アヘン戦争から7年後、小乱が続き匪賊が横行する、物情騒然たる中国で、洪秀全が頭角を現わしてきた。

北上して天下の中心に出る方針の太平軍は、沿道で兵員を吸収しながら移動を続け、政府軍の大包囲を見事に突破した。

文明開化の光と影を描いて一世を風靡した“光線画”の異才・小林清親―その苦闘の軌跡と幕末から明治の激動に翻弄される人々の哀歓を浮き彫りにする渾身の長篇力作。

鹿島美有には忘れられない女社長・野木路子が接近してきた。その日から美有の生活は一変した…。

ルポライターの浅見光彦は、佐田教授らと共に後鳥羽上皇遺跡発掘のため、隠岐の中ノ島を訪れた。

京都美大生の藤井美和と池内冴子は、ある日著名な彫刻家・加川昌に嫁いだ美和の姉・雅子を神戸に訪ねた。

毎朝、涙を流す“奇跡”の少女像。だがこのブロンズ像は所有者の自殺した朝に限って泣いていなかった…。

上り新幹線「ひかり424号」から爆発物と脅迫状が発見された。

どうして大きくならないの?なぜ返事をしないの―。マリオネットの手足がてんでに宙を舞う。

黄色人種だけに感染・大量発生したウイルス性痴呆症の恐怖と謎!発端は有馬記念の中止事件だった。

茨城県東海村にある東海第2原発に異常震動が発生!日本原子力研究所の湯原博士は原子炉を停止させるが、東菱研究所の井沢は、形ばかりの点検を済ませると、独断で運転再開に踏みきった。

ご存知でしょうか―私立野々宮図書館を!?ここにある本は、どれもが何かしら犯罪や事件に関りあったものばかり、風変わりな図書館なのだ。

ご存知女子大生亜由美と愛犬ドン・ファンがぶつかった事件は、なんとウェディングドレスの発表会場での毒殺事件。

美しいバラには、オニがいる。

平和な家庭に突如、嵐が襲った。父が銀行のお金を横領して失踪し、それが原因で母は入院。

連続予告殺人事件発生。犯人グループの手口は大胆かつ残虐をきわめた。

長いあいだ埋もれていた「横山大観」の若き日の傑作が発見された。そのニュースに美大の助手・茂木は愕然とする。

魔女、魔女、魔女。名門女学校の恐怖。

〈ひかり66号〉に流れる鮮血!殺された男は芸能プロの実力者だった。

机と椅子がない!からっぽの教室で、コピーの遺書を残し、19歳の圭介は死んだ。窓には錠、ドアには目張り。

〈手掛かりはビートルズのテープ?〉パーティ・コンパニオン小田香子は驚いた。

大阪鉄鋼の原口企画部長の元秘書小田あかりが、寝台特急「はやぶさ」のロビー・カーで毒入りの缶ビールを飲まされた。

十津川警部と田村、井上、外崎―大学時代の友人を惨劇に巻き込む大垣行345M列車―東京駅23時25分発のこの夜行に乗ったデザイナー河内ますみが、小田原駅近くで絞殺された。

