ふり返るな―、ふり返るから殺される。ハードボイルドはこんなにも心あたたかい。

ヴェトナムの戦場を肌で感じ生と死の異相を鋭く凝視した『輝ける闇』。

斎藤月岑は神田雉子町に居をかまえる、草創名主24家のひとつ、斎藤家の9代目である。

大金持ちの中年・前川のフィアンセ・佐千子が殺されかけた。齢の差のある二人の結婚に大反対の人物がいるのだ。

13歳の天才少年棋士に敗れ、ひとりの男が奨励会を去った。八神香介、26歳の誕生日のことであった…。

次女夕里子の恋人国友刑事がやむなく少年を射殺。ところが少年の父親は獄中にいた大物。

三国志時代、それは中国史上でもっとも波乱に富み、もっとも興味深い時代である。

いまや国際都市になった新宿の片隅で20年近く続いたスナックが店を畳む事になった日に、その女はやって来た。

〈声楽コンクール〉の前夜、優勝候補ナンバーワンの井田貴子が何者かに狙われた。

不伝流の俊才剣士・片桐敬助は藩中随一とうたわれる剣の遣い手・弓削新次郎と、奇しき宿縁にむすばれ対峙する。

名君武帝を得て、空前の黄金期を迎えた前漢にも、やがて衰退の風が吹き始める。西暦8年、帝位を簒奪した王莽は新を樹てた。

今日も、元気いっぱい、しなやかにカルチャーセンターを渡り歩くのは、“フルコース夫人”こと本名・中沢なつき。

古城を思わせる異形の建物「水車館」の主人は、過去の事故で顔面を傷つけ、常に仮面をかぶる。そして妻は幽閉同然の美少女。

ゼロ戦が甦えった!密命は核施設爆撃。

アメリカ合衆国国立防疫センターで不審火による火災事故が発生した。消火作業は迅速で、死傷者ゼロ。

病弱で生意気な美少女つぐみ。

刑事が追う、女が逃げる。過去のある男と女が出会ったのは、殺人事件の疑惑の中だった。

新直木賞作家の好評シリーズ最新刊。冥界の王・総門は新たに半人半獣の悪鬼を生み出した。

それで?どこで、誰が?ごまかしちゃいけないよ!―とっくに刑事を退職した父だが、現職の刑事である息子の私をつかまえては、いま扱っている事件のことを聞きたがる。

四国西条藩主の家系でありながら双子の弟に生まれた英三郎は、７歳で浅草の寺に預けられる。

始皇帝死後、陣勝、呉広の乱に端を発し、中国大陸はふたたび戦乱の渦にまきこまれた。項羽、劉邦の相次ぐ挙兵。

いまや国際都市になった新宿の片隅で20年近く続いたスナックが店を畳む事になった日に、その女はやって来た。

「もう、これきりにしなければ…」名古屋地検の検事千鳥朱子は、秘めた関係にある服飾MD・郷原の誘いに負け、飛騨へ旅に出かけた。

55歳の誕生パーティで殺されたのは大富豪の兄か、瓜二つの詐欺師の弟か。ご存知、オニ警部と女子大生の名推理。

クイーンばりのロジックで密閉状況における推理問題に挑戦しつづける江神二郎。彼を主人公にしたこのシリーズも、本書で三作目。

下関から新幹線に乗りこんだ男が「あの女にやられた」と叫び、突然の死を遂げた。

夏に先だつ幾千年、中国中原に君臨した神々。時代は下り、やがて殷へ。

20歳の自称“うら若き乙女”奈々子がアルバイトする喫茶店〈南十字星〉を、しっとりした美人・美貴が訪れた。

シャクリと呼ばれるポンプ・アクション6連発銃、ウインチェスター・M12。その銃を手にした男たちのそれぞれの生き方―。

衣子は白昼、幽霊を見てしまった!岩本武夫は車にはねられ病院で息を引き取ったはずだ。

警視庁捜査1課の大谷努警部と部下兼恋人の香月弓江刑事は、指名手配中の小山泰の愛人宅を車の中で見張っていた。

