六つの箱に分けられた男。七つの首が順繰りにすげ替えられた連続殺人。

秋の午後の柔らかな光の中で肉は不自然なほど青白く見えた。ゴミ廃棄場で発見された胴体だけの死体。

列強の軍隊に制圧され、荒廃した北京。ひとりの美しい妃が紫禁城内で命を落とした。

山深い別荘でのクリスマス・パーティに向かった敦子と喬二。

「日下千尋を誘拐した!鬼無里村へ来い」指示どおり、ひとりで出かけた麻衣子が辿りついたのは、いまは亡き劇作家の山荘。

人類絶滅―空前絶後の大犯罪計画、発覚!!犯人の名は「ビリオン・キラー」。

遺言状に残された見知らぬ三人の男女の名前。しかも父はそのうちの一人を結婚相手に指名していた。

妹殺害の真犯人を追って十年、色男・銀次の岡っ引き稼業と恋の道行き。注目の新進女流時代小説作家、初の書下ろし長編。

絶世の美女ヘレネと王子パリスが駆け落ちした。ヘレネを略奪した者は、求婚した者全員から報復を受ける。

「やる」「俺、あの女とやっちゃった」と言えば色っぽいけれど、「この野郎、やっちまえ」ともなれば物騒な話。

女をチンピラから助けたことで交際が始まった。初対面のはずなのに、二人の心の奥底に愛の記憶が蘇る。

広域暴力団・三橋組の前代未聞の計画。それは風光明媚な小さな町を策謀と暴力で乗っ取り、組の「首都」にすることだった。

「私は魔女なの」謎の言葉を残したまま一人の女生徒が寮の「開かずの間」で焼死した。

一本の線だけで結ばれている、宙に浮かんだような若者たち。深夜のパソコン通信に嵌まる小田切薫の周りで次々殺人事件が起こる。

内田家の墓前に供えられた不審な花。浅見光彦は軽井沢のセンセに、隣の墓から移されたと推理を披露した。

中国・上海の人魚観劇場(マーメイドホール)を訪れた金田一と美雪は、呪われた「魚人伝説」そのままの、悪夢のような殺人事件にまきこまれた。

「私を誘拐してください」美しい人妻は、そう呟いて便利屋の手をにぎった。夫の愛を確かめるための“狂言誘拐”だというのだ。

烈しく愛しあう典子と寿利。

烈しく愛しあう典子と寿利。

テロリストの脅迫に日本政府、非情の決断―!!爆発物を積載した超大型ヘリコプターが、“天空の蜂”と名乗る男に強奪された。

“荒らぶる神”を体内に宿した希代の殺人鬼・八千草飛鳥は、瀬田麗子とともに古都・奈良へ舞い戻り、そこで謎の老神主・大井出才蔵と遭遇する。

探偵小説芸術論を提唱して、探偵小説は、謎・論理的思索・謎の解決の三条件を具備しなければならず、その形式が完備しているほどすぐれた探偵小説であり、芸術小説である、と主張した著者の成果を示す長・短編の秀作を収録。

薬害問題で、製薬会社側の立場に立った雑誌の編集をしている倉沢の娘が誘拐された。

雪まつりと知床流氷観光のバスツアーに参加した志垣警部と和久井刑事は同じバスで回っていた人気テレビ司会者の妻が流氷観光船から氷の海に転落して死亡する事故に遭遇。

およそ弁護士のイメージとはほど遠いすりきれたワイシャツ、手垢で黒光りした寝巻の紐のようなネクタイ、二十年以上にもなろうかという着古したヨレヨレの背広、塗りの剥げたステッキ―これが法廷荒らしの異名をもつ弁護士猪狩文助の昨日までの姿だ。

モンタナ州の辺境の森に銃声が轟いた。連邦逃亡犯が子供を含む人質を盾に山頂の山小屋に籠城。

「諸君が、一度でも私の名を叫べば、どんな密室からも抜け出してみせよう」―自信に満ちたせりふと共にあらゆる状況からの脱出を果たす天才奇術師・有里匠幻が、衆人環視の状況の中で殺害された。

