煙の殺意
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書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点8.00pt |
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サイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
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どの短編も一級品が揃った一冊だと思う。どの作品もただならぬ雰囲気を纏っている。8作品を収録しながらも、それぞれの作風が全く異なっているので飽きることなく読めるだろうし、何かしら好みの作品があるに違いない。 | ||||
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泡坂初期の短編にはチェスタトン張りのロジックが愉しめる。それは歪んだ論理とでも云おうか、読後に奇妙な味わいを残す。 | ||||
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※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
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推理小説作家が名作と強く勧めている短編集だ。作者は文章に癖が無く、題材に合わせ、一人称・三人称と語り口・視点を使い分ける。軽妙な話の展開の内に、見事に謎解きの面白さを描き分けて見せる。本格推理小説というのはトリックにも限りがあり、トリックの妙で売っているのではない。この変幻自在で軽妙な語り口にあると思う。読んでいて楽しく、気持ちを軽くしてくれる娯楽作品になっている。 | ||||
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本書には特定の主人公のいないノン・シリーズの8作の短編が収録されている。 冒頭の「赤の追憶」は異色作だが、それ以外は亜愛一郎シリーズを思わせるユーモアが楽しめる。 トリックよりも独自の論理の展開に切れを見せる作品が多い。 全8作の中では、刑務所を出所した2人の男の公園でのユーモラスなやり取りから公園の異常な状況が徐々に浮かび上がる「紳士の園」、女性2人の手紙のやり取りからその背景が浮かび上がっていく「閏の花嫁」、警察官たちがデパートの大火災のテレビ中継を見ながら殺人事件の謎を解き明かす「煙の殺意」が傑作であるように思う。 8作の中に外れと思える作品はなく、良質の短編集と言える。 | ||||
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もはや奇術師・泡坂妻夫は「バカミスの帝王」の称号を与えてもいいだろう。 とにかく破天荒で、現実に人間がそんな馬鹿なことをするかということにはお構いなし、読者を驚かすためなら何でもやるというバカミス精神に貫かれている。 それはしばしば、驚きというより笑いを引き起こすのだが。 | ||||
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1980年に出た単行本の文庫化。2001年には創元推理文庫にも入っている。 「赤の追想」「椛山訪雪図」「紳士の園」「閏の花嫁」「煙の殺意」「狐の面」「歯と胴」「開橋式次第」の8本を収める短編集。 1976-79年に書かれたもので、初期作品集ということになる。 どちらかというと奇妙な味系の作品が多いと思う。「煙の殺意」は殺人に至った恐るべき理由が読みどころで、結末でゾッとさせられる。「閏の花嫁」も、よくある話で、結末も先読みできるのだが、気の利いた伏線があっておもしろい。 ただ、全体的には筆調がこなれておらず、もたもたした感が強い。 | ||||
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著者の初期のノンシリーズ短編が八編収録された作品集。 集中の白眉は、「椛山訪雪図」ですが、他にも「紳士の園」や「煙の殺意」 といった作品における常識を反転させる着想と、それに基づいて展開される 逆説的ロジックは実に鮮やかで、ミステリ読みなら必読の傑作といえます。 ※収録されている各短編の内容については「コメント」をご参照ください。 | ||||
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