死刑台のロープウェイ



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初公開日(参考)1977年04月
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長編小説

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死刑台のロープウェイ (徳間文庫)

2001年08月01日 死刑台のロープウェイ (徳間文庫)

箱根ロープウェイの搬器内で、室伏ナオミの刺殺体が発見された。ナオミは、一年前何者かに殺害された東行金属の前社長・室伏陽造の未亡人だった。彼女と二人で箱根のホテルに泊まっていたことから、同社の資材部次長・不二木達生に嫌疑が向けられる。アリバイのない夫の無実を証明しようとする妻・律子の苦悩…。鮮やかなラストシーンに息を呑む表題作等名品五篇。 (「BOOK」データベースより)




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No.2:
(5pt)

夏樹静子の第五短編集

夏樹静子の第五短編集。単行本初刊は1975年。本作品集刊行の前は第四短編集『誤認逮捕』が、後には長編『霧氷』が刊行されている。

【収録作品】
「闇よ、やさしく」
故郷を捨てた姉の秋江が送ってきた手紙に不審を抱き、姉の様子を探りにきた美知子。姉の不在に不吉を覚え、警察署へ相談しに行き、刑事とともに姉のアパートの居室を調べると、男と同棲していた形跡とともに、謎の血痕が……。そして、男の転落死体が発見された。

「ダイイング・メッセージ」
惨殺された女の死体の下着には、被害者が記したと思しきメッセージのある紙片が挟まっていた。被害者の妹・真沙子は、姉について心当たりのことがあると申し出た女から、姉がある男と親しくしていたことを知らされる。

「燃えがらの証」
人形作家の篠沢と付き合っていた滝子は、偶然ある喫茶店で、篠沢が他の女と会っているところを目撃してしまう。その女・菊野佳江が自宅で刺殺された。現場にあった灰皿から篠沢の関わっている展示会の案内状の燃えがらが残っていたことから、篠沢が有力容疑者として浮かんだ。滝子は篠沢の潔白を信じて、真相を知ろうと菊野家の内情を探ろうとするが。

「回転扉がうごく」
地方の名家としての、また自分の妻としてのプライドから、夫の愛人をなき者にしようと画策する摂子。摂子は愛人の女と付き合っていた志島に、愛人殺しを依頼する。決行の夜、ホテルでアリバイを作っていた摂子に、志島から予定が狂ったとの電話が入り呼び出されるが……。

「死刑台のロープウェイ」
箱根のロープウェイの中から見つかった女の死体。その女・ナオミは、律子の夫・不二木の浮気相手であり、その浮気が原因で律子は窮地に追いこまれたのだった。だが、不二木とナオミは事件前日にまたも密会しており、それがもとで不二木にナオミ殺しの嫌疑がかかる。律子は自身の生活を守るため、夫の嫌疑を晴らそうとするが……。
死刑台のロープウェイ (文春文庫)Amazon書評・レビュー:死刑台のロープウェイ (文春文庫)より
416718401X
No.1:
(5pt)

素人だから、か弱いからと侮れない女の強さに圧倒される女流本格派の秀作推理短編集。

ヒロインを主役に据えた作品が一際輝きを放つ女流本格派・夏樹静子の秀作推理短編集です。本書に登場するヒロイン達は、とにかく事件に深く興味を抱いて一心にのめり込むからでしょうか、推理力だけでなく強運にも恵まれてプロの捜査官よりも先に謎の真相に到達するのですから誠にたいした物で、素人だから、か弱いからと侮れない女の強さに圧倒されますね。また表題作「死刑台のロープウェイ」は読者の好き嫌いが分かれるかも知れませんが、著者の騙しのテクニックが冴え渡る気迫に満ちた必読の力作だと思いますね。
『闇よ、やさしく』山口県の養父母の家から飛び出して福岡県の博多で暮らす姉のアパートへ3歳下の妹が訪ねるが無人状態で隣家の女の話に不吉な物を感じて警察署に出向く。常識的な結論であっさり満足する警察に対し独自の聞き込みで知り得た情報に欺瞞の可能性を嗅ぎつけて行動するヒロインが天晴れです。でも日本の警察は優秀ですので何時かは真相が発覚するかも知れませんね。『ダイイング・メッセージ』田舎から都心のマンションに移り住んだ姉の家を訪ねた妹だったが、その半月後に姉が埼玉の寂しい地域で死体となって見つかる。如何にも怪しげな人物を追い詰めて白状させる作戦だなと思っていたら・・・・意外や意外の大どんでん返しが素晴らしいです。『燃えがらの証』若い人形作家の男を援助する年上の女が彼と関係のあったらしい人妻が殺された事件を知るが、その後失踪した彼の潔白を信じて調べ始める。複雑な真相を推理により見破る事は不可能に近いですね。ラストはわざと曖昧に結ばれていますが私は一途な女心を信じたいですね。『回転扉がうごく』昔から浮気癖のある夫が今回のめり込んだ若い女を始末できたらと考えた妻が殺し屋による殺人を思いつく。前三作から一転してダーティーな作品に仕上がっていますが、予期せぬ意外な方向から女の怖さを思い知らされますね。『死刑台のロープウェイ』箱根のロープウェイで女が殺された事件の容疑者が夫だと知らされた妻が彼の無実を信じて必死で調査を開始する。もう一つの不可解な殺人事件の真相がボカされたままで、事件は衝撃のクライマックスを迎え、最後に漸くタイトルの意味が身に沁みて理解されます。これは滅多にお目にかかれない大胆な構成上のトリックで誰もが見事に騙される快感を味わいミステリーとしての出来栄えに大満足されるだろうと思いますね。
死刑台のロープウェイ (文春文庫)Amazon書評・レビュー:死刑台のロープウェイ (文春文庫)より
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