幻の祭典
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初版は1993年だから30年近く前。 知人からのお勧めで今、読んだのですが、期せずして東京オリンピックが延期されるこの時期に、幻となったバルセロナオリンピックの話を読むことになりました。 主題となる「1936年の人民オリンピック」については本書で初めて知りました。 オリンピックの政治利用について、当時から問題視されていたのは興味深いところ。 今も昔もなかなか「純粋なるスポーツの祭典」とはいかないようで……。 内容については、「とにかくスケールが大きい」という印象です。 舞台は日本とスペインにまたがり、時間軸も1930年代と90年代を行き来する。 登場人物も、パブロ・カザルス、ジョージ・オーウェルなど豪華絢爛。 あくまで印象論ですが、バブル前後の時期の日本のサスペンス系小説のほうが、今より話のスケールが大きかったような気がします。 サグラダ・ファミリアでの死闘となると、ちょっとやりすぎな感じもありますが(笑)。 肝心の「幻になった人民オリンピック」については、実際には思ったほど深掘りされておらず(多分、そもそもの情報量が少ないのだと思いますが)、そこだけちょっとモヤモヤしましたが、スペイン史に大きな影を落とす「内戦」と「フランコ独裁」時代の空気を、エンターテインメントとして楽しみながら理解できる1冊です。 カタルーニャ文化を知るきっかけにもなるかと思います。 | ||||
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逢坂さんの作品はスペインを舞台にするものが多く、その民族文化に造詣が深く感銘します。作品を読んでいると旅行で訪れた街や施設が思い出されて、不思議と懐かしい気持ちになります。 | ||||
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新品と見紛う程、状態が良かった。 当作品は逢坂剛の作品のなかではあまり知られていないが ドラマティックなストーリーの展開、登場人物のウィットに富んだ会話のやり取りなど 魅力に溢れた珠玉の作品である。 一読の価値があるのでもっと多くの人に読んでもらいたい。 | ||||
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1992年バルセロナ五輪開催にあわせ、広告代理店の重堂光毅は1936年にベルリン五輪に対抗してバルセロナで開催されるはずだった人民オリンピックを描くドキュメンタリー番組を企画する。制作会社の久留主誠とスペインへ向かった重堂は、50年の時を隔てた国家的陰謀に巻き込まれることに…。 600ページを超える長編スリラーです。単行本化されたのはバルセロナ五輪開催翌年の93年と、いささかお話が古いかもしれないと予期しつつ手に取りましたが、スペインびいきの私にとって、かの国の文化や歴史、料理や言葉が満載のこの作品はまさにページターナーといえる作品。暇に飽かせて2日で読んでしまいました。 スペイン通の逢坂剛ならではの綿密なリサーチに基づいた、虚実ないまぜの物語。いかにもそういう物語が実際に起こったかもしれないという思いにからせます。 30年代後半のスペイン内戦史に多少なりともなじみがあったほうが、この小説の底に流れる哀しい人間関係に感情移入しやすいかもしれません。隣人同士はおろか、父子や兄弟までもが、フランコ派と共和派とに別れて対立し、また同じ共和派内でもコミュニストとアナキストとの間で血で血を洗う熾烈な戦いを繰り広げることになったあの戦い。そのことを思い返しながら読むと、一層このスリラーが痛ましいものとして迫ってきます。 惜しまれるのは、この小説のてんこ盛りともいえる謎の数々が最終盤で短時間の間に一気に明らかにされるさまに、多少急ぎすぎのきらいがある点です。少しずつ謎が明らかになるというチラリズムも全くなく、こちら側にしっかりと受け止めて咀嚼するだけの構えがないまま一気に大きな展開を見せます。そのぶん、現実感が薄まってしまったのではないかと残念に思うのです。 | ||||
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1992年バルセロナ五輪開催にあわせ、広告代理店の重堂光毅は1936年にベルリン五輪に対抗してバルセロナで開催されるはずだった人民オリンピックを描くドキュメンタリー番組を企画する。制作会社の久留主誠とスペインへ向かった重堂は、50年の時を隔てた国家的陰謀に巻き込まれることに…。 600ページを超える長編スリラーです。単行本化されたのはバルセロナ五輪開催翌年の93年と、いささかお話が古いかもしれないと予期しつつ手に取りましたが、スペインびいきの私にとって、かの国の文化や歴史、料理や言葉が満載のこの作品はまさにページターナーといえる作品。暇に飽かせて2日で読んでしまいました。 スペイン通の逢坂剛ならではの綿密なリサーチに基づいた、虚実ないまぜの物語。いかにもそういう物語が実際に起こったかもしれないという思いにからせます。 30年代後半のスペイン内戦史に多少なりともなじみがあったほうが、この小説の底に流れる哀しい人間関係に感情移入しやすいかもしれません。隣人同士はおろか、父子や兄弟までもが、フランコ派と共和派とに別れて対立し、また同じ共和派内でもコミュニストとアナキストとの間で血で血を洗う熾烈な戦いを繰り広げることになったあの戦い。そのことを思い返しながら読むと、一層このスリラーが痛ましいものとして迫ってきます。 惜しまれるのは、この小説のてんこ盛りともいえる謎の数々が最終盤で短時間の間に一気に明らかにされるさまに、多少急ぎすぎのきらいがある点です。少しずつ謎が明らかになるというチラリズムも全くなく、こちら側にしっかりと受け止めて咀嚼するだけの構えがないまま一気に大きな展開を見せます。そのぶん、現実感が薄まってしまったのではないかと残念に思うのです。 | ||||
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