失われた地図

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種別
長編
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あらすじ

2017年02月10日 失われた地図

川崎、上野、大阪、呉、六本木…日本各地の旧軍都に発生する「裂け目」。かつてそこに生きた人々の記憶が形を成し、現代に蘇える。記憶の化身たちと戦う、“力”を携えた美しき男女、遼平と鮎観。運命の歯車は、同族の彼らが息子を授かったことから狂い始め―。新時代の到来は、闇か、光か。(「BOOK」データベースより)

評判

失われた地図の評価:

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失われた地図の総合評価:

4.33/10点 レビュー 18件。

感想一覧

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Amazonレビュー

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未読の方はご注意ください

No.18
(3pt)

恩田陸の長所と短所が端的にあらわれた作品

いかにも恩田さんらしい、つまりいい点もいまひとつの点も共に凝縮されたような作品だと思いました。恩田さんは、まず印象的なスタート、謎めいた状況とどんどん膨れ上がる不穏な雰囲気で読者を魅了し、作品に引き込むのがとてもうまい作家さんです。が、それは逆にいうと最初は詳細な説明がほとんどないままに話が進むということで、読者も懸命にその状況を推測しながら読み込んでいかないといけません。

この小説も、まず女性1人、男性2人が登場し、この世に突然裂け目ができて、そこから”グンカ”なるものがわらわらとわいてきます。それはどうも軍服を着たゾンビのような木偶のようなものらしいですが、それがなぜわいてくるのか、わいてきてこの世に大量に入り込んだらいったいどうなるのかなどはほとんど説明されません。
そしてそれはどうやら一般人にはまったく見えなくて、彼ら一族だけに見えるらしい、彼らにはそのほころびを縫って閉じ、やつらを封じ込める特殊な能力があり、その役目を代々ずっと担ってきたのだということがわかってきます。
それとあわせて、その女性と男性はかつて結婚していて、息子が1人いるということが明かされます。仲が良くまだ愛情も残っているようなのにどうして彼らは別れなくてはならなかったのか?それがわかるのは作品の最後近くなってからです。

”グンカ”だから、漢字を当てはめるとしたら”軍禍”なのかな・・と考えました。過去の妄執から湧き出す災い=禍だとこの漢字がぴったりかな、と。
ただ、いろいろと釈然としないことも多く、たとえばその”グンカ”は一般人にはその存在が見えなくて察知もできず、特に人を殺傷するわけでもないようで、だったらいったい具体的にどんな害があるのかが明らかにされないので、それも茫漠とした印象を持ってしまう一因かもしれません。
女性が再婚したのはどうやら大臣らしいのですが、これも何か意味があるのか?「常野物語」のように特殊能力を持つ一族の物語として、続いていくのでしょうか?
また、”人間もどき”をテーマにした異様な雰囲気が強烈だった「月の裏側」とも少し似ています。恩田ファンとしてはさらに世界を拡大した続編をお願いしたいです。

最後に苦言をひとつ。このいかにも禍々しい”グンカ”が象徴的に持っているのが旭日旗であるとわざわざ記述してあるのはどんなものでしょう。特に韓国が過去の軍国主義の象徴として事あるごとにつるし上げていますが、これは現在、日本を守ってくれている陸上自衛隊、海上自衛隊の正式な旗です。それを恩田さんはまさかご存知ではありませんか?
この作品が海外に翻訳されているかどうかはわかりませんが、同じ日本人が他国の誤解を助長するような記述はどうかと思ってしまいました。
失われた地図 (角川文庫) Amazon書評・レビュー: 失われた地図 (角川文庫)より
4041086515
No.17
(3pt)

恩田陸の長所と短所が端的にあらわれた作品

いかにも恩田さんらしい、つまりいい点もいまひとつの点も共に凝縮されたような作品だと思いました。恩田さんは、まず印象的なスタート、謎めいた状況とどんどん膨れ上がる不穏な雰囲気で読者を魅了し、作品に引き込むのがとてもうまい作家さんです。が、それは逆にいうと最初は詳細な説明がほとんどないままに話が進むということで、読者も懸命にその状況を推測しながら読み込んでいかないといけません。

