失われた地図
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いかにも恩田さんらしい、つまりいい点もいまひとつの点も共に凝縮されたような作品だと思いました。恩田さんは、まず印象的なスタート、謎めいた状況とどんどん膨れ上がる不穏な雰囲気で読者を魅了し、作品に引き込むのがとてもうまい作家さんです。が、それは逆にいうと最初は詳細な説明がほとんどないままに話が進むということで、読者も懸命にその状況を推測しながら読み込んでいかないといけません。 この小説も、まず女性1人、男性2人が登場し、この世に突然裂け目ができて、そこから”グンカ”なるものがわらわらとわいてきます。それはどうも軍服を着たゾンビのような木偶のようなものらしいですが、それがなぜわいてくるのか、わいてきてこの世に大量に入り込んだらいったいどうなるのかなどはほとんど説明されません。 そしてそれはどうやら一般人にはまったく見えなくて、彼ら一族だけに見えるらしい、彼らにはそのほころびを縫って閉じ、やつらを封じ込める特殊な能力があり、その役目を代々ずっと担ってきたのだということがわかってきます。 それとあわせて、その女性と男性はかつて結婚していて、息子が1人いるということが明かされます。仲が良くまだ愛情も残っているようなのにどうして彼らは別れなくてはならなかったのか?それがわかるのは作品の最後近くなってからです。 ”グンカ”だから、漢字を当てはめるとしたら”軍禍”なのかな・・と考えました。過去の妄執から湧き出す災い=禍だとこの漢字がぴったりかな、と。 ただ、いろいろと釈然としないことも多く、たとえばその”グンカ”は一般人にはその存在が見えなくて察知もできず、特に人を殺傷するわけでもないようで、だったらいったい具体的にどんな害があるのかが明らかにされないので、それも茫漠とした印象を持ってしまう一因かもしれません。 女性が再婚したのはどうやら大臣らしいのですが、これも何か意味があるのか?「常野物語」のように特殊能力を持つ一族の物語として、続いていくのでしょうか? また、”人間もどき”をテーマにした異様な雰囲気が強烈だった「月の裏側」とも少し似ています。恩田ファンとしてはさらに世界を拡大した続編をお願いしたいです。 最後に苦言をひとつ。このいかにも禍々しい”グンカ”が象徴的に持っているのが旭日旗であるとわざわざ記述してあるのはどんなものでしょう。特に韓国が過去の軍国主義の象徴として事あるごとにつるし上げていますが、これは現在、日本を守ってくれている陸上自衛隊、海上自衛隊の正式な旗です。それを恩田さんはまさかご存知ではありませんか? この作品が海外に翻訳されているかどうかはわかりませんが、同じ日本人が他国の誤解を助長するような記述はどうかと思ってしまいました。 | ||||
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この連作集は残念ながらあまり感心しなかった。初めから設定を明かさず、連作の最後になってようやくこの元夫婦が別れねばならなかった事情がわかるのだけど、エンタメ作として書き方が良くなかったと思う。この作品の根幹に関わる部分だけに、初めから明かすべきだったのではないだろうか。さらに致命的に感じたのはキャラクターの魅力が乏しく、印象に残らなかったこと。夫の方は奇妙な髪型なのでまだしも、妻の方が全く容姿が浮かばないのはいかがなものか。一番強烈な印象だったのが、脇役である大阪のカオルではちょっと寂しい。あと「グンカ」は軍靴を連想したが、結局よくわからずモヤモヤがあり、メンタメ作としては不満が残る。文学寄りの作品ではないのだから、もっと明快にわかり易く書いて欲しかった。 | ||||
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恩田さんの作品は、私の中ではものすごく面白いと思う作品と、まったく感情移入ができずに文字が目に映り過ぎ去っていくだけの作品と二通りあります。この作品は後者。どうも場面が頭の中に像を結ばない。これを読んで面白いと評価する人もいるのかも知れないけれど、自分にはそう感じる能力が備わっていないようです。 | ||||
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初めてこの人の本を読みましたが、設定がわかりません。。 読んでても何か進展するわけでもないし、ファンタジーみたいな設定なのに 全然スリルもありません。よくわかりません。 この人の作品はもう読みません。 | ||||
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何故、不思議な能力を持っているのか? 何故、戦うのか? ピンチに助けてくれるものは何か? 息子は何者か? などミステリー要素が幾つかありますが、どれも読者を引っ張るほど魅力的ではないと思います。 グンカのいうモンスターは恐らくネトウヨなどの右翼のことを表現しているのだと思いますが、それに旭日旗を持たせて木偶と称して、プチプチに例えて殺していく描写などは思想が左に傾いていて読んでいて気分の良いものではありません。 どうして作家というのは、中立ではなく左側に立ってしまうのか理解に苦しみます。 | ||||
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