慶明大学の考古学研究室から、法隆寺研究の鍵を握る史料が盗まれた。

ある日突然、放浪の相場師と呼ばれた男から母に五億円が遺贈され、一家はばらばらに。僕の生まれは…、男の意図は…。

都大路をねり歩く華麗な時代祭の行列。

誰が名付けたか、その男は“悪霊刑事”と呼ばれた。警視庁刑事・妙玄真之を名乗っているが、そんな男は警視庁に在籍しない。

人が死にすぎる街。それが私のせいだってことは、わかっていた。

いまや国際都市になった新宿の片隅で20年近く続いたスナックが店を畳む事になった日に、その女はやって来た。

原田亮平、36歳。農機具メーカーの経営企画室所属。

朝吹和彦は、33歳、独身。四条にある宝石店の店長である。

クイーンばりのロジックで密閉状況における推理問題に挑戦しつづける江神二郎。彼を主人公にしたこのシリーズも、本書で三作目。

警視庁警備三課のダメ刑事・安田保重は、窓際族を通りこして“ベランダ刑事”と呼ばれていたが…。

料亭の奥座敷で、一体の見事な竹人形を前に対峙する4人の男女。

真珠で知られる志摩半島英虞湾に男の他殺死体が浮かんだ。被害者は“悪”が売り物の人気作家袴田啓二郎。

下関から新幹線に乗りこんだ男が「あの女にやられた」と叫び、突然の死を遂げた。

オブジェのような異様な死体が発見された。この死体が萩原朔太郎の詩さながらに演出されていることに気づいた人物が二人いた。

中江美佐は“ブラウン管が生んだシンデレラ”と言われる程の人気女優だった。

「逃げなきゃ、あいつから逃げなきゃ!」花屋で働く夏季の前へ突然現われた謎の影。その瞬間から彼女の逃亡生活が始まった。

読者をあくことなく欺きつづける多重構造。あなたもまた、作者の術中に?第4回日本推理サスペンス大賞佳作。

俺が祖国を救うのだ。運命の朝、男は上空の黒点に照準を合わせた―。

55歳の誕生パーティで殺されたのは大富豪の兄か、瓜二つの詐欺師の弟か。ご存知、オニ警部と女子大生の名推理。

人生の裏面を垣間見た、スーパーの苦情処理係・清掃員・人探し屋・有線放送のなんでも屋・高層ビルのガラス拭き屋…。

ここは宇宙の番外地。

汎銀河聖解放戦線。この非道なるテロ組織に愛する夫と娘を奪われ、幸せな生活を送っていた神鷹静香は、復讐の戦士と化した。

敵基地“サラマンダー”は灼熱の惑星にあった。

エマノン40億年の記憶を持つ少女。都市・砂漠・森林・海―。

江田島の主峰・古鷹山が炎上し、短剣を腹部に突きたてた不審な焼死体が発見された。そして10年―。

夏に先だつ幾千年、中国中原に君臨した神々。時代は下り、やがて殷へ。

立子と衿香は高校時代からの親友同士。

JR博多駅に到着した寝台特急〈あさかぜ1号〉の二人用個室から、女性の死体が発見された。

目の前で新興宗教の教祖が焼け死んだ途端、俺の中に何かが飛び込んだ。

シャクリと呼ばれるポンプ・アクション6連発銃、ウインチェスター・M12。その銃を手にした男たちのそれぞれの生き方―。

歴史文学賞入賞の表題作をはじめ時代ミステリーの秀作4篇を収録。ミステリー界のホープが放つ待望の時代小説集第二弾。

札幌・大阪間を結ぶトワイライト・エクスプレスは日本海を右手にひたすら闇のなかへと疾駆した。

石神探偵事務所の野上英太郎の所に、突然、少女が現われて“両親を殺した人を捕えて”と強談判。

ゲームの最中、突然マスコットガールに襲いかかったプロ野球選手・追分知之。

京都府下、雨の保津峡で男が墜落死した。目撃者によると、犯人は現場近くの無人駅から京都行き嵯峨野線に乗り逃走したという。

焚火と酒と木彫に生きる男、商社マンとして駆けめぐった戦場で人の死を見てしまった男、世捨人として山小屋で暮らす男。

25歳のサラリーマン秋葉誠一。端正なマスクで育ちが良く独身。

20歳の自称“うら若き乙女”奈々子がアルバイトする喫茶店〈南十字星〉を、しっとりした美人・美貴が訪れた。

すべては、家畜が防衛変異により、天敵ヒトの毒と化したのが原因。東北自治区は人工食品の生産を独占、人口流入を閉ざす。

天明二年、紀伊家の廻米を積んだ神昌丸は伊勢・白子の浦を出港し、江戸へと向かった。

京都の同じ大学を卒業した友達数人と、山陽路を旅することになった中川美帆。

女は出雲の日御碕で殺されていた。同時刻、容疑者は寝台特急「出雲」に乗っていた。

西伊豆大瀬崎で身元不明の死体が発見された。

衣子は白昼、幽霊を見てしまった!岩本武夫は車にはねられ病院で息を引き取ったはずだ。

オーストラリアに新婚旅行中の田川は、とんでもない光景を目撃した。

丹沢山中、“首欠け地蔵”の近くで絞殺死体が発見された。被害者は正体不明の美人傘木小夜子。

警視庁捜査1課の大谷努警部と部下兼恋人の香月弓江刑事は、指名手配中の小山泰の愛人宅を車の中で見張っていた。

大阪のテレビ局の美人レポーター杉山かおるが何者かに誘拐された後、浜名湖畔で死体で発見された。

天下布武をとなえる織田信長は元亀二年、ついに比叡山に攻め込んだ。