女は出雲の日御碕で殺されていた。同時刻、容疑者は寝台特急「出雲」に乗っていた。

都会からはなれた小さな入江で出会った老人と新婚の夫婦。その夜、老人が見たのは、新婚の2人が殺しあう夢だった。

内閣調査室副室長からオチコボレ親子探偵、冴木涼介・隆の事務所へ来日した東南アジアの島国ライールの王女ミオの護衛依頼がきた。

失われた過去の記憶が浮かび上がるにつれ、男はその断片的“事実”に戦慄する。

「な、なんやて、金が2トン!」「そう、爺さんの身代金は金塊2トンや」壮大なスケール、小気味よい展開、緻密な構成、意外な結末…。

山頂から滑走してきたソリの上に、人間の首が!開校初日のスノーバード・スキー・スクールは大混乱に陥った。

1918年、ウィーン、一つの肉体に共棲する双子の兄弟、ヒトラーをめぐる意外な陰謀、うたかたのオペラ…。

俺は“キツネ”。元ヤクザだ。

第1の笛は天から、第2の笛は鉄路の闇のかなたから、第3の笛は輝く陽光の下で…。

おなじみの女子大生亜由美のもとに、友人からそれぞれ男の違う三通の結婚式招待状が届いた。

推理小説界長老の変死を発端に連鎖する殺人事件。推理作家たちが次々と殺され、最後に残ったのは…。

京都名刹の国宝梵鐘と6つの鐘。連続殺人の秘密を知るのは何処の鐘か。

大手薬品メーカー、大原ファーマシー社長・大原泰久宅の庭で、お手伝いの恩田糸子が強姦され、絞殺された。

転校してきたばかりなのに、知らぬ間に生徒会長候補にさせられた芝奈々子。

70歳の大金持ちの選んだ相手はなんと28歳。

失踪したシャンソン歌手を追って軽井沢の別荘で私立探偵真木の見つけたものは?依頼された仕事は終わっても事件の背後に潜む真相を真木は追及し続ける。

戦国末期、天下の傾奇者として知られる男がいた。派手な格好と異様な振る舞いで人を驚かすのを愉しむ男、名は前田慶次郎という。

半年前、凄惨な四重殺人の起きた九州の孤島に、大学ミステリ研究会の七人が訪れる。

サントリー・ミステリー大賞受賞の著者黒崎緑が、叙述形式の限界に挑戦した安楽椅子探偵ものの新境地。

「四国ハイライト3日間」に参加した推理作家の氏家周一郎は、そのツアーで高校時代のクラスメート・谷塚と再会した。

純本格推理小説の気鋭が、読者に叩きつける大胆な挑戦状。

多くの死者の想いこもり、少女の亡霊が徘徊するという時計館。訪れた九人の男女を待ち受けるのは無差別殺人。

山あいの小さな町に映画のロケ隊が訪れた。真夏のひと月、静かな町を熱くして去っていった後に、意外なものが残された。

100年前の切り裂きジャック事件が現代に甦ったのか！？ベルリンを恐怖のどん底へ叩き込んだ娼婦連続猟奇殺人。

軍事施設なみの防護網。完璧にシールドされたコンピュータ制御機器。

新宿駅西口でバスが放火され、逃げ出した乗客の一人がタクシーに轢ねられ死亡。

清流と木立にかこまれた城下組屋敷。淡い恋、友情、そして忍苦。

名門・花園学園の修学旅行。名物三人組の由利子、旭子、香子も参加していたが、帰りの寝台車に女性の他殺死体が。

天使を落第して地上研修にやってきた少女・マリと、地獄を叩き出されたケチな悪魔・犬のポチ―迷(?)コンビがくり広げる冒険物語。

「狼男、ね…」私は、首を振った「変身したんですって?」「それは知らないけど…」と哲平は肩をすくめて、ベッドサイドテーブルの上のタバコに手を伸した。

瀬戸内海に浮かぶ小島で15年前に起きた誘拐事件は何だったのか?清潔感あふれる筆が潮流の謎に挑む。

次の月曜日に事件は起きる-謎に満ちた予告状が警察に送られてきた直後に、成田空港のロビーで爆発事件が起きた。