明治21年冬の伯林。

明治21年冬の伯林。

二学期の始業式の日。白川美帆は転校生の姿を見て息をのんだ。

遺書を残してマンションの自室から飛び降り“自殺”した村木由良。

何十万もの人間を生きたまま串刺しにしたとされるワラキア公ヴラド。

狙撃犯、海難事故、不発弾、放火魔。

秋雨に煙る駿河湾、西伊豆行き連絡船デッキにたたずむ男と女。

一枚の写真がひき起こす殺人の環に十津川警部が挑む。

都内で発生した幼女連続殺人の容疑者として、名人位に挑戦中のプロ棋士が捜査線上に上った。

破滅こそ愛の証し苛烈な恋愛長篇 洋画壇のなかで男たちをカンバスにして自分の人生を描き続けた女がいた。

高野山での死闘から7年。諒、久遠、空海は力強く甦った。

ぼくはメキシコ自治大学に留学中の日本人学生。

東京荒川区のマンションで、背広を着て女の能面をかぶった男性の白骨化死体が見つかった。猟奇殺人の容疑者は姿を消した妻。

「あの男を見たのは一瞬でした。

影のような男。一切の痕跡を残さず自分を知る者を消していく殺人鬼―その名はシャドウマン。

アルセーヌ=ルパンが撃たれた!?だが、そのすがたは、けむりのように消えうせ、死体さえも発見できない。

ふつうの人間にはない不思議な力を持つ「姉妹屋」お初。

1930年代。創世記の伝説を探るためアララト山を目指した『ノアの方舟探検隊』の飛行船。

『メフィスト賞』第三回受賞作。

実在のミステリ作家らを襲う奇妙奇天烈な“うんこ事件”。竹本健治の連載ミステリに混入する眩暈と戦慄の物語。

独仏国境の峻険な山岳地帯に屹立する二つの古城。フランス側の「青の狼城」でも、凄惨極まりない殺戮事件が起きた。

ニュース番組を作り上げる独身編集ウーマン。彼女を待ちうけていたのは自らが仕掛けた映像の罠だった…。

この殺人は史上最高の自動車保険金詐欺なのか？女性損害調査員が暴いた真相は氷山の一角にすぎなかった……

狂気と逸脱をテーマに奏でられる短編集。

一線を越えてしまった女たち…男たち…。

女の復讐のため悪徳警察官僚を射殺した志波銀次。

第48回日本推理作家協会賞受賞！

猟奇的な犯罪を誇示するかのごとく、太股に鋭利な刃物で“H”と刻まれた若い女性の惨殺死体が、国立市内で発見された。

怪異と幻想の都市へと変貌しつつある新宿に、無垢なる悪意と不可思議な怪能力を持つ謎の美少女が舞い降りた。その名は紅天蛾。

あの夏、軽井沢で、ジョンは幽霊と便秘に襲われた!注目の新人が描く愛と感動のファンタジー。

災いを起こす神を内に宿した美男殺人鬼・八千草飛鳥。出雲と並ぶ古代の聖地熊野で妖しい色香漂う尼僧秋芳尼に出会う。

関わった者たちを破滅へ導くという未完の原稿「聖域」。

中学校時代の“事件”に係わったメンバーたちに突然送りつけられた脅迫状。

同じ時刻に発生した三件の殺人事件。東京、埼玉、栃木の三ヵ所で車ごと焼き殺された三人の男は何者なのか。

犯人の足跡は、壁の中に消えていた!?養老院「天幕荘」を舞台とした恐るべき事件は、奇妙な密室殺人から始まった。

幽霊坂の下にある桜林公園に、夜光怪人が出没するといううわさが広がっていた。

製作スタッフすら、その攻略には

作詞家が中毒死。彼の紅茶から青酸カリが検出された。

芸能界の大御所・加堂孝次郎の箱根の別荘で十四人の賓客を迎え、華麗な晩餐会が開かれようとしていた。

死んだ取引相手の男が渡したのは籠に入った赤ん坊だった!?依頼人も行方不明となり事件の謎を調べ始めたアルバイト探偵隆クンは二人組の男にら致されてしまう。

横浜の閑静な高級住宅街で、大物弁護士・西垣文雄が惨殺された。

