上と外
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離婚の末にバラバラになって暮らす家族の年に一回の行事である再会旅行。父親の勤務先であるG国で過ごす休暇中に家族でクーデターに巻き込まれる。クーデター発生時彼らはヘリで遺跡に向かう途中であったが、クーデター側と思しきパイロットに子供たちはヘリから密林へと落とされてしまう。 上巻ではローティーンの兄妹たちが知恵を絞ってジャングルを生き抜く描写が中心。 但しそこは恩田氏。生死がかかっているとはいえ、青春テイストがかおるのは「夜のピクニック」の作者ゆえか。訳あって異母兄妹である二人は、頼りがいがある爽やかなアウトドア系の兄と、新体操に打ち込む美しい妹として、わずかにお互いを異性として見ている雰囲気があります。仄かな恋の雰囲気を匂わすもキレイなままで終わるのがいかにも恩田流といってもよいのかもしれません。 そのほか、上巻では残された大人たちがクーデターによる軟禁下から脱出し子供たちを創作に行くのがもう一つのシーンとして描かれます。 ただ、より印象的でキャラ立ちしているのは日本の家族であり、主人公である錬の従兄、また彼らの祖父などが色々な伝手を使ってこの四人の安否を確認しようとする様は非常にエキサイティングでした。 下巻ではまた流れが変わりますが、両編通じてまずまずの面白さだと思います。 | ||||
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父親の勤務先であるG国での休暇中にクーデターに巻き込まれた日本人家族の4人。密林を彷徨い『成人の儀式』に巻き込まれる子供たちと、密林へと消えた子供たちを探すべく奔走する大人たち。 ・・・ 下巻では『成人の儀式』の描写が中心。 マヤ文化の再興や伝統行事へ、なぜか日本人が巻き込まれてしまうのはやや唐突に過ぎる感もあります。が、地下に構築された遺跡で繰り広げられる『儀式』を生き延びようとする主人公錬(れん)の心理描写は手に汗を握ってしまうほどで、自然と感情移入してしまいます。 そのほか、本冊では遺跡や古代文明というモチーフが強く感じられますが、恩田氏は本作以外でも『ネクロポリス』や『MAZE』で古代遺跡を描いており、こういうの好きなのかなあ、とちょっと思いを馳せました。まあ、確かに古代遺跡って私もロマンを感じてしまいますが。 そのほか、『儀式』のリーダーであるニコと東京で再会するのはまあちょっと陳腐なドラマな雰囲気になりますが、それはそれで予定調和的なハッピーエンドはほのぼのとしてよいものだと思います。 ・・・ ということで全編通してスリルとサスペンスを感じられるエンターテイメント小説であると思います。瞠目するほどの感激や驚きは私にはありませんでしたが、恩田氏らしい味のある楽しい小説であったと思います。 | ||||
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下巻も上巻に続いてクドイ。「だって、だって」のような独白とRPG式の何でもアリ展開が続く。革命政府の声明が8ページ分もあって、こんな理屈っぽい論理を延々とラジオで流さないだろうと思ってしまう。子供たちが主人公であっても「光の帝国」はもっと面白かった。短編を読み進めると遠野の人々の全体が見えて来る構成も秀逸だったのに比べて、これは大きな失望だった。タイトルも、同じく3文字でも罪と罰や点と線とは大違い。 | ||||
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細部がクドすぎて、話の流れがなかなか見えない。ジャングルの中何でもアリのRPG風の展開が唐突。 | ||||
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陳腐で使い古された表現だが、最後まで、ハラハラドキドキさせてくれた。最後は救われるとわかってるんだけど、希望が見えたかとおもったら、次の瞬間絶望に襲われるーそんなシーンの連続で、今巻は正にクライマックス。私は高所恐怖症なので、存分にスリルを味わう事が出来た。 畑違いの冒険ファンタジーに、恩田陸さんが挑戦したシリーズ。設定は甘いが、これだけ楽しませてくれれば十分。余計なものを削ぎ落して、密度の高いサバイバル冒険ファンタジーに仕上がっていた。 | ||||
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