「役者の卵」戸張美里は、友人の代役で夜中の十二時にオーディションを受けた。

ある輪姦事件に関与した男たちを次々襲う見えざる殺人者の手。

豪華クルーザー“インディアナ号”に五人の客が招待されたが、出航の夜のにぎやかな晩餐に、突然、不気味な声が侵入する。

新潟県・出雲崎で「ヤヒコニ イッテ ウラ」という言葉を遺し、一人の女が殺された。

時は足利の末。のちの太閤秀吉日吉丸は大望を抱き、おのが主君求めて、京の都にやって来る。

古代史研究家が謎の言葉を遺して殺害された。犯行現場は完全な密室だった。

スペイン内戦で外人部隊に身を投じた日本人義勇兵ギジェルモ・サトウ。

武家を捨て、放蕩者として裏世界を垣間見た男が、直面する事件に潜む人間の業を知った時…。傑作時代小説。

ふとした出来心で、追い詰めた強盗から金を受け取り、目こぼしをしてしまった浜吉親分。

伝説も生まれぬベネズエラの涸れた油田地帯に、ある日突然世界経済を根底から覆すような希土類とよばれる超伝導の素材が発見された。

国境に近い涸れた油田地帯には、多数のコロンビア難民が住みつき、マグダレナのマリアという聖女が人々の団結の象徴となっていた。

西沢芳恵の一人息子が、団地のベランダから落ちそうになったところを間一髪、救った恩人・佐原。

魅力的な謎、破天荒なトリック、緻密な論理、奇矯な人物、衒学趣味、毒に満ちたユーモア、意外な解決…。

依頼をうけ、悪霊が住む島にやってきた金田一耕助。

1985年4月、国鉄が誇る〈水晶特急〉が、上野から酒田まで、マスコミ関係者を乗せて処女旅行に出発した。

南条家の双子姉妹。顔はそっくりだが性格は正反対。

父が不審な交通事故死をとげ、大学生の“僕”はそのときから「僕を知る」旅に出た。

高校2年の気だるい夏休み、万年平刑事の親父が言った。

自殺未遂事件から始まって次々と学園を襲う魔の手。女子高生探偵3人組が犯人を追いつめる青春冒険物語。

東京高輪でおきた社長殺しの容疑で逮捕された古沢克彦は無実を叫びながら、獄中で自殺した。

青函連絡船の上りに犯人が乗り、同時刻に被害者は下りに乗って津軽海峡上をすれちがった。

未踏峰のヒマラヤ・ネパルチュリへの登頂を焦るあまり友を見捨てた津雲が背負った十字架は…。(「白の十字架」)。

広告代理店の女子社員が舌を切りとられ、殺された。現場には「enma」の血文字が残されていた。

大邸宅吉沢家で、ひとり娘の早苗の誕生パーティが開かれている最中に、少年が殺された。彼は早苗のひそかなボーイフレンド。

この本は、いろいろな「謎」を含んだ物語ばかりを十一編ほど集めたものです。それも、とびきりの謎ばかりです。

「生きすぎた」―短かい言葉を残して老画家が自殺した。

日本推理サスペンス大賞受賞の著者が“本所七不思議”を題材に、江戸の下町に住む人々の人情と哀歓をミステリータッチで描く連作時代小説集。

清新、楽しい。ひたすら面白く、今なお新しい、時代小説の正統。

能の宗家・水上流の後継者問題にからむ追善能「道成寺」の舞台で、不吉な面といい伝えのある〈雨降らしの面〉が使用された!?

冥界の王・総門の棲む蝦夷の国をアキラは討てるか。軍神田村麻呂とともにあの『総門谷』が、1000年の時空を超え還ってきた。

六十人を越す死者が出たバスの転落事故で、たった一人生き残った男…宝くじを買えば、その賞金の十倍という袋くじの特賞に当たる。

コンビニで積極的に地上研修に励む“落ちこぼれ天使”マリの所に、突然、大天使様がやってきた。