鈴野屋伊兵衛が、料理屋での懇親会の帰途、何者かにかどわかされた。

江戸は元禄、用心棒青江又八郎は知らずしらず浅野・吉良の争いの渦中に…。凄まじい殺陣の迫力、沁みわたる市井の哀歓。

“軽井沢のセンセ”の策略で、浅見光彦は、俳優・絵樹卓夫の依頼を受けるはめに。

殺人現場に残された銀のロケット。

22時48分着の下りで浜松に降り23時29分発の上りで帰る、それを繰り返した女が一週間目に死体で発見された―。

14歳の少女を誘拐、強姦、殺害のうえ、身代金を要求した犯人を銃殺した元刑事・梅沢信介。殺人犯として服役。

徳川家康、斬首!天下無双の忍者服部半蔵に導かれ、泰平の世から時空を越えてやってきた隠密鶉平太郎を待ち受けていたのは、思いもよらぬ魔天の世界だった。

考古学者・葦原志津夫は、前代未聞といわれる青い土偶に秘められた謎と、行方不明の父の足取りを追い続ける。

若き考古学者・葦原志津夫は、前代未聞の土偶を発見したとの報を受け、茨城県の石上遺跡へと向かった。

第一次大戦前夜、天賦の“感覚”を持つジェルジュは、オーストリアの諜報活動を指揮する“顧問官”に拾われ、その配下となる。

空前の災厄続きに、人心が絶望に打ちひしがれた暗黒の江戸天明期、大空を飛ぶことに己のすべてを賭けた男がいた。

少年は、ひとりぼっちだった。思ったことをなんでも話せる友だちが欲しかった。

東京炎上!テロリストの要求を呑まなければ首都が壊滅する。N.Y.東京…世界を震撼させるテロの連鎖。

若衆髷をときほぐし、裸身を湯槽に沈めた佐々木三冬に、突然襲いかかる無頼の浪人たち。

音もなく小兵衛の前に現れ、「秋山先生に勝つために」、八年ぶりに帰ってきたとうそぶく役者のような若侍の正体は? 次々と道場を襲い相手を一撃のもとに殺していく魔性の天才剣士と秋山父子との死闘を描く表題作。

十歳のときに行方不明になった亜紀子が、28年たって死体で発見された。

聖創学院に訪れた文化祭の季節。文芸部の面々も、会誌の作業に追われる日々を送っていた。

42歳の課長さん、17歳年下のキャリアガールに恋をする。おたくの職場、どうよ?ユーモアとリアリティ。

夭折した童話詩人・樹来たか子の「秋ノ聲」に書かれた「しゃぼろん、しゃぼろん」という不思議な擬音の正体は?たか子の詩に魅せられた女子大生、郷土史家、刑事、末期癌に冒された男、医師、そしてたか子の遺児・静弥が神無き地・遠誉野に集まり、戦慄の事件が幕を開ける。

黒鷲―不良債務者を地の果てまでも追いつめる凄腕ぶりから、誰もが黒木をそう呼んだ。

黒木が突き止めたレイプ犯は何者かに惨殺されていた。

その男は、なぜ殺されねばならなかったのか？――抗生物質の投与で死亡者が発生！新聞記者の佃健一郎は、かつて新薬の臨床試験に参加し、激しい副作用を目撃していた。

会社社長が失踪。やがて現場から離れた海で溺死体となって発見されるが、その服には持ち主不明の指輪が…。

宇宙歴788年、民間人300万人を救出し、惑星エル・ファシルから帰還したヤン・ウェンリーの名は、軍内ばかりでなく同盟全域にまで「英雄」として知られるようになっていた。