この小説も、まず女性1人、男性2人が登場し、この世に突然裂け目ができて、そこから”グンカ”なるものがわらわらとわいてきます。それはどうも軍服を着たゾンビのような木偶のようなものらしいですが、それがなぜわいてくるのか、わいてきてこの世に大量に入り込んだらいったいどうなるのかなどはほとんど説明されません。
そしてそれはどうやら一般人にはまったく見えなくて、彼ら一族だけに見えるらしい、彼らにはそのほころびを縫って閉じ、やつらを封じ込める特殊な能力があり、その役目を代々ずっと担ってきたのだということがわかってきます。
それとあわせて、その女性と男性はかつて結婚していて、息子が1人いるということが明かされます。仲が良くまだ愛情も残っているようなのにどうして彼らは別れなくてはならなかったのか?それがわかるのは作品の最後近くなってからです。

”グンカ”だから、漢字を当てはめるとしたら”軍禍”なのかな・・と考えました。過去の妄執から湧き出す災い=禍だとこの漢字がぴったりかな、と。
ただ、いろいろと釈然としないことも多く、たとえばその”グンカ”は一般人にはその存在が見えなくて察知もできず、特に人を殺傷するわけでもないようで、だったらいったい具体的にどんな害があるのかが明らかにされないので、それも茫漠とした印象を持ってしまう一因かもしれません。
女性が再婚したのはどうやら大臣らしいのですが、これも何か意味があるのか?「常野物語」のように特殊能力を持つ一族の物語として、続いていくのでしょうか?
また、”人間もどき”をテーマにした異様な雰囲気が強烈だった「月の裏側」とも少し似ています。恩田ファンとしてはさらに世界を拡大した続編をお願いしたいです。

最後に苦言をひとつ。このいかにも禍々しい”グンカ”が象徴的に持っているのが旭日旗であるとわざわざ記述してあるのはどんなものでしょう。特に韓国が過去の軍国主義の象徴として事あるごとにつるし上げていますが、これは現在、日本を守ってくれている陸上自衛隊、海上自衛隊の正式な旗です。それを恩田さんはまさかご存知ではありませんか?
この作品が海外に翻訳されているかどうかはわかりませんが、同じ日本人が他国の誤解を助長するような記述はどうかと思ってしまいました。
失われた地図 Amazon書評・レビュー: 失われた地図より
4041053668
No.16
(2pt)

エンタメ作としては不満

この連作集は残念ながらあまり感心しなかった。初めから設定を明かさず、連作の最後になってようやくこの元夫婦が別れねばならなかった事情がわかるのだけど、エンタメ作として書き方が良くなかったと思う。この作品の根幹に関わる部分だけに、初めから明かすべきだったのではないだろうか。さらに致命的に感じたのはキャラクターの魅力が乏しく、印象に残らなかったこと。夫の方は奇妙な髪型なのでまだしも、妻の方が全く容姿が浮かばないのはいかがなものか。一番強烈な印象だったのが、脇役である大阪のカオルではちょっと寂しい。あと「グンカ」は軍靴を連想したが、結局よくわからずモヤモヤがあり、メンタメ作としては不満が残る。文学寄りの作品ではないのだから、もっと明快にわかり易く書いて欲しかった。
失われた地図 Amazon書評・レビュー: 失われた地図より
4041053668
No.15
(2pt)

エンタメ作としては不満

この連作集は残念ながらあまり感心しなかった。初めから設定を明かさず、連作の最後になってようやくこの元夫婦が別れねばならなかった事情がわかるのだけど、エンタメ作として書き方が良くなかったと思う。この作品の根幹に関わる部分だけに、初めから明かすべきだったのではないだろうか。さらに致命的に感じたのはキャラクターの魅力が乏しく、印象に残らなかったこと。夫の方は奇妙な髪型なのでまだしも、妻の方が全く容姿が浮かばないのはいかがなものか。一番強烈な印象だったのが、脇役である大阪のカオルではちょっと寂しい。あと「グンカ」は軍靴を連想したが、結局よくわからずモヤモヤがあり、メンタメ作としては不満が残る。文学寄りの作品ではないのだから、もっと明快にわかり易く書いて欲しかった。
失われた地図 (角川文庫) Amazon書評・レビュー: 失われた地図 (角川文庫)より
4041086515
No.14
(1pt)

感情移入できなかった

恩田さんの作品は、私の中ではものすごく面白いと思う作品と、まったく感情移入ができずに文字が目に映り過ぎ去っていくだけの作品と二通りあります。この作品は後者。どうも場面が頭の中に像を結ばない。これを読んで面白いと評価する人もいるのかも知れないけれど、自分にはそう感じる能力が備わっていないようです。
失われた地図 Amazon書評・レビュー: 失われた地図より
4041053668

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