頑固で陰険でひどい食道楽で回りの人間をイビリまくる―。そんな父を私が憎むのは当然だった。

ありそでなかった本格OLブンガク。山本文緒ハードカヴァーの初登場。

鑑定ミスのため、自分の妻子を含む1億2千万人もの人たちを殺してしまった惑星鑑定士セイタロは失意の旅に出た。

都会からはなれた小さな入江で出会った老人と新婚の夫婦。その夜、老人が見たのは、新婚の2人が殺しあう夢だった。

画家志望の少年が自宅で殺された。

家族を崩壊させ、心の恋人を凌辱したうえ殺害した暴力団黒門組。復讐の炎を燃やす元軍人・旗本良介の許に集結した強者6名。

失われた過去の記憶が浮かび上がるにつれ、男はその断片的“事実”に戦慄する。

アルプスの観光地・ユングフラウヨッホを訪れた三毛猫ホームズの一行。

東京南青山の高級マンションで、プレイボーイの青年実業家高原雅之が刺殺された。

内閣調査室副室長からオチコボレ親子探偵、冴木涼介・隆の事務所へ来日した東南アジアの島国ライールの王女ミオの護衛依頼がきた。

孤独な美少年の胸に巣くう性衝動と殺意。愛への渇望が生んだあまりにも危険な寓話。

親に喜んでもらいたくて盗みを働く少年、親を困らせたくて自分の家に火をつける兄弟…。

1782年、船頭大黒屋光太夫ら17人の男と、廻米・木綿等を積んだ神昌丸は、伊勢から江戸へ向かった。

山深い別荘でのクリスマス・パーティに向かった敦子と喬二。

戦争で父を、戦災で母と弟を喪くし、10歳で孤児となった春日正明。

高松の死を契機に、高松商事をやめた正明は日本に帰った。昭和35年、もうすぐ25歳になろうとしていた。

「な、なんやて、金が2トン!」「そう、爺さんの身代金は金塊2トンや」壮大なスケール、小気味よい展開、緻密な構成、意外な結末…。

辺境の荒野に囲まれた〈螺旋の街〉。そこは貴重な鉱石パラサンサを採掘する男相手の歓楽街、女ばかりの街だった。

片山と妹の晴美、石津と三毛猫ホームズは、久々に自宅で夕食をとっていた。

警視庁捜査1課片山義太郎とその妹晴美が、レストランで昼食を終え席を立とうとしたとき、銃弾が飛んで来て客の1人が倒れた。

1918年、ウィーン、一つの肉体に共棲する双子の兄弟、ヒトラーをめぐる意外な陰謀、うたかたのオペラ…。

山頂から滑走してきたソリの上に、人間の首が!開校初日のスノーバード・スキー・スクールは大混乱に陥った。

パラレル・ワールドの英国を舞台にパンク探偵の活躍を描く山口雅也の華麗な世界。

クリスマス間近の冬、春、そして麦藁帽子の夏。それぞれの季節の中で起きた三つの事件。

横須賀の朝、高台の洋館で女の死体が発見された。そして、米軍桟橋沖に沈んだワーゲンからは男の死体が…。

一触の指の力で、未来を開くことのできる武器、それは同時に地獄のドアを開く鍵でもある。

朝日新聞に連載中の「朝のガスパール」にパソコンネットで連動した、読者と作者の会議室。

お姉ちゃんは高校二年までしか生きなかった。

新宿へいってしまった真ちゃん、いつのまにか大人びてきたテツ、そして、高校受験をひかえ、ゆれるさゆき。

元政府機関の腕利き謀報員だった加賀哲は、“裏切り者”として組織を追われ、ある都市で高級レストラン・クラブの経営者に納っていた。

最後の木版浮世絵師といわれた光線画家・小林清親の波瀾に充ちた半生と江戸から明治に移りかわる風俗、庶民の生きざまをあざやかに描いた第百回直木賞受賞の長篇。

美人で独身、バイタリティあふれるしのぶセンセと子供達が2人の刑事と一緒に大阪を舞台に大活躍!明るくユーモラスでちょっと切ない物語―。

連也斎・十兵衛・宗冬・友矩らの鮮やかな生死。奔放な発想とゆるぎない筆致で迫まる奥深い人間のドラマ。

内政外交の両面で新井白石は難題に挑んでいく。綱吉時代に乱れた経済立て直しのための通貨改革、朝鮮使節との交渉。

絶大な人気を誇る「赤かぶ検事シリーズ」。

「庭は、寝がえりをうって、背をむけた。…庭にまで馬鹿にされるのは、いい気分ではない」(「風」)。

死体の額に刻まれた×印、紀勢本線新宮駅近くでOL原口ユキが殺害された。

日下刑事の妹京子が因島からの帰路、何者かに船から突き落とされた。

「姉を、助けて」新進作家霞田志郎は、ファンの女子高生水沢美智子に、失踪した姉圭子の捜索を依頼された。

自殺した若い娘砂上彩子の遺書には、死を誘う歌としてジャーナリズムを賑わせる「天国は遠すぎる」の歌詞が記されていた。

俺は“キツネ”。元ヤクザだ。

風に向かい、悪に挑む女…。インテリア・デザイナーとして独り立ちした鹿島美有。

名コンビ活躍の連作短篇集。

明治7年、時は文明開化真っ盛り。往来には義経袴に革靴の女の後を、大礼服に山高帽の男が続く。

星霜移り明治16年。ガス燈けぶる銀座の片隅で絵草紙屋を営む傍ら、出獄人保護所の善行に身を投じるか弱き乙女ふたり。

京都・桃山城近くのマンションで二十三歳の独身OLの毒殺死体が見つかった。