「全員、名誉ある自決。立派なご最期でありました」エリート銀行マンを次々と襲う不審死。

櫛森秀一は、湘南の高校に通う十七歳。女手一つで家計を担う母と素直で明るい妹との三人暮らし。

悪魔のように悪賢く、美しい男妾あがりのヤクザ…それが、十年振りに麻生の前に現れた山内の姿だった。

中学最後の春、東京からの転校生で、クラスの人気者だった桑島佳史が無惨な姿で発見された。

平安京の暗闇に蠢く魑魅魍魎に、若き陰陽師・安倍晴明と朋友の源博雅が敢然と立ち向かう大好評シリーズ第四弾。

堀江中尉に喚問された東堂太郎は、片桐伍長が企んだ“思想上の嫌疑”を論破する。

あらゆる楽器に通じ異国の血を引く少年楽士・秦真比呂が、若き日の藤原道長と、平安京を騒がせる物の怪たちに挑む。

複雑な家庭環境の中、これまで会わずに育った「兄妹」が出会った瞬間から恋を育む──。

小兵衛と大治郎の親子が、ばっさばっさと悪を斬る。女武芸者・三冬も登場――。

四谷伝馬町の御用聞き・弥七、下っ引きの「傘徳」こと傘屋の徳次郎、 亀沢町の町医者・小川宗哲、そして居酒屋「鬼熊」の亭主・熊五郎……。

不況にあえぐ鉄工所社長の川谷は、近隣との軋轢や、取引先の無理な頼みに頭を抱えていた。

義経北行説にからむ謎の古文書に、歴史学者殺人事件の鍵が?解読不能の古代文字と格闘する新米記者。

巨大な密室である原子力発電所で起きた連続殺人。死体が握る紙片に記された、サルカニ合戦の「蟹」とは誰か。

「私の内面には、瞹昧な不安が、だんだん増大しつつ定着していた。早晩必ず何事か異変が起こるにちがいない」。

丹波大介に身内を殺された恨みを持つ伊賀忍者たちは、妻をおとりにつかい、とうとう大介を呼び出すことに成功する。

天下分け目の関ヶ原から五年。世情が落ち着きはじめた京の町にふらりと現われた偉丈夫。

深夜、マンションの駐車場で発見された死体は、全身を真っ赤に塗装されていた。

ミチルと都筑教授の計略(思い遣り)により、兵庫県監察医の龍村先生のもとで修行することになった伊月。

当然、僕の動きも読み込まれているのだろうな―二つの事件は京極堂をしてかく言わしめた。

「人間五十年」―請われて妻を殺した警察官は、死を覚悟していた。

五稜郭に霧がたちこめる晩、若侍は参陣した。

日本人の「義」とは何か。 小雪舞う一月の夜更け、大坂・南部藩蔵屋敷に、満身創痍の侍がたどり着いた。

劇団「建光新団」宛に送られてきた恵比寿様の彫像。送り主は2週間前にすっぱだかで溺死した俳優、神島だった。

時は、幕末。時勢は否応なく男たちを呑み込んで行く。

時代は激しく動いた。徳川慶喜は朝廷に大政を返上。

久茲里枝の喪服の裏にひそんでいた模様と同じ紫の文字で―紫の傷。二十八年前の罪の傷。

「ヴァンフリート星域の会戦」の功績で18歳にして少将の階級を得たラインハルト。

「命に別状はないでしょうね」「さあ、なんとも…」信太郎の幼馴じみ、元吉が刺された。

現世から冥界へ下っていく道を、古事記では“黄泉比良坂”と呼ぶ―。なだらかな坂を行く私に、登山姿の青年が声をかけてきた。

生きているから怖いのか。江戸の闇に蹲る男。

かつては硬骨の刑事、今や恍惚の境に入りかけた父親に、現職刑事の息子が捜査中の事件を語ると、父親はたちまち真相を引き出す。

美しかった姉が、今朝はもう黒焦げ…。大正初年の岡山で実際におこった猟奇殺人事件が、いま甦る。

我々は今、地球システムのなかに新たな構成要素として、人間圏を作って生きている。

嘘、いじめ、そして孤独―悪意うずまくキャバクラ『ベイビーキッス』を舞台に哀しいまでの狂気を描いた戦慄のエンタテインメント。

美しくも荒ぶる自然を抱く東北の地。戦後の昭和をしたたかに生き抜く男たちがいた。

あの大事件、目が覚める解釈!法曹界に身を置く著者が描く、事件の中の真の人間の姿。

