(短編集)

ダブルオー・バック



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初公開日(参考)1989年04月
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ダブルオー・バック (新潮文庫)

1992年01月01日 ダブルオー・バック (新潮文庫)

シャクリと呼ばれるポンプ・アクション6連発銃、ウインチェスター・M12。その銃を手にした男たちのそれぞれの生き方―。自分の射撃スタイルに最後まで固執した選手、一人前の男として生きる姿勢を身をもって息子に教えた父、悪徳養豚業者と闘う陽気なマスター、スパイらしき男と闘争を余儀なくされた老人。銃が人手を巡り、生みだされた四つの切ない物語。ハードボイルド連作短編。 (「BOOK」データベースより)




書評・レビュー点数毎のグラフです平均点10.00pt

ダブルオー・バックの総合評価:8.80/10点レビュー 10件。Sランク


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全1件 1~1 1/1ページ
No.1:
(10pt)

銃を巡る孤高の男たち

ポンプ・アクション6連発銃、ウィンチェスターM12。通称“シャクリ”と呼ばれる一丁の銃が人から人へ渡る。その銃を手にした者たちの物語を綴った連作短編集。
これが稲見氏の小説で一冊の本として纏められた実質上のデビュー作となる。

その端緒となる第一話「オープン・シーズン」は腰だめで撃つ自分の射撃スタイルにこだわった男が落ちていくさまを描いた哀しい物語。これを筆頭に、収められた4つの物語は何がしか魂を震えさせるものを感じさせてくれる。

「斧という字の中に父がいる、ということに今頃気づいた」
という印象的な一文から始まる「斧」は離別し、山に篭って生活する父の許に息子が訪ね、大自然で生きていく術を教えていく、親子の交流を描いた作品。

「アーリィタイムス・ドリーム」はうってかわって洒脱で軽妙な語り口で進むバーのマスターの物語。悪徳業者相手に無手勝流に立ち向かうマスターと彼を慕う若者たちを描いた好編。ハードボイルド調の語りが妄想混じりに挟まれるのが非常に面白い。

最後「銃執るもののの掟」は北の工作員が出くわした老猟師の話。この老猟師の生きることに対する考え・構えは心が震えるものがある。

どれも甲乙つけがたい短編集。軽妙さもありつつ、ストイックさも兼ね備えた、「男」による「男」のための短編集。硝煙の匂いが立ち昇ってくるかのようだ。
ガンに侵されていた著者が生きた証を残そうと著した本作は、まさにこの作者が読みたかった作品を書いたのだという強い思いが行間から立ち上ってくる。
これらの登場人物の考え、思い、譲れない領域などは全て作者自身の影が色濃く投影されている。
デビュー作にして人生の酸いも甘いも経験してきた作者の人間としての懐の深さが窺える作品だ。
これも絶版で手に入らない。全くもって勿体無い話だ。


Tetchy
WHOKS60S
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※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
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No.9:
(5pt)

久しぶりに巡り会えた。

かなり以前に失くしてしまい、再購入しようと探していたが価格が高すぎて諦めていたところ、
適正と思われる価格で出品されていたので急ぎ購入しました。
ダブルオー・バック (新潮文庫)Amazon書評・レビュー:ダブルオー・バック (新潮文庫)より
4101218110
No.8:
(1pt)

うーん

タイトルとM12が出てくるので買ったけど失敗でした。
読んでて中だるみしてくるし現実にはあり得ない話も…
ダブルオー・バック (新潮文庫)Amazon書評・レビュー:ダブルオー・バック (新潮文庫)より
4101218110
No.7:
(4pt)

日本の風土と銃がよく噛み合った硬質な連作短編

一丁の銃がえらい使いまわしされて転々としすぎだとは思いますが。 遭難した親子→悪徳養豚業者、とかこの流れも小説化した方が面白いんじゃないだろうか、 とか、転々としすぎで入手者は銃のコンディションを気にしないんだろうか、とかけっこう気になります。
ダブルオー・バック (新潮文庫)Amazon書評・レビュー:ダブルオー・バック (新潮文庫)より
4101218110
No.6:
(5pt)

今はなき名匠の初期作

稲見一良氏の作品を手に取ったのは、氏がなくなってからのことで、「セントメリーのリボン」だったと思う。何故もっと出会わなかったのだろうと悔しい思いをした記憶があります。その後、夢中になって氏の作品を古本屋さんを中心に探しては読んで、感動していました。
猟犬探偵シリーズやメルヘンチックな「男は旗」などを読んで、次は何をみつけられるかという期待と、反面、全部読んでしまうのは惜しい気持ちとないまぜになりながら、素敵な作家だったと常に思っていました。「ダックコール」も「花見川の要塞」「ソーザップ」も読みました。なかなか見つからなかったこの「ダブルオーバック」をアマゾンで見つけた時は、本当にうれしかったです。
皆さんにも、是非おすすめします。
ダブルオー・バック (新潮文庫)Amazon書評・レビュー:ダブルオー・バック (新潮文庫)より
4101218110
No.5:
(5pt)

駆け出し鉄砲撃ち

往年の名銃、ウィンチェスターM12.。自分も射撃をしているが、この銃は射場でも、銃砲店でも見たことはない。ポンプアクションという作動方式をうまく表現していると思う。
また銃に取り付かれて破滅していくもの。銃によって窮地を脱するもの。モノがあって、人があって、それを結びつける縁(えにし)があって、この物語がある。
ダブルオー・バック (新潮文庫)Amazon書評・レビュー:ダブルオー・バック (新潮文庫)より
4101218110



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