赤の組曲
- 失踪 (242)
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土屋隆夫氏の長編二作とエッセイ等を収録した全集第三弾。 「赤の組曲」失踪した妻の事件を探る内に、意外な展開が・・・というお話。 「針の誘い」息子が誘拐された事件を調べる内に、紆余曲折し・・・というお話。 どちらも良くできた推理小説ですが、時代が社会派、アリバイ崩しの頃だった性か、両方ともそういう感じになっていると思いました。 アリバイ崩しの場合、始めの方で容疑者が特定されてその人物のアリバイをどうやって崩すかが問題になりやすいですが、その早い段階で犯人が特定されて最後の意外な結末になりにくい、というのが新本格の人が嫌がった理由も多いらしいですが、私も似た様な理由であまり好きではないですが、推理小説としては完成度が高いので素直に楽しめました。 社会派という事で、犯人の動機の背景に社会問題を絡めているのも、この時代らしいですが、いつの時代でも問題はあるので、今流行っている推理小説でも少なからず現実の問題を絡めた物が多いという事で、特定の年代の問題を扱った一種の歴史小説としても記録の残るかもとも思います。 2012年に行われた「東西ミステリーベスト100」にもこの人の作品がランクインしておりますが、日本の推理小説界の中でも独自の地位を占めている存在として土屋さんはの存在は貴重に思えます。 土屋隆夫氏の推理小説の独自性を垣間見られる全集第三弾。機会があったら是非。 | ||||
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第一章と第二章は小説として非常にすばらしいが、第三章以降がやや説明調でだれる。かなり以前にドラマ化された(タイトルは『ビゼーよ帰れ』)作品で、読んでいて懐かしくなった。 | ||||
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鮎川哲也とともに和製本格ミステリ不遇の時代にその孤塁を守った巨匠、土屋隆夫の千草検事シリーズ二長編を収録。 著者の持ち味である詩情性が赤の視覚効果とともに鮮烈なイメージを残す『赤の組曲』(1966年) そして、斬新なアイデアの誘拐テーマに加え、強烈な不可能犯罪トリックを盛り込んだ『針の誘い』(1970年)こそ著者の最高傑作。動機にやや首肯出来ない点を除けば完璧な作品。 | ||||
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土屋隆夫さんは当時は松本清張さんと並び称せられるほどの人気推理作家でした。 今読んでも何の古さも感じません。掛け値なしの名作です。 ぜひお読み下さい。舞台となった信州・別所温泉を訪れたくなりますよ。 | ||||
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本書に収載されている2作品は、いずれもTVドラマ化されたことがある。「針の誘い」はまだ2時間ドラマ創世記で質の高かった頃の土曜ワイド劇場、「赤の組曲」はNHKの短期連ドラだった。そのせいか、いずれもヴィジュアルなイメージがある。意外なくらい両作品とも土屋作品の中での評価が高くないが、私は「危険な童話」などよりずっと好きだ。 その理由は、両作品が“遊び”を内包したミステリだからである。個人的にミステリは“遊び”の文学であり、したがって著者がそれをきちんと意識した作品のほうが、ミステリとしての質は高いと思っている。本書の両作品には、良い意味で著者のこの“遊び”心がある。もちろんミステリとしての完成度はこの両作品より高いものもあるだろう。しかし、ミステリがエンタテインメントである以上は、“遊び”の存在は必須である。 なにより、この両作品を書いた頃の著者には、本格ミステリに対する熱意と意欲が溢れていたはずであり、それが作品からよく伝わってくる。著者中期の傑作であり、この両作品が一冊になっている本書は、とてもお買い得な、読み応えのあるものだ。 ちなみに私が「針の誘い」を最初に読んだのは、当時の「推理」誌、今の「小説推理」誌での一挙掲載だった。昭和40年代のことである。 | ||||
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