引退した老マジシャン、グレート天野のつくった『ミステリーの館』。

美少女を殺害し、研ぎあげたハサミを首に突き立てる猟奇殺人犯「ハサミ男」。

異端にして孤高の民俗学者・蓮丈那智の元に「『特殊な形状の神』を調査して欲しい」との手紙が届いた。

金のためなら財産どころか命も狙う闇金融を営む富樫組若頭の桐生は膨大な借金を抱えたエステサロンのトップセールスマンの玉城をカモにしようとする。

桐生は自分の座を脅かす若頭補佐の鬼塚の暗殺を密かに決意した。

奇妙な古書店で手に入れた曰くつきのミステリ同人誌には怪異が宿っていた。

僧正殺人事件は終わっていなかった―。

『13階段』の衝撃、再び！ 疾走するノンストップ・スリラー！ 都内全域で、一夜のうちに起こる無差別大量殺人。

宇宙暦794年最初の会戦のさなか、衛星ヴァンフリート4=2に駐留していた同盟軍に、帝国軍進駐の報が入る。

徳川の治世が始まった頃。青年・平蔵は恋人のお登勢に支えられ、新しい美濃茶陶を生み出そうと修業を積んでいた。

後に数々の国宝をつくり出す名陶工・野々村仁清の下で頭角を現していく平蔵。

来日中の米副大統領、ジョン・グレイが日本人夫婦を射殺し、その住居に立てこもった?前代未聞の事態の対応に苦慮した日本政府は、その「現場」をアメリカ領土にすべく、「アメリカ大使館別館」を作ってしまう。

細胞の老化は防げるのか?世界各地に驚異的に長命の人々が点在するという。

西暦一九九七年、東洋の全体主義国家、大東亜共和国。

“死のゲーム”の開始後十八時間、混乱のうちに既にクラスメイトの半数が死亡していた。

ひったくり現場が録画されていたレンタルビデオ。なぜ、彼がそんな映像を撮ったのか?そこにはある切実な想いが託されていた。

東堂太郎が回想する女性との濃密な交情。参戦目的、死の意義への自問自答は、女性との逢瀬の場で反芻されていた。

まどかの学校で、怪事件発生。なんと、夜のあいだに校庭に巨大な円が描かれたのだ。

大店のお嬢さんが、お仕着せの人生を捨て、真に愛する人と共に生きようとする姿が清清しい「下駄屋おけい」。

在日米軍基地で発生した未曾有の惨事。

「現在、本艦の全ミサイルの照準は東京首都圏内に設定されている。その弾頭は通常に非ず」ついに始まった戦後日本最大の悪夢。

恋人の復讐のため悪徳警官を射殺した志波銀次の命を自衛隊の特殊部隊、伝説の傭兵達がつけ狙う。

警察官射殺事件。

解体された神様、鉢合わせの泥棒、歩き出した轢死体、拳銃を拾った失業者、拝金主義の富豪―。

ぼくは、死体が見てみたい…

富士の樹海で失踪した息子・小松原淳の伝記を書いて欲しい。売れない作家島崎に舞いこんだゴーストの仕事―。

東京で出版社書籍編集部長が射殺された。

1979年、浅草。時を超えた奇跡の物語 男は父親になっていく。

あざやかな赤い髪、黒と銀の軍服に包まれた長身。

人の世の「不思議」は心の闇に潜んでいる-。

番屋に連れ込まれ、十日間だんまりを続ける田舎侍。浅葱裏だが顔は公家風。

「君を置いて行きたくないよ」。青年は背後から娘を抱きしめ、甘く囁いた。

さあさ、寄席「泡亭」の、お披露目でございます―。

四十二歳。円熟の十手さばき 将軍様の鷹が殺された──。

女陰をのぞいておのれの一瞬先の運命を知る「忍法破倭兵状」。斬った首を他人の胴につないで生きかえらせる「忍法小塚ッ原」。

一九四二年一月、対馬要塞の重砲兵聯隊に補充兵役入隊兵百余名が到着した。陸軍二等兵・東堂太郎もその中の一人。

夜更けの留置場に現れた、その不思議な老人は六尺四方にしか聞こえないという夜盗の声音「闇がたり」で、遙かな昔を物語り始めた―。

深夜の弁当工場で働く主婦たちは、それぞれの胸の内に得体の知れない不安と失望を抱えていた。