(短編集)
花のあと
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藤沢周平の文庫本を収集中 | ||||
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情景描写がほんとうに上手。川にせり出した桜をプロカメラマンが撮るとき、たぶんこういう景色を見せたいと思っているのだろうけど、文章化するのは大変。 小学生の時、よく写生大会があったけど、あれを文章でやらせれば、国語能力はだいぶ上がるのではなかろうか。 | ||||
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藤沢周平の作品を読んでいると、ふと写経のように書き写したくなる衝動に駆られる。 とりわけ自然描写の美しさには、ため息が出るように魅了され、ノートを取り出しては書き写している。 表題作『花のあと』の、濠にさしかかる桜の描写などは、もう名人芸と言っていい。 本書には、もうひとつ唸った箇所がある。 『悪い癖』の酒癖の悪い主人公が、酔いの世界に突き進んでいく過程だ。 ここは何度も読み返して笑ったあとに、やはりノートを引っ張り出して写経した箇所だ。 | ||||
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歌川広重に風景画を描かせようとひとりの版元が訪れる。その鋭い目利きに引きずり込まれるように、東海道五十三次を仕上げ、広重は絵師としての名声を得て、版元は富を築くのだが…。 本書所収の一編『旅の誘い』では、時の経過が人をどのように変えてしまうのかを冷静に見つめながら、突き放さずに描く藤沢周平の温かさが伝わる。 広重がもう一度、木曽街道に創作の旅に出かける姿に、辛い思いを経験した読者ほど、思いを重ねることができるだろう。 | ||||
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合理的に考えると、しない方がいいのだけど、感情はそうはいかない。かつて植木等は「わかっちゃいるけど、やめられない」と歌い上げましたが、まさにそのような、人らしい心の動きは、読んでいてどこか安心できます。 「あとは知らないふりをすれば、俺が疑われるようなことは何もない。吉兵衛は、胸の中でうなずいたが、そう思う尻から、あのおやえが何で殺されたりしたのだろう」と主人公は思い、犯人の手がかりを探しに行ってしまいます。 そして、「行くのはやばいな。と吉兵衛は思った。しかし、(略)、、、、思案のしどころだった」とさらに危険に踏み込んでしまう。徐々に、不合理な判断をしていることはわかっていながら、さらに危険な方へ進んでしまう心理が描かれています。そのような人らしさは、読んでいると、なぜか落ち着く。こころは、安心します。みんなそんなもんだよな、と。 少し仕事に疲れた時、現代の合理的な思考から離れたいときに読むと落ち着き、安堵し、癒されるでしょう。 | ||||
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