ!

長く愛される理由がある。そんな作品です。
銀河英雄伝説外伝〈4〉螺旋迷宮(スパイラル・ラビリンス) (トクマ・ノベルズ)Amazon書評・レビュー:銀河英雄伝説外伝〈4〉螺旋迷宮(スパイラル・ラビリンス) (トクマ・ノベルズ)より
4191539957
No.13:
(4pt)

戦争と軍隊が、田中芳樹の生涯を貫く主題である…気がします。

1991年に読みました。(1989年にSF誌SFアドベンチャー」に連載後、徳間書店から新書で発行) 
 31年後に再読したので、幾つかの「歳月は過ぎ去ったものだなあ」というありふれた感慨を覚えましたので、そのあたりを少々点綴。

 ①文体と内容の高度さが、他の田中芳樹作品(創竜伝、タイタニア、アルスラーン戦記、マヴァール年代記)と比べても際立っている。洞察といい、レトリックといい、銀河英雄伝説は田中作品の中でも追随を許さない。
 ②「創竜伝」ではより直截に出てきた現代社会批判が、独裁制の銀河帝国と民主制の自由惑星同盟の双方の比較の上で、総体的にどちらの利点と弱点を指摘できている
 ③結論を明示しないことで、「創竜伝」のように読者を憤らせ、呆れさせたのと異なり、現実の多様性、結論の無さから読者に結論を委ね、あるいは考えさせる方向へと誘う。

 1980年代の田中芳樹は、まぎれもなき天才だったことを確認しました。
 2010年代でも、「創竜伝」完結編の末尾2冊はかつての片鱗をのぞかせましたが、この作品は密度も品位も達成も、同一人物とはいえ段違いです。
 まあ、そのほか、レトリックは全般的にみなぎり渡っているところで、時折やりすぎと思えるような過剰性があることと、女性の描き方が均一に「一筋縄ではいかない、斜に構えて回りまわったセリフを吐く」ヒロインタイプの女性は遍在、とか、それはまあ田中文学では普遍的現象ですが…

 30年前は気づかなかった事ですが、田中芳樹は銀河帝国と自由惑星同盟の専制政と共和政の抗争を描きながら、ことにこの外伝では無常観のような国家の永遠性への懐疑や、政治の優劣には不信を、ただし現実の政治の腐敗と変質には憤りと是正への努力をはっきりと書いている部分を読み取りました。
 (10台の少年では、この時間的無常観はまだとても理解できなかったです。また、政治の変質に対する驚愕と懐疑も、例えば1990年代のポスト冷戦が新秩序を作ることはなかった現実や、2000年代の小泉内閣の政治的権謀の駆使、2010年代の内向きな日本政治を見たことによる自己の変化によってもたらされたものに思われます)

 戦争についての洞察と、戦争を通じた国家がどのように変質していくのかを透徹した史観で描出した傑作だと思います。本伝ではないだけ、時空の流れ方も奔流ではありませんし、ややのんびりした時間の流れ方の中で、「田中史観」が伺われる作品になっていると思います。
 一世代を隔ててやっと気づきました。田中芳樹を抽象的に眺めれば、彼の生涯の主題は、人類における戦争と軍事であり、人が人に殺人を合法的に命じることができるのか、どうかについて、またそれを自立した人間が判断できるのかどうか(その決定がどのようなものであれ)という問いであることに。
 この葛藤について、田中文学の評価として、まだ深甚に問われているとは言えない気がしています。

 以下は個人的回想。少年期に読んだとはいえ、同じ本を30年が経過したあとでまた読めるだけ生きてこられたことに有難さを感じました。大袈裟かも知れませんし、今の時代の医療があれば、さらに20年後に読めたりするかもしれませんが、それは20世紀以前でしたら当然のことではありませんし、21世紀でも当たり前のこととは言えません(と、ウクライナで20世紀型戦争が現在進行形であることを見て。それもまたこの外伝を手に取ることになった動機かもしれません)
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No.12:
(5pt)

エル・ファシルの英雄がさらに階段を上る前

エル・ファシルの英雄と呼ばれ注目度の上がるヤン・ウェンリーが、歴史の謎解きをしながら多くの出遇い(出遭い)をしていく物語。
 パトリチェフ、ムライとはここで顔を合わせたのか~!
 結局謎解き部分は、なんの証拠もないために仮説でしかない。不思議なことに、物語のなかで物語を読んで推理するんだよな。言語の力はすごいと全然別の感想がでてきてしまった。
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4191539957
No.11:
(5pt)

ヤン・ウェンリーの活躍である。

昔の出来事に対しての調査依頼を受け調査するが
最後の730年マフィアの生き残りに話を聞くもなくなってしまう、そして調査されてはまずいかのように、遠く離れた惑星に赴任させられるが…ここで出会う人々と本編で色々と関わって行く、調査の重要な証拠というか一人の老人が解答と言うか…謎の糸口を見せて、ヤン·ウエンリーが謎を考察して行く。
本当かどうかは、明確に示されていないが、
帝国側·自由惑星同盟側共に表には出せない内容であろう…、歴史家志望のヤン·ウェンリーにとっては…良かったであろうが…読者としては、中途半端で物語の展開が都合が良すぎるように思われた。まぁ、外伝なのでよきとしますか(^-^
銀河英雄伝説外伝〈4〉螺旋迷宮(スパイラル・ラビリンス) (トクマ・ノベルズ)Amazon書評・レビュー:銀河英雄伝説外伝〈4〉螺旋迷宮(スパイラル・ラビリンス) (トクマ・ノベルズ)より
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No.10:
(4pt)

外伝に相応しい、ゆるいスパイ・ミステリ

外伝に相応しい、ゆるいスパイ・ミステリ仕立ての長編です。主人公は、ヤン・ウェンリーで、パトリチェフやムライといった、本編の登場人物との出会いが描かれています。
というわけで、本編の余韻として楽しむべきものです。
銀河英雄伝説外伝〈4〉螺旋迷宮(スパイラル・ラビリンス) (トクマ・ノベルズ)Amazon書評・レビュー:銀河英雄伝説外伝〈4〉螺旋迷宮(スパイラル・ラビリンス) (トクマ・ノベルズ)より
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