三年前、ふと働くのが嫌になって仕事を辞め、毎日酒を飲んでぶらぶらしていたら妻が家を出て行った。

「やめろ!そいつと結婚しちゃいかん!」かの名画『卒業』のラストシーンそのままに、恋人がヴァージンロードから花嫁を奪い去る。

自分が誰なのか確認するために、まわりのすべてを数え続ける少年・ヒロキ。

ふたりでできたこと、できなかったこと。さよならから始まる恋人たちの物語。

北朝鮮から米国への亡命者を乗せたボーイング747‐400は数時間遅れの出発ながら、順調な夜間飛行になるはずだった。

横浜テレビの看板レポーター山名めぐみが殺された。

「死」と題する萩原朔太郎の詩の内容そのままの死体が東京都下の桑畑で発見された。

勤め先の二階にある「名探偵・巫弓彦」の事務所。

古美術でひと儲けをたくらむ男たちの騙しあいに容赦はない。

過保護な両親から逃れてきた青年・亮司に、謎の男・サーシャは囁く。「革命を起こさないか、この国に」と―。

「あの年の夏祭りの夜、浜から来た少年カムロミと恋に落ちたわたしは、1年後の再会という儚い約束を交わしました。

有美は26歳、文芸編集者。業界ではかけだしながら生真面目さと熱意で仕事は軌道にのりつつある。

二日たて続けに、東海道新幹線上り列車内で毒殺事件が発生した。

売れっ子ホストの有光は、人身売買ブローカーによって日本に連れてこられ、タイ人バーから逃げ出した女性・トウイを、自分の部屋でかくまい始める。

種々雑多な人間が去来集散し、人生の破片を落としていく駅・新宿。

東京・中野のアパートで七条由香の絞殺死体が見つかった!この残忍な事件の解決は一見早そうだった。

刑事に英雄はいない。気高き誇りだけが、刑事たちの勲章だ。

「殺害方法を入力してください」。新登場!リストラ探偵。

一枚のCDから突然黒い天使が現れた!?カルト的な人気を誇るアメリカのロックバンド“テリブル・スタンダード”のファーストアルバム、その中ほどに収録されているインストゥルメンタルの「ブラック・エンジェル」が流れた時、いきなりそいつが現れて、マイナーロック研究会

