迷蝶の島
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この三著者さんの作品はどれも素晴らしいと思い今回所持してない迷蝶の島購入に至りましたが商品状態も良く満足でした。又機会あれば是非ご利用させて頂きたいと思います。注文から発送迄の手際良さと梱包状態も良かったです。 | ||||
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東智大学2年生の山菅達夫は親が買ってくれたヨット「ローリエ号」で沖に出ては読書にいそしむ孤独な19歳。ある日、ピーチズⅡ世号という名のヨットと危うく接触しそうになる。そのヨットに乗っていたのはモモコとトキコという二人の女性。これが愛憎渦巻く猟奇的な事件の幕開けになるとは、誰ひとり思ってもみなかった…。 ---------------------------------- 2009年に鬼籍に入った作家・泡坂妻夫が1980年に発表したミステリ小説を、今年(2018年)河出文庫で復刊されたものです。 今後この書を手に取る読者の興を削ぐことを恐れ、誰が加害者で誰が被害者なのか、それすら語るのを控えたほうが良いと思わされる展開をこの物語を見せます。 慎重を期して、言葉を選びながら筋をわずかに紹介するならば、山菅の手記で語られ始める謎の事件は、まず女二人に対する山菅の勘違いから転がり始めるのです。その勘違いは、読者もまた欺く仕掛けが施されていて、まずもってそこで思わず、やられた! と小さく叫ぶことになります。 そして海で殺したはずの相手が甦ったに見え、思わずこれはゾンビ小説か、はたまた幻想小説かと思わせておいて、後半50頁ほどで一気に謎を回収していく手際が鮮やかです。最終ページに姿を現すに違いない真相へ向けて、頁を繰る手はどんどんと加速していきました。 島の殺人事件の真相が明らかにされたあともなお、もうひとつの事件の真相が最後の最後に明かされます。poetic justiceともいうべきその結末もまた、読者の安っぽい推測をおよそ寄せ付けないものです。 読者は巧みに騙されたい、大きな驚きを与えてもらいたいのです。そんな思いに十分こたえてくれる佳作ミステリでした。 ---------------------------------- 同じく泡坂妻夫の作品で、私を心地よく欺いてくれた以下の書も紹介しておきます。 ◆『』(新潮文庫) :230頁もの間、とてつもない企みが目の前でずっと展開されていながら、多くの読者がそのことにずっと気づかないでしょう。なにを隠そう、私も気づきませんでした。そして書を閉じる直前に詳細が明らかになった瞬間、「そんなことを思いつく作者も、それを本にしてしまう編集者もお見事!」と快哉を叫びたくなること間違いありません。 . | ||||
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泡坂妻夫の作品はサービス精神に溢れている。 いかに観客を楽しませるかを考える手品と共通しているのだろうが、 魅力的な女性の描写や軽妙な会話のやりとり、そして鮮やかなトリックなど、 読者を楽しませる仕掛けに満ちている。 ドキドキしながら読み進めているうちに、あっというまに結末がやってくる | ||||
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本作品の発表は、1980年で、もうすぐ40年になろうとしています。 「乱れからくり」や「11枚のとらんぷ」といった傑作の陰に隠れたような作品でしたが、電子書籍化を機に読んでみたところ、日本を代表するミステリ作家の著者らしい、佳作でした。 物語は、まぐろ漁船が太平洋の日本近海で、女性の遭難者を発見するところから始まる。 同乗していた男性とクルーザーで航行中、低気圧に遭い、船が沈没してしまったという。 女性は救助されたものの、男性の姿は見当たらなかった。 次の章からは、ある手記が示される。 東京の大学生である、執筆者の男性は、伊豆のマリーナで、ヨットを通じてふたりの女性と知り合ったようだ。 この三人に、あることがきっかけで、愛憎劇が繰り広げられる。 これが、冒頭の遭難とどう繋がるのか、読者は目が離せなくなります。 そして、この作品の醍醐味は、この手記の後半にあります。 ある不思議な現象が記されていたのです。それは、現実には起こるはずがなく、幻覚とも呼べるような事柄です。 著者は、マジシャンでもあったことで有名ですが、まるでマジックを見ているかのような感覚に襲われました。 もちろん、本作品は、マジックではなく、ミステリなので、最後には合理的な説明があるのですが、これもマジックの種明かしのような感じで、その奇妙な現象とのギャップに巧妙なトリックを味わうことができます。 著者は、2008年に亡くなっているのですが、このように電子書籍で、復刊してくれると、また、新たなファンを生み出すのではないか、と期待しています。 ミステリの巨匠の巧妙な技を楽しんでいただきたい作品です。 | ||||
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名人芸という他ない、素晴らしい騙しの手並み。 たった一言で全てが反転する驚き。サプライズ・エンディングの極致だ。 | ||||
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