ウランバーナの森
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書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点6.33pt |
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サイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
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ジョン・レノンが生前主夫生活を送るのに軽井沢に逗留していたのは有名な話だが、本書はジョンが軽井沢で送っていた4年間の逗留生活にスポットを当てたお話である。 | ||||
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現実味のないストーリーは好みではないのですが、登場人物の設定と著者の筆力で、後味のよい作品に仕上がっていると感じました。 | ||||
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久しぶりに奥田英朗を手にとった。 | ||||
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※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
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冒頭は便秘の話が長く続きますが、少し我慢して読み進めましょう。 最後は涙が止まらない。 心を浄化するための本です。 | ||||
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お気に入りの1冊になりました。奥田氏が描く登場人物は良いひともそうでないひともみななにかチャーミングでかわいくて憎めない。子供の頃、魔法使いの話を夢中になって読んだあの時のような気持ちになりました。後書きのこの本のバックグラウンドも素敵です。読み終えた後、なんとなくビートルズが聴きたくなりました。 | ||||
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この作品の主人公はただジョンという名前が出ているだけですが、明らかに元ビートルズのジョン・レノンですね。妻のケイコはオノ・ヨーコ、息子のジュニアはショーンということになります。読み終わってまず思ったのは「ビートルズ・ファン以外の人が読んでわかるんだろうか?」ということでした。私は昔、ビートルズが好きで、関連本もいろいろ読んでいたので、ジョンが母親に世話を拒否されて叔母夫婦の元で育てられたことやそれがずっとトラウマになっていたこと、毒舌家ゆえにいろんなトラブルがあったことなど前知識があったので話がすんなりと頭に入ってきました。が、このあたりのことを何も知らなければ、この小説を読んでみてどう感じるのだろう?と??になってしまいました。 ビートルズはメンバー間や所属会社との内紛の末に解散してしまい、ジョンがオノ・ヨーコと結婚したこともその一因になりました。ヨーコは前衛芸術家で変わっていて理解されにくい人でしたし、多分にアジア人蔑視もあったと思いますが、ジョンを惑わせビートルズを壊した女としてひどいバッシングを受けました。その後、ジョンは精神的に不安定になり、音楽活動も世間に出ることもやめてしまいました。言わば休止期間であったその4年間のことを、著者奧田英朗氏があれこれ想像して創作したのがこの作品です。ジョンがヨーコの実家所有の軽井沢の別荘に、まだ幼いショーンと滞在していたのも本当のことです。 この期間を経て、新たに発表したソロ・アルバムは明らかに作風がまったく違っていました。ジョンの精神的な変化に関して奥田氏が想像されたことは、当たらずとも遠からずという感じで、何らかの安らぎや着地点を得たものと思われます。この小説中では、自分が犯したかもしれない罪、ひどく傷つけた人々、愛憎混じり合って複雑だった母親への思いなどについて、幽霊になったキース・ムーン(当時の人気バンド、ザ・フーのドラマー。薬物中毒で早世)があの世との繋ぎ役になって、いろんな人との再会や贖罪を果たします。幽霊が出てくる時点でファンタジーといっていいと思います。 ジョンが便秘で悩むのは何かの象徴なのか?便秘で力むシーンが何度も何度も出てくるのですが、別に汚いシーンだからというのではなく、同じことの繰り返しが多すぎるのでこの場面は飛ばし読みしてしまいました。個人的には、このシーンはもう少し省略してもよかったのではと思いました。 ただひとつ気になったのは、ジョンの最初の妻シンシアとその息子ジュリアンのことでした。ここではほんのちらっとだけ出てきますが「子供の頃は平凡な家庭に憧れたが、いざそれを手にしてみると、その平穏さに馴染むことができなかったのだ。最初の妻が古風な女だったということも、最初はそれを求めていたくせに(中略)ジョンにはそれが重荷だった。ジョンは責任を取りたくなかったのだ。」ということ、ジョンがシンシアにひどく当たったこと、そして終生に渡ってジュリアンを無視し続けたことやヨーコも彼を冷遇していたこと、見かねたビートルズのメンバー、ポール・マッカートニーたちがジョンを批判しジュリアンのアルバム・デビューに手を貸したことなども知られています。ここでは、ジョンもヨーコもとてもいい人に描かれすぎていて、お話なのでそれでいいのですが、他のことが事実に沿って描かれているだけに、そのあたりがなんだかすっきりしませんでした。シンシアとジュリアンも真っ先に謝るべき人たちではないのかなあ・・・。 どうしてデビュー作でジョン・レノンだったのか?あとがきで奥田氏は、4年間の空白を置いて発表されたアルバムが実に穏やかになっていた、「空白の4年間に何があったのか、その部分を埋めてみたかった」というのが、この小説を執筆した動機だと書いています。ただ、ビートルズは永遠だといえど、特に若い人にはジョンのことを知らない人も多くなってきているのでは・・。デビュー作でこのテーマは、結構リスキーじゃないのか?そんなことも考えてしまいました。 奥田氏作品は、「東京物語」、「邪魔」と、まだ3作目です。すでにこの3作だけでもまるで違う作家が書いたかのように作風がまったく違います。次は「最悪」が控えているのですが、これからも読んでいくのが楽しみです。 | ||||
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ストーリーからなんとなくジョン・レノンの話か?と思ったが、読み進めてみると、確かにジョン・レノンの話なのに、意外すぎる展開に驚かされる。 最初はくだらない便秘の話で、吹き出すような言い回しが面白く、中盤は村上春樹風(?)、後半は深く人生や宇宙を考えさせられる。途中、出てくる医師の診察内容もいちいち深い。 奥田氏のデビュー作というが、構成がしっかりしているうえ、創造力たくましく、いやはや恐れ入った。とんでもない才能だ。 …の割には、あとがきに「この本は話題にならなかった」という一文があり、世間の評価ってあてにならないもんだよなと思わされた。 | ||||
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この物語は昔散々悪さをしてきた主人公のジョンが大人になって社会的に成功して息子ができたときのこと。体調が優れない日が続いたある夜、ジョンは夢の中で過去に傷つけてきた人たちが次々と出会うことになる。そして、傷つけた一人づつにジョンは謝っていくのです。謝るにつれて心の重荷からだんだん解放されていくジョンの様子を読んでて思ったのは人は謝ることによって楽になる面があること。話しが進むにつれてジョンは自らの重たい過去と向き合うことになります。過去の真実を知って本当の意味で解放されたジョンはとても清々しかった。 | ||||
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