医学的には脳死と診断されながら、月明かりの夜に限り、特殊な装置を使って言葉を話すことのできる少女・葉月。

アイドルになってみないか?元ヤクザにスカウトされ、時代の寵児となった美少女リン。

はじまりはN国・T地方・Y県の通学列車。

火星に憧れる高校生だったぼくは、現在は新聞社の科学部担当記者。

1870年、理想の音楽を希求するベルンシュタイン公爵は、訪問先のウィーンで、音楽を絶対的な快楽に変える麻薬“魔笛”の流行を知る。

寓話と現代文学が美しく融合した作品「カジマイ」ほか、みずみずしい感性が紡ぐ、切ない八つの物語。著者初の短編集。

復讐代行屋・幸福企画。幸福な人の人生を破壊することだけが生き甲斐の男たち。

幸せ一杯の結婚式場に突然死体が降ってきた。空には巨大な翼と人間の顔をもつ異形の影が。

騙し騙され、一攫千金を狙っては燻り続ける男たち。

西沢書店のおじさんは、平凡な毎日に退屈して、ある日、みんなに笑顔をあたえる怪盗になろうと決心しました。

売り物になるショートショートの

おなかがすけばおいしい食事をつ

敗戦後、信介は恐るべき陰謀を知る。占領軍が「忌むべき過去」を断ち切るべく、日本語のローマ字化を図っているのだ。

戦局いよいよ見通しのない昭和二十年春。

「灰色の木を金色に戻す薬を下さい」―人知外れた妖の、悪業に見舞われし迷い子が、救いを求めて囁く呪文。

核物質輸送列車が忽然と姿を消し、大都会中枢部が切り取られる―。

大物画家の私設美術館の開館日。展示室のドアを開けると、そこは…死体の山だった。

徹頭徹尾、謎に満ちた長編!声楽家で野性的な美貌をもつ久美子と、その夫で伴奏ピアニストをつとめるさえない男・重之。

名だたる探偵作家が書きながら、今はほとんど顧みられない少年少女向け推理小説。

詩人・イェイツが薔薇にたとえたアイルランドの自由。

福井県の西端にある、海市(=蜃気楼の意味)という、いささかロマンチックな名前を与えられた新興の港湾都市。

売れっ子マンガ家、陣内龍二の婚約者・里美が交通事故で死んだ。

時は1875(明治8)年。

視力をなくし、独り静かに暮らすミチル。職場の人間関係に悩むアキヒロ。

パリ警察が誇る名予審判事、シャルル・ベルトラン。

開口部を完璧に閉ざされたダッソー家で、厳重に施錠され、監視下にあった部屋で滞在客の死体が発見される。

タクシードライバーの浜田英二のところに、ある日一人の女性がやって来る。ミラーごしに見た懐かしい面影。

俺―間男は、エロいながらも不安な夢から目を覚ました。そこは人外のモノが跳梁跋扈する絶海の孤島。

生きることが最も困難だった時代、生きることが最も困難だった場所で。衝撃の問題作。

「腕を一本、芋の根元に埋めてくれ」大教団幹部の伯父から託された奇妙な遺言。謎の答えは遠い異国の大自然に埋もれていた。

海外へ逃亡する人間を匿ってほしい―。空港近くのパーキングに勤めている男は、ある日、上司からアルバイトを持ちかけられた。

仮釈放され刑務所から出てきた須賀俊二は、ピアノ教師木崎江津子の家で殺された。発見者である江津子が容疑者として逮捕された。

かつて、戦闘機で夜空を翔け昇り、月を撃ち落とそうとした大尉がいた。

美しい日本海沿いに走る特急「白鳥」の車内で殺されていた女性は、一代で財を築いた実業家だった。

十津川警部の部下の西本刑事が、突然若い女に声をかけられた。怪しい男につけられているので、自宅まで送って欲しいというのだ。

2001年初夏、日韓A代表戦の前座として国立競技場で、スペインU‐17との親善試合が組まれた。

「何とかと煙は高いところが好きと人は言うようだし父も母もルンババも僕に向かってそう言うのでどうやら僕は煙であるようだった。

住民の八十パーセントが歴史と伝統のある浦島重工業の関係者で占められる浦島市では正社員、工員といった身分差別がいまだに厳然とあった。

霊界の現世への侵出を防ぐため、緩衝地帯に現れた我らがヒーロー。

数十年振りの大雪であらゆる都市機能が麻痺する中、汚職疑惑の渦中にある大物政治家の孫娘が誘拐された。

天才科学者山之内明が発見し、遺伝子操作によって作り上げた奇跡の石油生成菌・ペトロバグ。

南極大陸に突如出現した超空間通路によって、地球への侵攻を開始した未知の異星体「ジャム」。

香港在住の元・ウォール街のファンドマネージャー、工藤秋生は、脱税目的の香港口座開設などをしながら、もぐりのコンサルタント業をしていた…金融を知り尽くした新人作家による、驚天動地の脱税小説にして、必読の金融情報小説！

西暦二〇〇六年、水星から突如噴き上げられた鉱物資源は、太陽をとりまく巨大なリングを形成しはじめた。

「君たちに仕事を与える。

作家生活三十五年。全く「賞」と無縁だった竜ヶ崎肇が、日本文豪大賞を受賞。

静岡の寸又峡で「面白い人に会った」という言葉を残しテレビ記者が殺された。

私立探偵にも逃がし屋にも依頼できないトラブルを、たったひとりで引き受ける最後のプロフェッショナル。着手金は100万。

愚連隊やズベ公と呼ばれ、振り返るにはあまりにも若すぎたアウトローとしてしか生きられなかった男たちが、人生の分かれ道に舞い戻ったときに思い知る「時」の重さと残酷さを綴った切ない短編集。

不可能状況下で連続殺害されていく現代の聖者“十二使徒”。

ランナーの道を断念して以来の全力疾走をした日、若い水道職人・達夫は、羽音とふしぎな声を聞く。

結婚七年目、突然夫の慎治が嫌いになった里見昌枝は、嫌悪を抑えきれず殺害計画を企てる。

石脇律子は死んでいた。ふとんを3枚もその体にかけて。

その日、烏賊川市立大学映画学科の四年生・戸村流平は、二つの死への嫌疑をかけられた。

一九三×年、“さかしまの娘”と名乗る二人組の女性芸術家が造り上げたのは、エレベーター装置を組み込んだ巨大な芸術作品“プルースト・マシン”。

オリンピックを目前に控えた日本柔道強化チームのコーチ望月篠子は、柔道界の重鎮から極秘の任務を言い渡された。

インドの森の奥深く、僕の目の前の老婆は突然語り始めた。

なぜか住人は独身女性ばかりというオンボロアパート、通称「縁切り荘」の住人、呉早智子が婚約した!しかしほどなくして当の相手が転落死してしまう。

初めて植えた朝顔に、男への思いを託す今日子。最初の一輪が咲いた時に知り合った、圭次郎から連絡が絶えてひと月になる。

定職を持たない猿渡と小説家の伯爵は豆腐好きが縁で結びついたコンビ。

愛人を殺された夫。妻が犯行を告白する。

ここに亡者がいるんです。見えないかもしれないけれど確かにいるんです。

怪盗クイーンに不可能はない!飛行船で世界じゅうを飛びまわり、ねらった獲物はかならず盗む。怪盗クイーンに不可能はない。

婚約中の男性の自宅に突然現れた一人の女性。男に裏切られたことを知った彼女は服毒自殺をはかった。

「黒窓の会」。

長い間行方不明だった、ダイの伯父さんが帰ってきた。同時に、ダイの住む町をゆるがす大事件が発生。

あるところにお母さんと、三人兄弟がありました。お母さんは病気が悪くて、山梨がくいたいと言いました…。

“記憶”と“密室”と“悪意”の三重奏（トリオ）。 主題（テーマ）は“純愛”。

大手バス会社をリストラされた町田藍。再就職先は、弱小観光バス会社の「すずめバス」。

閑静な地方都市、Q市。だが大それた犯罪が、市民を街を司法当局を未曾有の大混乱に陥れていた。

湯田真壁という珍しい名前の男が熱海の旅館で殺された。

労働争議に揺れる東和紡績の常務令嬢敦子と、労働組合副委員長の鳴海は恋人同士。

俺はもうまもなく死ぬだろう…ガン宣告を受けてから覚悟の十年、残された日時に刻みつけるように小説を書いた作家・稲見一良。

花菱清太郎が家族全員を巻き込んで始めたのは、レンタル家族派遣業。

探偵小説の原点「矢吹駆」シリーズ、待望の最新作!エーゲ海に浮かぶミノタウロス島。

小劇団「紅神楽」を主宰する女優・紅林ユリエの恋人で同居人のミケさんは料理の達人にして名探偵。

3000年前の殺人事件!?密室状態の洞窟で発見された縄文人男性のミイラは、背中に石斧を突きたてられ、右腕を切断されていた。

「あの女が…いた…」そう言って、デパートのエレベーターの中で男が死んだ。手がかりは、落ちていた名刺とこの言葉だけ。