絶滅したはずの天然痘を使って黒人社会を滅亡させようとする非人間的な白人支配層に立ち向かう若き日本人医師。

「光にメロディがあるの?」「あるさ。みんな、そのことに気づいていないだけさ」。

そのゲームには「日本」が封印されている!?人気沸騰のゲームソフト「蓬莱」を開発したソフトハウスは、パソコン版に続きスーパーファミコン版を計画した。

帝国陸軍がマッカーサーより奪い、終戦直前に隠したという時価200兆円の財宝。

鮫島巧一は趣味が読書という理由で、会社の会長の別宅に二泊三日の招待を受けた。

大学のミステリィ研究会が「ミステリィツアー」を企画した。

京都で探偵事務所を開設した私に、依頼人が二名。

小さな呟きが頭蓋の芯で反響しあい、叫び声が心底で、恐怖と歓喜に充ち百のシンバルのように激しく轟きわたる。

今回は、美奈子が遭遇した事件です!姉の友人の美緒さんは、最近、いたずら電話や脅迫状で悩まされている。

雅子、43歳、主婦。弁当工場の夜勤パート。

乱歩賞受賞の処女長編でありながら、中国人名探偵陶展文の活躍を、清新かつ簡潔で乾いた文体、独得のユーモア、優しく成熟した人間認識で描き、大人の風格を漂わせる『枯草の根』。

乱歩賞受賞の処女長編でありながら、中国人名探偵陶展文の活躍を、清新かつ簡潔で乾いた文体、独得のユーモア、優しく成熟した人間認識で描き、大人の風格を漂わせる『枯草の根』。

異形の壁に閉じこめられた高校生たち。だがその壁からは逃げ出すわけにはいかない。

京都府下の町立美術館に収蔵された、国際的にも著名な画家である遠山三彩の「向日葵」が贋作と鑑定された。

真面目な教師が下着泥棒となり(「手首の問題」)、愛する女性が殺人犯を匿っていることがわかり(「天使の通り道」)、自殺を決意してホテルに来たが(「断崖」)、愛人と入水心中をしたが(「みれん」)…。

結婚式を控えシドニーから帰国した里見は、婚約者の彩子が沖縄旅行中に倒れ入院したと聞く。

読む順番によってストーリーが変わる四つの物語。読み進むごとに次第に真相が明かされる。

家出人捜し屋の片山は、米国人ハサウェイの依頼で5人の男を捜していた。

英語とガイジンに対して強烈な劣等感を抱いている中年社員の福岡竜男が、こともあろうにニューヨーク支社勤務を命ぜられた。

幸せな一夜を過ごしたキンケイド警視とジェマ―事件はその一週間後に起きた。

隠された意味の仮装を剥ぐ。デビュー以来、新たな小説世界を提示し続け、絶賛を浴びる気鋭作家の短篇集。

3年前の誤報事件で東日新聞を辞職後も、記者としてある事件を追っていた瀬河が、腎臓移植手術成功後突然死ぬ。

恋人の父である高名な判事がセクハラで訴えられ、リタに弁護が依頼された。

「偶然の集積は瞬間的に奇跡として時間の先端に現象する」!推理・歴史・官能・美学・哲学…。

失踪したAV女優・一色リナの捜索依頼を私立探偵・村野ミロに持ち込んだのは、フェミニズム系の出版社を経営する渡辺房江。

「暴神」を体内に宿す、美貌の殺人鬼・八千草飛鳥は、深い苦悩の中に陥っていた。

瀬戸内の小島・葉名島の、児童わずか七人の小さな小学校にやって来た、大きな先生。

浩志は、父親の再婚をきっかけに家を出た。

資産家の人知れぬ“楽しみ”が、取り返しのつかない悲劇へとつながる表題作。

人類学の素養に裏打ちされた魔境冒険ものの三部作「オラン・ペンデクの復讐」。

平和で小綺麗だけが取り柄の新興住宅地から、平凡な主婦と娘が忽然と姿を消した。二つの死体を残して。

冬の北陸の海に、女の死体が浮かんでいた。持っていたバッグの中からは、血の付いたナイフが発見される。