最初の脅迫状にはただ「殺してやる」と記してあった。

「小樽へ行ってくる」と言って家を出た62歳の老人が、東京で死体で発見された。

20年前に解決した事件を追っていた捜査1課の元刑事が殺された事件は、犯人が自首して、あっさりと解決したかにみえた。

暴走する神経回路のパスワードを捜せ!ふとしたきっかけで豹変する病んだ脳髄たち。

金と暇を持てあましている青年が刺戟を求め猟奇に魅入られる。

百十数年の時を経て生きるニコラ博士。「魔法使い」を自称する彼が生み出した人間入れ替え術。

百十数年の時を経て生きるニコラ博士。「魔法使い」を自称する彼が生み出した人間入れ替え術。

妻は密通の末に、男と死んでしまった。

道ってやつは踏みはずすためにある。踏みはずしたところに、また道がある―川本高志、25歳。

〈私〉の意識の核に思考回路を組み込んだ老博士と再会した〈私〉は、回路の秘密を聞いて愕然とする。

高い壁に囲まれ、外界との接触がまるでない街で、そこに住む一角獣たちの頭骨から夢を読んで暮らす〈僕〉の物語、〔世界の終り〕。

ドイツが入手した日本の最新鋭戦闘機のデータは、まさに驚愕に価した。ほどなく二人の札つきパイロットに極秘指令が下る。

桜井家に名目上養子で迎えられた晃二は、年上の妻玉乃に采配を振るわれ、苛立ちがつのるばかりだった。

16歳の香里は友だちから、TVドラマ“ガラスの家”をみているか、ときかれる。

ゆえあって暮すことになった懐しき浅草―仲見世界隈に生活する昔の仲間や、奇しき因縁で出会う人びととの人生の描くペーソス溢れる下町人情咄12連作!

六千枚に及ぶ「魔法陣」シリーズの記念碑的大長篇ミステリー!医療ミスによる死亡事故に端を発した連続殺人事件…。

日本有数のOA機器メーカー、リカード会長の孫が誘拐された。

逃亡中の盗賊の首領から、手下の仇を討ってくれ、と懇願された北町奉行所の仙波阿古十郎。

雪のカナダの山中で、ひとり死者と語る竜一。しかし修羅は迫ってくる。

憂愁の気配漂う山陰の小京都・津和野―そこで隠然たる勢力を誇る旧家・朱鷺家には、ある秘密が隠されていた。

江田島の象徴・古鷹山が炎上、短剣を腹部に突きたてた不審な焼死体が!そして10年。

春まだ浅い信濃追分駅近く、みやげ物店「ひいらぎ」の前で中年男の変死体が発見された。

青葉繁る杜の都―仙台。そこで偶然見つけた妻の写真。

愛する者に去られようとも、法の名のもとに指弾されようとも、口を閉ざしていなければならぬ時もある。

ドイツを旅行する、片山刑事、妹の晴美、石津刑事と、お馴じみ三毛猫ホームズの一行。

私は鈴木芳子。家とトンネルで繋がった、ある精神病院の仲間―シャーロック・ホームズやダルタニアンたちと探偵業を営んでいる。

私、桶谷遥は葉山マリーナから沖縄まで、一週間にわたる豪華クルーザーの旅に招待された。ゲストは五名。

プロ野球情報戦の暗部を鋭くえぐる傑作ミステリー。高度のデータ野球でV4をめざす新日本アトラス。

ロンドンに赴任した貿易会社常務・倉内優二は、取引きを始めた陶磁器メーカーの女性オーナー社長マリアンヌと運命的な出会いをした。

マリアンヌへの優二の愛は深まっていった。だが、殺人事件によって、彼女の秘められた過去が浮かび上がってくる。

濃やかな夫婦の愛情が流れていると思われていた2人の間に奔った、鋭い亀裂。

現代の奇妙な空間――都会。そこで暮らす人々の人生をたとえるなら、それらはメリー・ゴーラウンド。

キャサリンと恋人の浜口一郎は、京都から2階建て新幹線に乗った。カフェテリアのある個室つき最新鋭車だ。

赤い国(ソビエト)の最新鋭原潜“赤い鯱”を拿捕せよ。報酬は5千億円…。

元は凄腕の岡っ引、今は版木彫り職人の伊之助。

どんな激戦に臨んでもいつも生きて還ってくるために、臆病者とさえ誤解されながら、なおも生きつづける兵庫源八郎。

訣れるために出会いがあるのか。人生を素直に進みたくない“待つ女”靖子の前に、俯いた表情の駒田が佇んだ。

熱海で消えた女を追った雑誌記者映子も謎の四文字「滅徳曰吉」を残して殺されていた。連続殺人に潜む黒い野望・巨匠の本格巨編。

鳥取の砂丘でCM撮影中、舞妓の小君が毒殺されかかった。さらに、祇園・花見小路でも舞妓・豆雪が絞殺された。

戦前の東京麻布。赤煉瓦の西洋館での惨劇。

北海道のローカル線「白糠線」が廃止になる。人々の思い出を乗せたサヨナラ列車が走り去り、そして女の死体が残された。

十津川警部も絶句!友人=新進作家事件(特急「あさしお号3」殺人事件)。

見知らぬ男の後妻となるホステス(「日曜日」)、20年前の恋人と再会するやくざ(「裏町」)、腹違いの子を育てる玩具店の女房(「棚の隅」)…。

その殺人事件の唯一の“目撃者”は被害者のとなりに寝ていた重病の夫人であった。

名探偵にして銀ぶちめがねの極楽とんぼ伊集院大介が、奇妙な行動をとり始めた。

越後、新発田の剣客・神谷弥十郎の道場で下女として働いていたお福は、主人が何者かに暗殺されたため、下男の五平のつてを頼って江戸へ出た。

東京ドームでの巨人・阪神戦、ホームランで試合が最高に盛り上がった瞬間、スタンドで殺人が!アマゾンの猛毒クラーレを使い、犯人は巨神戦の毎試合、無差別殺人を重ねてゆく。

最大の敵・狼を求めてペルー・アマゾンに潜入した石本たち。憎悪と友情。

夏の甲子園大会開催中に起きたハンデ師殺人事件。―高校野球への熱い思いを込めた渾身の力作。

三人のいとこたちの連続殺人の謎を秘めた北の断崖の館は、朝から春の嵐に翻弄されていた。

行方不明の親友松井久代が、深夜に電話をかけてきた。指定場所の中学校へ駆けつけた杉原爽香は、親友の無残な死体を見つける。

今野淳一―職業、泥棒。妻、真弓―職業、警視庁捜査一課の刑事。

日舞の名門・桜木流の家元夫人が毒死した。もともと病弱な家元は現在、病床にある。

複雑な迷路をその懐に抱く地下の館「迷路館」。

ピコタンはちょっと変わった女の子なのかもしれない。なぜかといえば、冒険をしたいと、いつも夢みているから。

クロロックのおごりで食事をしていたエリカたち三人組は、追突事故を目撃した。

非行少女の更生を願い、絶海の孤島に施設が建造された。

東西ドイツを引き裂く高い壁!男と女の愛は乗り越えられるの?大晦日のホテルで出逢った青木とエルザを待っていたのは国際謀流の渦だった―。

京都市の北西にある美しい竹林の里、嵯峨野。ここに、男女6人の大学同窓生が民宿経営をする山荘がある。

「一億円をよこせ!要求をのまねば、東京駅を爆破する」刻々と迫る予告時刻。

浅草・隅田公園で着衣を血まれにした男が保護された。

「『北斗星5号』を爆破する。1億円用意せよ」―「グループ3月3日」を名乗る男からの脅迫がJR東日本へ…。

盲人彫刻家の非常に発達した触覚は、女盛りの肉体を次々と魅了した。

ロンドンの「マダム・タッソー臘人形館」を模して、上野不忍池の辺に建てられた白亜の「中曾夫人臘人形館」。

中国大陸の奥深く、黄河の源流、ゴビ砂漠のかなたにあるという、伝説の理想郷“崑崙”を探し求める決死の一行―日本人青年の藤村、中国人の殺し屋B・W、謎の美少年天竜、秘密諜報員たちが、それぞれの野望を胸に、戦雲吹きすさぶロスト・ワールドを舞台にく

「胃と腸が、体の中で切断されている!!」高松病院の昼食会の席上、病院長・高松良一が突然、腹部に激痛を訴え急死。

全世界がぼくの敵だった―ミラは自ら生命を断ち、ファンは永遠に去っていった…。

ある冬の夜、24歳の雨宮純江は同じ会社の中年男性に、処女を捧げた。そして彼女は…。

正体不明の船のやとわれ船長だったわたしは、2度目の出航で親友の成瀬と交替した。ところが成瀬は殺される。

本多陽一郎、四十六歳。

正気か、それとも…。男からの一通の手紙が身も凍る事件の発端だった。

警部と女子大生の名コンビが湖畔のホテルに滞在中、湖底に沈む2億円の宝石をめぐる殺人事件に遭遇する。

本書に収めた五作は、「奇妙な味」を主題としている。

京都清水坂の陶器店「桔梗堂」の店主・杉尾万作が絞殺死体となって発見され、現場から、粉々になった抹茶茶碗が見つかった。

マレーシアの高原カメロン・ハイランドの密林に消えた大富豪。